ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

雪山の凍る風

2015-02-26 | 高原・山
西中国山地の青白く連なる山々。
ドーム型の草原の独立峰、深入山(1,153メートル)にやって来た。
冬は雪山入門コースとしても人気のある山だ。



積雪は1メートルほど、南登山口から尾根を登る。
滑ったり、深くはまり込んだりして、前進を阻む傾斜。
スノーシューを履いていても、引き返す人もいた。



Zionは寄り道しながら、駆け回る。
誰も踏み込んでいない所に行ってみては、
深みに挑むように走った。











そして、また登った。
私が遅れると、Zionは戻って来てくれた。



もうひとがんばり!
でも、空を見上げると、雲行きが怪しい。
凍るような風が吹いて来た。
しかも、もの凄い強風だ!
低い姿勢になっても、飛ばされそうになった。
Zionが下ろうとした。
撤退しよう!

転げるように山を下った。



不完全燃焼だけど、これでいいと思った。
仔犬のように見えるZionを見て、私も笑った。
いっぱい、笑った。



Zionのアイゼン。
爪のあとが凛々しく残る足跡。

山は色々なことがあるね。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




走る力の使い方

2015-02-20 | 生態・行動
久しぶりにこの砂浜に来た。

足をとられる乾いた深い砂。
何だ!もう!
私は走っても走っても、あまり前に進まない。
息が上がるばかり。



軽やかに砂を蹴って走り、遊ぶZion。



Zionの指がしっかりと砂をつかむ。
前肢のスナップを効かせて前に出る。



後肢が砂を蹴ると、ただ推進力に乗って跳ぶ。
無駄な力を使っていない。



どすどすと肢に体重をかけない動きを見ていると、
自分が日常生活の中でつい忘れてしまうことに気づかされる。
体を引き上げること。
バレエなどのダンスやスポーツの基本に留まらず、
日常の中でも身につけたいことだ。



体が浮き上がるかのように走るZion。
砂に足が埋まり、推進力を失う私。

常に上半身を引き上げて歩いたり、動作をすると、
膝に負担をかけずに、足腰を鍛えることが出来る。
また、美しく颯爽とした姿勢になる。
分かっているのに、なかなか出来ていない。

今年はもっと、がんばろう。

超大型犬といつまでも散歩を楽しむために、
ちゃんと自分の体を鍛えよう。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




今村教会

2015-02-18 | 教会
今村教会(福岡県大刀洗町字今)。

1879年(明治12)この地で隠れキリシタンが発見されてから34年後、
1913年(大正2)に竣工した。
長崎の原爆投下で破壊される前の旧浦上天主堂を彷彿とさせる。
設計・施工は、当時長崎で多くの教会建築を手がけた鉄川与助。
戦火を免れ、現在も建設当時の状態が保たれている。



よく来たね・・・
Zionに言ってくれているような気がした。

時の流れを静かに見つめて来た謙虚な空間。
今、ともに命を輝かせることに懸命になろう・・・



その犬はどのくらい生きますか?
そんな無神経な腹立たしい言葉も霞みの中に消えて行く。

「長生きですよ。 この犬はとても長生きなんですよ」

私はにこにこしながら、そんな風に言うことが出来るようになった。
大雑把すぎる一般論などどうでもいいのだ。

笑顔で言うと、不思議と安らかな心が満ちて来る。
傍らで聞いているZionに伝わりますように。
それが一番大切なこと。



Zionが初めて教会を訪れたのは、
まだ小さな頃、家のすぐ近くにあった高宮教会。
以来、今村教会は5つ目になった。

いつか、海を渡って行ってみたい。
あの教会のある所まで・・・


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




遊べない理由

2015-02-12 | 生態・行動
ぼく、来たよ・・・
みんな、いないの?



誰も走って来てくれない。
静かな馬場はがら~んとして、ただ寂しい。



Zionがどんなに走って見せても、追いかけて来る音もない。
鉛色の空からは、今にも冷たい雨が落ちて来そうだ。



ぼくたち、ここだよう。



ライヤが鳴いてくれた。
ヒヒ~ン、ヒヒヒヒヒ~ン!



Zionが応える。
キュン、キュン、キュン!



今日は遊べない。
でも、納得したらしい。
Zionは、あっさりと走り去って行った。

またね。

やっぱり、雨が降って来た。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




愛しむべき場所

2015-02-06 | 社会
あなたにとって、
大切な場所はどこですか?

家から歩いて散歩に出るとしよう。
もしも何もコントロールしないとしたら、
Zionは、犬のにおいのある電柱やよそさまの家の塀を
ことごとくチェックし、マーキングして行くだろう。

しかし、犬は本当に賢い。
こちらが犬の行動を観察しながらコントロールすれば、
においがあっても素通りしたり、マーキングを回避することが出来る。
飼い主にそうする気持ちがあるかないかの問題だと思う。



森や山は遥かに犬のにおいが少なく、
小動物や腐葉土やフィトンチッド・・・別の匂いの世界が広がる。



思いのままに戯れる。



何かを見つける。
ひとつひとつの行動、表情、その時の心。
思ってもみなかった発見もある(害虫には注意)。



自然、公園、道路、施設、そして住み家・・・
それぞれの場所なりに全身で楽しみ憩う
愛犬の姿を見るとそれだけで幸せになる。
それ故、犬とともに歩ける道、憩える場所は
私にとって、本当に大切な場所だ。

犬と暮らす全ての人にとって、大切な場所ではないだろうか。

その場所にもっと感謝と愛しむ気持ちを持ちたい。

そんな気持ちがあれば、注意書きがなくても
フンを置き去りにしたり、辺り構わずおしっこをさせる気にはならないだろう。
犬と暮らすということは、犬と暮らせる環境を大切にする
ということでもあると思う。
そして、とてもエネルギーのいることだ。

また、フンは腸の健康を知る情報の宝庫。
見て掴んで、少し崩してみると消化具合がよく分かる。
袋で取る時にチェックすれば、
食べ物や量が合っているか、消化で体に負担がかかっていないかなど
少しでも気づいてあげられることがある。



私たちの大切な場所をもっと愛しみましょう。

その場所をもっと増やしていくためにも。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!