ちなみに、昨日デフォルメキャラで書いたイラストで、主要女子キャラの書き分け説明書いてましたが。
髪型でいうと、「後ろを伸ばす」のがアレットたちのいる地域での一般的な髪型で。セティファムたちのところは普通に全体的に伸ばす感じ、
という地域での髪型もある。というのが裏設定にあります。
イラストにはそのあたりを書いてみたりしてますので、あんまし表現できてないかもしれませんが、そちらも見ながら楽しんでくださいませ。
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その夜は、いろいろと考えて。
歌を作る素材集めからなにから、いろいろとゲートを探ってはセティファムのイメージをどうやって形作るのかを考える。
難しい。
正直、近くに居る分、それを改めて表現するというのは難しいものであった。
最近はサラッティが通学路にいるので、なぜか毎日一緒に行く事になってしまっていて。
いろいろと話しながら通学することになる。
そうなると、ついついセティファムと話す機会を逃してしまう事も多くて。その後どういう風になっているのかを詳しく聞けていない状況だった。
メールでのやりとりもしているけど。何しろ文章がそっけ無いので、やはり直接話したいというのはあるんだけど。
わざわざ端末で電話するのもなんか、やたらとその事を僕が気にしているみたいだし。
今週の後半は宿泊研修と言う事で、グループ討議を少し停止して、学校ではそのクラスとグループ分けがされていた。
同じ学年の、違うクラス同士を混ぜ合わせてグループを作るので、こう言う時に初めて会う人も居たりする。
とはいえ、前の学校から一緒のメンバーは、たいてい何度か顔を合わせているのでまったく知らない人はいないんだけど。
そして、一学年を10のグループに分けたのだけど。
なぜか僕はサラッティと同じグループになった。
「最近、ご縁があるね。」とサラッティは笑っていた。
一グループ10人で、男子5人、女子5人と均等に居る感じ。
その中にはみんな見知った顔なので特に目新しものもなかったけど
その最中、シェラットから端末にメールが入ったので、ちょっと見てみると
「ヤッター、セティファムと一緒!」
と一言。
「ああそう、おめでとう。」
とそっけない返事を返して、
今週の前半は、このグループで見学する施設等の計画を立てていくらしい。
それぞれ端末を使って情報をゲートから引き出してきて、自分達なりのルートを作り上げていく。
宿泊研修なので、宿泊先の部屋割り等も自分たちでやり取りしないといけない。
他のグループとやり取りして、部屋の位置とかも決めて行って。
もちろん男女別であるし。大部屋個人の部屋、と内容もいろいろあるので、自分達で決めていく。
「いびきかくやついるか?」
「俺やるよ」
「じゃあ、お前個室な」
「え~」
とかそういうやり取りもあったりする。
僕ら男子は妙な部屋割になってしまって。3人と2人と言う感じ。
これは大部屋を取る時のタイミングを逃した原因もあるのだけど。2人がいびきがうるさいと言う事で、自主的に部屋を分けたというのもある。
女子も4人と一人、という妙な区分けになっている。
なんで?と聞くと「一人でないと眠れないんだって。」
という子も居て。
あとは、移動しやすいところを選んだグループも居れば、最上階からの景色を選んだグループも居て。
それぞれに特徴のある部屋割となっている。
その日の帰り途。サラッティと一緒になったのでデシックルで二人並んで帰っていると、
「ねぇ、私に歌を作ってよ。」
と言ってくる。
毎日のように言われると、こうなると、なんか、義理で作らないといけないような気になってしまうのだが。
そんなんでいいんかいな、と思う事もあって。
「義理で作ってもいいのかい?」と聞くと、
「義理はダメ。ちゃんと私のために歌を作ってよ。」
と言われたし。
セティファムにも歌を作らないといけないし。
ならば、ちょっと練習にサラッティに歌を作ってみるか。
と思ったりして。
サラッティを見て感じる旋律とはどういうものなんだろうか。
じっと見ていると、サラッティが
「何?どうしたの?」
と照れたように聞いてきた。
「いや、歌作ってくれって言うから。どんなのが合うのかな、と思って見ていたんだよ。」
「作ってくれるの?」
「他の人に聞かせないという条件付きならば。」
「うん、分かった。ありがとう。」
そう言って、サラッティは素敵な笑顔を見せてくれた。
昨日のセティファムといい、歌を作ってもらえる、というのはそんなにうれしいことなのだろうか。
家にかえって、シェラットと端末で会話していたのだが。「セティファムと一緒のグループになれたよ~。」としきりに喜ぶ内容報告だったけど。
一緒に行動できるだけでも嬉しいという事を言っている。
そういう気持ちを持っていると、歌も作りやすいのかもしれないなぁ。
シェラットとの会話のあと、僕も自分で歌を作る作業に取り掛かった。
サラッティの笑顔と、その時に感じた気持ちとか。
それをメロディーに変えてみる。
心に浮かんだフレーズを音にしていくのだけど。
僕らは惑星意識とつながっているけど、僕らがその中にある「高次意識」とつながるとき、それは音として繋がるのだと、多くの人から言われている。
僕が自分の高次意識とつながって、そしてサラッティの高次意識とも繋がった時に、その人の音楽が降りてくる。
その感覚をつかむまでは何度も音が降りてくるまで、自分の中にある音を並べて作ってみるのだけど。
そこまでが苦労する。
サラッティと僕の高次意識のパイプが出来上がるには、たのしい事、嬉しい事、そういうところの同調、シンクロが必要になってくるからだ。
サラッティを愛おしいと思える気持ち、そして、大切に思える気持。
それを持っていないと、シンクロは起こらない。
と、ここでちょっと挫折する。
そうだ、感情的に一体感を持ちたいという気持ちがないと、歌はできないのだった。
安請け合いしてしまったか。
少し後悔する。
サラッティへの気持ちか。
改めて考えてみるが。自分の中にサラッティを愛おしいと思う心があるのか。
今日の課題はまずそこからスタートであった。
端末から、ゲートに入り、瞑想用のサイトに入りこむ。
そこには瞑想に適した音楽が置いてあるので、それを選んで聞く事にした。
まずは自分の意識とつながらないと。
日常的に生活していると、自分の高次意識というものをそう意識しないでいるのだけど。
たまには瞑想を行う事で自分の中にある高次意識につながる事をする。
これは普通にみんなやっている事で、何か考えがまとまらない時や、何かに直面した時に自分の意識と深くつながる事を行っているのだ。
自らの中にある、サラッティを愛おしいと思う気持ちを見つけるため。
高次意識の中へと入りこむ。
サラッティの僕にむけてくる態度の数々が浮かんできたり、そして直感的に感じる事もあって。
揚げ芋をくれた時とか。他にも一緒に並んで学校へ行くときとか。
そんな中、自分の中にある1つの意識が気付きを得て行く。
サラッティが僕に向けてくれてる好意を受け入れて、そのままそれに感謝する気持ちで歌を作ればいいのではないか。
と感じる事ができた。
瞑想、といってもほんの10分くらいだけど、それでも必要な事が理解できたので、早速曲をイメージして行く事にする。
旋律が降りてきて、それを形にしていく。
少し優しげな曲、僕が思っていたよりも優しい綺麗な曲になりそうな気がする。
もう少し元気な曲かと思ったけど、下りてくるのはそういう旋律。
その夜は、僕の頭のなかには音楽が鳴り響いていた。
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