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ネコ20匹を世話するため、本を書いたりバイク乗ったり。見えない世界ととその狭間を見ながら日常を生活する一人の男の物語。

アトランティスの記憶<中期アトランティス おまけ>

2013-02-15 09:04:12 | 『日常』


「ヤーフル、ヤーフル?」

急にヤーフルが涙を流し始めたので、声をかけてみたら、急にぱちっと目を覚まして。
僕を思いっきりひっぱたいた
「この浮気者!」

で、そのままヤーフルは博物館の資料チェック用カプセルから立ち上がり、勢いよく歩いて行った。

近くのショットに入って、そこでフルーツジュースを飲んで一息ついたのか、ヤーフルはやっと落ち着いてくれたようだ。

「ごめん、ついひっぱたいてしまって。」
ヤーフルが申し訳なさそうに誤ってくれるが。僕は叩かれる理由が分からないので。痛む左ほおを抑えて理由を聞いてみた。
すると、情報粒子で先ほどの僕が見た未来生のイメージに、長の一人でいるシーンがかぶさって来た。
「つい、長の気持ちに入り込んでしまって。」
ヤーフルがそう言う。
「あれは未来の姿なんだから、今の僕を叩かなくてもいいじゃないか。」
「そう言っても、君は君だろう。」
「それ言ったら、ぼくなんかヤーフルに外に放り出されて、それで苦労してたじゃないか。」

創世記の事を持ち出してみるが。
まあ、とりあえずなんで長がああいう言葉を発したのかを聞いてみたら。
「つまり、これから分断が加速されるってこと。あなたの未来の姿が行った事は新しい世界を作るきっかけの1つになったのよ。」
「それって、良い事だったのかな?」
「その先を見ないとわからないわよ。」
「じゃあ、またその先を見てみる?」
「とりあえず、今日はもういい。長の気持ちになったら、」
と言って、ヤーフルは僕の隣に寄ってきて。
「君にもっと甘えたくなったから。」
と言って笑っている。

「でも、僕らがこの未来を見る事に何か意味あるのかな?」
「それを見つけるために、見ていくんだよ。」
ヤーフルはいつも簡単に結果を言ってくれるので、僕も気が楽になる。

<アトランティス中期  ヤッシュの章  完 >






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