原油価格の下落、現在2016年の年明けから世界的な株式の暴落が話題となっています。
これは紛れも無く、米国金利の引き上げが一つの原因になっていることが挙げられますが
原油価格の方も下落の一途を辿り歯止めが係りません。
年明け3週間経てども日本市場の株価破壊が継続中です。
去年の終値の19000代ギリギリから今は16000ギリギリになってしまいました。
思い起こせばこうした株価の下落と原油価格の下落は2008年のリーマンショックの時にも
ありましたがその時も影響が凄かった。今回も緩やかにそして着実に下がってきています。
原油価格が下がれば米国内にある石油関連企業も痛手を被る仕組みになっていて、安易には
下げられない微妙な利害関係が有ったのですが、それも2014年までのお話で今の2016年には
化石燃料事業に投資していた米国ロックフェラー財団がこの業種から撤退をしたために
今では米国政府の思惑によって横着なまでに原油価格を下げる仕様になっています。
米国政府の考えでは経済が停滞すると原油価格を下げて製造業に緩やかな風を送るような
配慮として行われている節があります。石油を使った製造業に対する一つの経済対策のように
使われてきました。
また国際情勢では産油国関連の国の利益を減らす為の外交的意味合いもありました。
しかし直面する課題に対してこうした策を繰り返し講じている内に米国内の石油関連企業は
苦境に喘ぎ遂にはロックフェラー財団の撤退に繋がってしまった。
こうして考えるとリチャード・ロックフェラーの存在が如何に大きかったか今更ながら知るのです。
残念ながらリチャードさんは石油関連の事業からの撤退を財団が発表する3か月前に飛行機
事故で死亡してしまいました。
もしも彼が今も生きていれば米国金利引き上げからの世界株の暴落と原油価格の下落は
これ程深刻なものには成らなかっただろう。
2008年のリーマンショック時には僅か6カ月で1バレル≒139ドルから41ドルまで下落した。
日本市場の株価の下落はそれよりも長期になり40週にわたり18000から7900まで下落した。
2016年の株価の暴落もこのまま続くと考えた場合、投資家の心境は変化してくる。
石油関連の企業の利益などは無視してでも早く原油価格が底をついてくれた方が株価下落に
歯止めが係ってくれるので開き直るものである。
しかしロックフェラー財団が居ない為に現在の原油価格が1バレル≒28ドル
流石に投資家の開き直りもココまで原油価格が下がるとまた別の考えが出てこない訳では無い。
この原油安の動きはもはや米国ロックフェラー財団ばかりでなく、その他の石油関連業者にも
大きく影響を及ぼすと思われる。石油業界でロックフェラー撤退の後にバランスを保持して価格を
安定的にしてくれると期待できるのは、あの某財団しか思い当たらないのだが、現実的に
ほぼ、石油関連は独占的になったのかといえばそうでもない。
原油価格の下落はこれまでの米国内でロックフェラー財団と米国政府の身内での話ではなく、
世界マーケットのフィールドで英国某財団と対峙する米国政府という新しい関係性が生まれる
かもしれない。
中東イスラム国ではシリアを中心としたゴラン高原の採掘権を巡りイスラエル、英国、米国が
タッグを組んでISイスラム過激派と戦っているけどね。なんとなく3国タッグの中に裏切り者が
いると論じても今更感がする。
ロックフェラー財団は世間の評判は兎も角として撤退した後に解る事に意外な程堅実で
真面目に石油ビジネスを心掛けていたのだなと思う。それともう一つ重要な事として
2015年10月にアフガニスタンにある国境なき医師団の病院が空爆で被害に遭った。
この病院はリチャード・ロックフェラーが生前建てた病院でもある。
私はこの病院の空爆を肯定するような陰謀説は退ける。