鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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Gawith, Hoggarth & Co. - No. 7 Broken Flake バルク

2022年10月13日 | パイプタバコ
2022年 10月

今回は Gawith, Hoggarth & Co. - No. 7 Broken Flake

TRDC のレビューは 2001年が最初になりますので アメリカではその頃の発売になるのかと思いますが
GH のブレンド群の中ではあまり認知されてはいなかったようです

Ennerdale Flake Bosun Cut Plug  Coniston Cut Plug などもみなその頃からのレビューとなりますので
イギリスではそれ以前のかなり昔からのブレンドになるのかと思います

上記のブレンドは いわゆるケンダル香のよく効いたブレンド群になりますが
一番人気は Ennerdale になり 一番レビューも多いです
程度の差こそあれ 石鹸のようなソープ臭と フローラルな独特のお花の香りに包まれたこれらのブレンドになりますが 基本となるケンダル香は同じになりますが強さの程度も違っており
お花の香りもブレンドにより違いがあってその香りから受けるニュアンスにも違いを感じます

ケーシングの材料にも違いがそれぞれあり 独特の風味は似ているのですが全く違うブレンドになっていますので それぞれが個性的な旨いブレンドになっていますね

当然のことながら 使用されているタバコ葉の加工や含有量にも大きな違いがありますので
甘さや 強さ タバコのコクと旨味などにも違いがあり
どれを喫っても全く味わいが違うことになります
どのブレンドにも基本のケンダル臭があるのですが 似ているのはその部分だけということになります



当ブレンドは 以前はあまり知られてはおらず いつでも買えたのですが
いつの間にか人気が出て これもまたなかなか買えなくなったようです…

ただ SPDC に新しいロットが入荷した段階ではすぐに売り切れることはないので
狙い目のブレンドとなります
Bright CR Flake のようにいつも買えない状態ではないですね

こたびは このブレンドと コニストンカットプラグを買いましたが
ボウズンとエンナーデイルもまだ買える状態でした

どうしてもケンダル香が強いブレンドは好き嫌いが別れるので こうなるようですね
当ブレンドにもケンダル香はしっかりと着いていますが それ以上にしっかりとした
厚みのあるバージニアと バーレィも入っており 軽快な後を引く甘さが素晴らしい
予想以上のブレンドだったようです

私のようにケンダル香の全く気にならない者にとっては
GH のブレンドの中では 予想以上の喫いやすさで
ケンダル香と基本バージニアの厚みのある甘さに秀でた拾い物のブレンドになりました
今まで喫っていなかったのが不思議な気がします


 


この様にブロウクンフレイクになっておりますがふっくらと厚みのあるフレイクになってます
色も茶色系が強く 火で燻されたバージニアは少ないのがわかります

上記のブレンド群の中では
Ennerdale
Bosun CP
Coniston CP

これらの3つの中では 一番上のEnnerdale に見た目が似ており
味自体もそれに似ていると この私は感じました

その違いと原因などを少し考えてみます



TRDC の説明にはこの様に書かれております
This is virtually a blend reversal of Coniston Cut Plug with 75% flue cured Virginia. 16 % dark fired, and 9% burley. The blend therefore has far milder characteristics; and is rounded off with the addition of typical English flavours, and a touch of vanilla.

つまりコニストンカットプラグの反転したバージニア構成で
75%の基本バージニア
16%の火で燻されたバージニア(ケンタッキーではないと思います)
9%のバーレィ

で構成されており 
バニラのトッピングがなされているようです

コニストンの方は
75%のdark fired leaf
12.5%のMalawi burley
12.5%のVirginia 

となっており 当ブレンドとコニストンでは 75%を占めるメインのバージニアが
当ブレンドにおいては flue cure された基本バージニアなのに対し
コニストンにおいてはそれが火で燻されたバージニアになっていますので
メイン構成葉の逆転が起こっています

厳密には少し違うと思いますが 基本のバージニアが多いほど味がマイルドで甘くなるようです

どちらにもあのケンダル香がありますが当ブレンドの方が強く感じるのはEnnerdale と同じです
味付け的にはトンキンの甘さにバニラを感じゼラニウムの香りも感じますので
当ブレンドも コニストンに似た風味になるのですが
バージニアが全く違いますので 似ている印象にはなりません
それよりもこの私が似ていると感じたのは Ennerdale の方になります

Ennerdale の場合は
86%の基本バージニア
10%のサンキュアされたマラウィのバージニア
4%のマラウィのバーレィ

こうなっていて 火で燻されたバージニアは入っていませんが
基本バージニアの量が近く バーレィも少し入ってますので
ブレンドにおけるバージニアの風味が似ているように思いますね
ケンダル香もしっかり利いてますのでその点は似た感じになります

しかし似ているといっても明らかにそこには違いがあって
ケンダル香は似ていながら微妙な違いがそこには存在します


ベタな甘さを感じるのは当ブレンドになりバニラの影響があるのだと思われます
それだけでなく 微妙なケーシングの違いが存在して
清涼感のある爽やかさを感じるのはEnnerdale になります
より複雑な味わいと言えそうですが 逆に当ブレンドにはわかりやすい喫いやすさを感じるようです
アルコールの存在をより感じるのもEnnerdale になります

どちらも美味いのですが
よりわかりやすく単純に美味いのが当ブレンドになり
複雑な風味がブレンドの味を深めているのが Ennerdale ということでしょうか



感想
今手元に Ennerdale もConiston もありますので それぞれを喫いながらの感想となります


点火とともに
あの郷愁を誘うような独特のケンダル香が立ち上がりますが
それと同時に 当ブレンドの甘さを強く感じることになります

この甘さの部分が当ブレンドの大きな特徴となるのですが
説明にも書かれていたバニラが関与しているのだと思われます

しかしながら あまりバニラは好まないこの私ですが違和感は全くなく
バニラというよりもトンキンのような甘さとゼラニウムローズのような甘さを感じ
基本バージニアのふくよかな柔らかい甘さを感じることになります

3者の中で 一番甘さを感じるのは当ブレンドになり その甘さはかなり強いと思います
そこが当ブレンドの売りになります

ベタな甘さ といっても良いのですがバニラのしつこさを全く感じないのは素晴らしいと思いますね
バニラを認識しないほどに トンキンやゼラニウムの存在を感じますので
適度に味にエッジがありとても喫いやすいと思います

当然のことながらスチームされた基本バージニアの甘さは秀逸であり
それがいくらか入っている火で燻されたバージニアやバーレィと絡み合って作る味わいは
単調にならない飽きの来ない喫煙経験となるようです



ケンダル香の強さとしては 当ブレンドとEnnerdale が双璧になるかと思いますが
この私は当ブレンドの方が目立つのかと思いますね
その理由は香りの複雑さが絡んできているのかと思います

当ブレンドのケーシングは割と単調ですが Ennerdale の方はもっと複雑です
当ブレンドの方がより甘さを感じるのですが 基本バージニアの量がもっと多いEnnerdale よりも甘く感じるのは バニラの影響によります

それに対してEnnerdale が控えめな甘さのトッピングになりますのは
それ以外の香りづけを狙ったからになると考えます
当ブレンドはベタな甘さが全面に出たブレンドになりますから複雑な香りはNG かと思われます
それに対し甘さが控えめな後者には複雑な香りのオーバーラップを感じより清涼感を感じます

ラベンダー ベルガモット アマレットなどの 
清涼感と 紅茶のアールグレイの香りと アーモンドのような香りも感じられますし
軽いアルコールの存在も感じることになります

同じケンダル香といいながら その香りには質の違いが明らかに存在しますし
その原因の一つとして当ブレンドは甘さに特化したブレンドであることがあげられるでしょうか

ブレンドの狙いどころが違うんだと思いますね

当ブレンドとEnnerdale
どちらもケンダル香は強くてバージニアも似ていますので 総じて似た印象になりますが
分かりやすくて喫いやすく すぐに美味いと感じるのは当ブレンドになり
その良さを分かるのには時間が少しかかるのが Ennerdale と言えそうです


どちらもすこぶる美味いブレンドになりますのでケンダル香の苦手でない方にはお勧めします
コニストンの方は ケンダル香は弱いのですが 火で燻されたバージニアがストロングです
甘さも少し弱く感じます それはそれで良いのですが似ているのはEnnerdale になるかと思いました

この私としては Bright CR Flake を買うくらいなら断然 №7 Broken Flake になりますね
そんな感想となります
それでは また

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