高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

豪雨

2006-07-22 22:29:05 | まゆみのつぶやき室
冬の大雪、今回の豪雨の被害が連日ニュースで流れている。長野県に住む私も、直接的な被害は無かったものの、間近で、雪の重みに耐えかねて、家が潰れたり、また大雨で千曲川が増水して、川沿いの田畑は水入れになり、収穫まじかの丹精込めて作ってきた、野菜や米は台無しである。
「これでも降るのか」と足元まで来ている増水した川の堤防に立ちすくむ人たち。
腰の曲がったおばあさんや、腕組みをして川を見入っているおじさん、手も出せぬ消防隊員
この姿を目の当たりにしたら、《無常》としか言えない光景であった。

しかし、今日、水が引いた千曲川沿いの堤防を車でゆっくりと走った。
くり返し乗り越えてきた災害にきたえられたのか・・・人の本能は少しでも可能性があるならの精神なのか  あきらめない。
泥水をかぶった田畑に何人ものお百姓さんが働いていた。

最近、田舎にあこがれて、Iタ~ンの移住者が多い。
人口3万弱のこの地にはありがたいお話だし、またそういう人が入って来てくれることで活気ずく。

私も長野市から嫁に来た身なので、偉そうな事は言えないが、いい所ばかり見てあこがれてくるなら、暮らして行けない。
厳しい現実が、体力も精神も奪ってしまう事もある。

でも、そういう現実に負けず、自分達のスタイルを築き、田舎を満喫しているIタ~ンのご夫婦もいる。
どこか、覚悟を感じるご夫婦でもあるが、一つの言葉が忘れられない

村人達の集まりの席で冗談で「こんなに雪で苦しめられるなら、もう出ていく・・・」と言ったら次の日、一升瓶を抱え村の長老が来て奥さんに「この酒に免じて村を出ないよう旦那を説得してくれ」と言ったそうだ。

今では村人以上の村人だ。

自然のすばらしさを忘れず、感謝を忘れず、ひたむきで。

そんな気持ちが村に溶け込めた要因なのだろう。

都会から来ておいしいお蕎麦屋さんを始めた人もいる。
我が家の近くにはしゃれたログハウスを建てた関西出身の人もいる。

自分も含め、住めば都  とは良く言ったものだ