2012年4月4日に任期切れとなる日本銀行の中村清次(69)の後任に、民主党執行部が、BNPパリバ証券経済調査本部長の河野龍太郎(47)を充てる人事案を国会に提示した件については、以前ブログで取り上げました。新自由主義の権化で、増税推進派で、日銀のデフレ・ターゲット路線(ここは苦笑してください)の肯定論者で、と目の前が真っ暗になるような人選に対して私なりに異議申し立てをしました。
幸いなことに、先ほど衆議院本会議で政府の国会同意人事案が否決されたとの報が舞いこんできました。
ロイターは次のように報じています。
[東京 5日 ロイター] 参院は5日午後の本会議で、日銀審議委員にBNPパリバ証券の経済調査本部長・チーフエコノミストの河野龍太郎氏を起用する国会同意人事案を野党の反対多数で否決した。投票総数は238票、賛成111票、反対127票だった。日銀審議委員ポストは4日に中村清次、亀崎英敏の両審議委員が任期満了を迎えており、当面2人の空席が続くことになる。政府は新たな人事案の提出を急ぐが、調整は難航も予想される。
ここまでくるには、当然のことながら、すったもんだがありました。宮崎岳志民主党衆議院議員のツイッターによれば、党の財金部門会議が全会一致で「反対」を決めた日銀審議委員同意人事案に、野党も反対し可決が絶望的となり、当然のことながら取り下げるはずのところが、本日参院で採決するという情報が突然入ったといいます。しかも党としては「賛成」の意向と反対派にとっては寝耳に水。「不当かつ無益な、つまり異常な判断」と宮崎議員は憤りを隠しませんでした。共産党が賛成なら可否微妙と懸念を表明していました。
朗報の一発目は、5時間ほど前の馬淵澄夫議員のツイッターでした。「日銀審議委員同意人事は、参院で否決。これで、不同意決定。」と。日銀人事は、衆参両院での可決が必要だからですね。
今回の日銀人事政府案を阻止しようとしてきた民主党議員と論客のコメントのうち、主だったものを載せておきましょう。
・日銀審議委員同意人事が参院で否決。このニュースに市場は反応するのだろうか。円高、株安に? それとも、織り込み済みか(宮崎岳志民主党衆議院議員)
・われた20年で、はじめて日本銀行の人事について、リフレ的な政治的勢力が中核になって否決をつきつけたディープインパクトは日本銀行に対してはかりしれない大きさをもつはず。今後の試金石(田中秀臣 上武大学ビジネス情報学部教授)
・河野龍太郎氏の日銀審議委員同意人事は参議院本会議で否決されました。両院の同意が必要ですので同氏の就任はこれでなくなりました。また、採決後に同氏から辞退の申し出があったそうです。今後、このような極めて不適切な人事案がでないよう党で審議委員の選定過程を見直します(金子洋一民主党参議院議員)
・とりあえずデフレ脱却に掉さす動きは止めた。しかし、日銀にしてもロビィングが活発だから気をつけないと、すぐ皆向こう側に立ってたりするし。(馬淵澄夫衆議院議員)
また、上念司氏によれば、NHKニュースは、さらりと「参議院で不同意となったことを受けて、河野氏が辞退したことから、5日夕方、予定されていた衆議院本会議での採決は行われないことになりました。」と報じたそうですが、宮崎岳志議員によれば、衆議院本会議での否決後、民主党執行部は、なおもクセ玉を投げようとしたそうです。参議院で否決されているので意味がないのにもかかわらず、衆院でも採決し可決するという挙にでようとしたというのです。衆院で造反続出の雲行きとなったため、さすがに取り下げを申し出た、とのことです。ところが、今度は民主党内の造反を期待して、自民がその取り下げを拒否した。結局、候補本人が辞退する形で決着し、衆院では採決なしというのが事の顛末だそうです。
なお、同じく宮崎議員によれば、採決後の民主党代議士会で馬淵澄夫議員が、日銀同意人事について、党財金部会で反対一色だったのに理由・手続き不明のまま「党として賛成」とひっくりかえされ、野党の反対で可決不可能なのに取り下げもせず、採決に臨んだ不可解な展開に、きっちり疑問を呈し、「二度とこういうことが無いように!」と念を押したそうです。
一連の流れを見て、民主党執行部とそれを後ろで操る財務官僚の動きの執拗さと強引さが鮮やかに浮かび上がっているように私は感じます。大手メディアでは、それがきれいに拭い去られたうえで報じられることは言うまでもありません。
とするならば、(それが民主党政権かどうかは問いません)政府は、また性懲りもなく、同じようなタイプの人物を日銀人事案に盛り込んで提出しようとすることでしょう。大手マスコミもまた、いつものようにそ知らぬふりをして、われわれになるべくさりげなくそれを報じることでしょう。デフレ撃滅派の歴戦のつわものたちに頼るのはほどほどにして、われわれ一般人も注意深く政府の打つ次の手に目を凝らしたいものです。
今回は、関連するツイッターをつないで構成してみたのですが、どうでしょう、ツイッターってなかなか使えるヤツでしょう?
幸いなことに、先ほど衆議院本会議で政府の国会同意人事案が否決されたとの報が舞いこんできました。
ロイターは次のように報じています。
[東京 5日 ロイター] 参院は5日午後の本会議で、日銀審議委員にBNPパリバ証券の経済調査本部長・チーフエコノミストの河野龍太郎氏を起用する国会同意人事案を野党の反対多数で否決した。投票総数は238票、賛成111票、反対127票だった。日銀審議委員ポストは4日に中村清次、亀崎英敏の両審議委員が任期満了を迎えており、当面2人の空席が続くことになる。政府は新たな人事案の提出を急ぐが、調整は難航も予想される。
ここまでくるには、当然のことながら、すったもんだがありました。宮崎岳志民主党衆議院議員のツイッターによれば、党の財金部門会議が全会一致で「反対」を決めた日銀審議委員同意人事案に、野党も反対し可決が絶望的となり、当然のことながら取り下げるはずのところが、本日参院で採決するという情報が突然入ったといいます。しかも党としては「賛成」の意向と反対派にとっては寝耳に水。「不当かつ無益な、つまり異常な判断」と宮崎議員は憤りを隠しませんでした。共産党が賛成なら可否微妙と懸念を表明していました。
朗報の一発目は、5時間ほど前の馬淵澄夫議員のツイッターでした。「日銀審議委員同意人事は、参院で否決。これで、不同意決定。」と。日銀人事は、衆参両院での可決が必要だからですね。
今回の日銀人事政府案を阻止しようとしてきた民主党議員と論客のコメントのうち、主だったものを載せておきましょう。
・日銀審議委員同意人事が参院で否決。このニュースに市場は反応するのだろうか。円高、株安に? それとも、織り込み済みか(宮崎岳志民主党衆議院議員)
・われた20年で、はじめて日本銀行の人事について、リフレ的な政治的勢力が中核になって否決をつきつけたディープインパクトは日本銀行に対してはかりしれない大きさをもつはず。今後の試金石(田中秀臣 上武大学ビジネス情報学部教授)
・河野龍太郎氏の日銀審議委員同意人事は参議院本会議で否決されました。両院の同意が必要ですので同氏の就任はこれでなくなりました。また、採決後に同氏から辞退の申し出があったそうです。今後、このような極めて不適切な人事案がでないよう党で審議委員の選定過程を見直します(金子洋一民主党参議院議員)
・とりあえずデフレ脱却に掉さす動きは止めた。しかし、日銀にしてもロビィングが活発だから気をつけないと、すぐ皆向こう側に立ってたりするし。(馬淵澄夫衆議院議員)
また、上念司氏によれば、NHKニュースは、さらりと「参議院で不同意となったことを受けて、河野氏が辞退したことから、5日夕方、予定されていた衆議院本会議での採決は行われないことになりました。」と報じたそうですが、宮崎岳志議員によれば、衆議院本会議での否決後、民主党執行部は、なおもクセ玉を投げようとしたそうです。参議院で否決されているので意味がないのにもかかわらず、衆院でも採決し可決するという挙にでようとしたというのです。衆院で造反続出の雲行きとなったため、さすがに取り下げを申し出た、とのことです。ところが、今度は民主党内の造反を期待して、自民がその取り下げを拒否した。結局、候補本人が辞退する形で決着し、衆院では採決なしというのが事の顛末だそうです。
なお、同じく宮崎議員によれば、採決後の民主党代議士会で馬淵澄夫議員が、日銀同意人事について、党財金部会で反対一色だったのに理由・手続き不明のまま「党として賛成」とひっくりかえされ、野党の反対で可決不可能なのに取り下げもせず、採決に臨んだ不可解な展開に、きっちり疑問を呈し、「二度とこういうことが無いように!」と念を押したそうです。
一連の流れを見て、民主党執行部とそれを後ろで操る財務官僚の動きの執拗さと強引さが鮮やかに浮かび上がっているように私は感じます。大手メディアでは、それがきれいに拭い去られたうえで報じられることは言うまでもありません。
とするならば、(それが民主党政権かどうかは問いません)政府は、また性懲りもなく、同じようなタイプの人物を日銀人事案に盛り込んで提出しようとすることでしょう。大手マスコミもまた、いつものようにそ知らぬふりをして、われわれになるべくさりげなくそれを報じることでしょう。デフレ撃滅派の歴戦のつわものたちに頼るのはほどほどにして、われわれ一般人も注意深く政府の打つ次の手に目を凝らしたいものです。
今回は、関連するツイッターをつないで構成してみたのですが、どうでしょう、ツイッターってなかなか使えるヤツでしょう?