情報漏洩に何かと寄与しがちなUSBメモリである。ただ自動車同様、事故が起きるなら使わなければ良いとするには無理が有る。現実解としてデータの暗号化に落ち着くと思うのだが、解除コードを本体にペン書きする剛の者の脆弱性までは防げないし、何より安価なアプリでの暗号化は本気になったハッカーの前では無力である。より抜本的な対策が求められるのだが、「指を舐めて挿入しないと自己破壊するUSBメモリ」と云うエクストリームなソリューションをカナダの技術者が着想したらしい。より正確には指を濡らして抵抗値を下げ、それを計測して条件を満たさなければデータ消去する処理を実行すると云う仕組みである。センサ回路の実証実験には成功した様だが、その日のお肌のシットリ具合によっては誤検知も有り得るので精査は求められよう。利便性と安全性と云う二律背反に挑む姿勢には共感するが、何を食ったらそんなもん思い付くのかと云う困惑も感じるのである。