これも英才教育の一種であろう。さいたま市は政令指定都市移行20周年を記念して、生まれた赤ちゃんにミニ盆栽をプレゼントすると云うマニアックな事業を絶賛展開中である。我が子と共に手塩にかけて育てる盆栽と云う趣向は悪くないが、ウッカリ枯らせてしまった時にショックを受けない様、極度に感情移入しない方が良かろう。黒松と白柏から選べるそうで、どちらも末永くお付き合い出来る品種である。何しろ子供と違い、成長は極めてゆっくりである。剪定も年に数回やるかやらないか程度である上に、一旦切ってしまうと後戻りは出来ない。望んだ枝振りになってくれるとも限らない。本気で取り組むと一生を掛けても終わらない底無し沼が待っているので、いずれにしても程々にすべきだろう。そう考えると育児で大忙しになるご家庭には少々荷が重いと思えるのだが、自分と同い年の盆栽は子供に喜ばれるかも知れないし、将来の優良顧客になる可能性も有るのである。