6/17-18 中村浩子 And then 第34話
佐藤は益田が浩子のパーティーに行ったときのことから聞き出した。
どうしてパーティーに行ったのですか?
浩子さんに興味があったからですか?
恒例のパーティーって聞いていましたが。
浩子さんとは浩子さんが銀座の地下鉄の階段から落ちたときに会ったのです。
その時、助けてそれが出会いです。
刑事たちは初めてこの話を聞いた。
それから浩子さんと会っていたのですか?
会っていません。
でも浩子さんのご主人から浩子さんをかまってやっての依頼を受けました。
それでかまったのですか?
かまったりしません。 私は超多忙なんです。
でも休暇が取れて最初の日に夕食に行くとことにしたのです。
でも来なくて、電話したらもう出たって。
その後のことは知りません。
パーティーでは浩子さんと話したりしたんですか?
話たりしたと思います。
印象ですか?
しばし考えていたけど、益田先生は記憶に残る印象はありません。
普通の人だと思いました。と言った。
夕食にはいかなかったのですか?
来ないから行きませんでした。
夕食は予約したのですか?
浩子さんがしたようです、どこか知りません。
仕事のことをききたいのですが。解剖もすることあるんですか?
私は生きた人間担当でしたから、でも過去にあります。
病気、死因を解明するためには解剖は不可欠ですから。
若い医者に図や写真や人形では学べない有益な勉強になります。
古い建物ですか? 僕がこの病院に来たときはもう使われていなかった
はずです。 古い建物に行ったことはありません。
僕が休暇中に壊されたようです。
益田はどの質問にも即答した。
益田と話していると、なんとも言えない人としての魅力があり
もっと益田と話していたい気になった。
佐藤弁護士は男だ。
もし、女だったら益田に惹かれるかもしれないと佐藤弁護士は思った。
しかし、ここで佐藤は被害者浩子は還暦の女性だったことを思いだした。
益田は20歳くらい若い。
益田に惹かれるだろうか?
しかも中村さんというご主人もいるのに。
しかしだ、ご主人がかまってやってという依頼はなんなのか?
佐藤弁護士は中村雄二に会いに行った。
雄二は退院して自宅に戻っていた。
浩子の両親が一緒に住んでいた。
佐藤弁護士は状況が把握できなくて、ぜひお話を聞きたいと言って
雄二に会いに来た。
佐藤弁護士は雄二だけにまず会った。
単刀直入に浩子さんの益田に対しての感情を聞いてみた。
雄二はちょっと悲しそうに、浩子は益田先生にすごく興味を持っていました。
浩子は益田先生に助けられて、すごく感謝していたのです。
その後、益田先生に彼女なりの幻想をいだいて、
実は夏休みに先生を招待したとき、益田先生と寝たいと言いまして
私もついて頼みに先生の寝室に行ったのですが、
益田先生から拒否されましてね・・・・・・
佐藤弁護士はあっけにとられて聞いていた。
これは夫婦でなくて、親子で、子供の願望を聞いてもらおうと
夫が益田に接近したというのか????
佐藤は浩子さんは奥さんですよね、奥さんが他の男と寝たいってどういうことですか?
雄二は僕は妻がすべてです。 僕は年で彼女を満足させられなかったし。
浩子が階段から落ちて助けてくれた益田先生に興味を持った。
彼女がボーっと益田先生のことを考えているのを感じました。
僕は彼女の願うことはなんでも叶えてやりたいのです。
だから益田先生に浩子をかまってやってほしいと頼んだくらいです。
で、益田先生は奥さんをかまったのですか?
いいえ、拒否されました。
でも、あの日曜日、浩子は先生は休暇がとれて、病院であって、夕食に行くと言ったのです。
その間の交流は知りません。
出かける間際に急に言われたのです。
いいえ、どういう具合でそうなったか聞きませんでした。
心配しなかったのですか?
しませんでした。 益田先生ですから、浩子は安全だと思ってました。
佐藤弁護士はため息が出た。
夫は益田を信頼している。
妻は、浩子は、益田に惚れて??惚れたんだろうと佐藤は思った。
益田に会いに行った。
でも会えなかった。
そして東京から遠い山中で熊に襲われた?
話が飛んでいるよ、どこが飛んでいるんだろう?
佐藤弁護士は弁護士事務所に戻るとこの話を全員に話した。
浩子のトレイスできない時間に何があったのか?
地下鉄の出口で一番病院に近いでどこの出口だろう?
再び、この病院に一番近い地下鉄の出口の話になった。
どの出口も病院の正門まで10分、それ以上はあるように見えた。。
病院の正門・・・・
一人の弁護士が言った。
病院の裏門はあるんですか?
裏門?
佐藤弁護士の同僚は手分けして病院のすべての出入り口を探すことにした。