※久々の武生が嬉しくて、チケットと特典ポストカードの写真を撮ったのですが、やはり「特典」であることに配慮しぼかしをかけています。
※久々の武生が嬉しくて、チケットと特典ポストカードの写真を撮ったのですが、やはり「特典」であることに配慮しぼかしをかけています。
2回目(8/9昼の部)に行きました。
2階の下手側廊下に、楊さんの衣装の展示がありました。
これ皆さん観た方が良いと思いますよ~
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1回目観たとき、『90年誌』の大谷先生の言葉を思い出しました。
一人一人の(特に、スターでは無い)劇団員さんが、
ファンの方やご家族、ご友人に
「〇〇の場面、一瞬だけセンター踊るから観てね」
「妖精が一人ずつ出てくるところのX番目」
「殺陣でトップさんに斬られる時、ピンスポ当たる」
「ラインダンスでソロパート貰った」
「花道で踊る」
「客席下りで、どこにいる」
…
と劇団員さん一人一人の人生と
無数の「観てね!」があるんだなあ、
と思うと、箱推しの私としては
ジーンと来てしまいました。
民謡メドレーの後半で、まさかの号泣です。
(客席下りで近くに来た某娘役さんに、見えたかも。すごく感動していることが伝われば嬉しい)
晴れの大劇場公演で、
身近な人に「観てね」って言えるのが
本当に大切だと思うんです。
OSKの「風通しが良さそう」なイメージも
トップになる、以外の活躍の道が
沢山開かれていることも、その理由だと思います。
(イメージ、だけでなく本当にそうあって欲しい)
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【第1幕】
やはり、日舞のせいらさんが、
精悍で粋で爽やかな日本男児、という感じが
すごく良いです。
『深川マンボ』の最後の掛け合いは、
アドリブなんですね。昨日と微妙に違いました。
『河内音頭』は、空耳なんだけど
「空よりOSK」に聞こえて、
青空とOSK讃歌のような気持ちで聞いてます。
【第2幕】
幕開き、椿さんが「背中で語る」
つまり後ろ姿で、お顔も帽子で隠してるけど、
どこから観ても椿さんと分かるんです。
長身でスラッとしていて魅力的です。
椿さんは、ちょっとニヒルな感じを
持ち味にしてるのでしょうか?
違う感じも観てみたいと思いました。
殺陣は、改めて観ると、
沢山の若手男役(モブ)が
楊さんや翼さんと対峙することで、
その一瞬、ピンスポットが当たるんですね。
楊さんへの惜別の意味でも、
皆さん気持ちが入るシーンだと思います。
ラインダンスは手拍子すると分かりますが、
今回も(≒いつも)かなり高速です。
その中でも機敏で長身でスタイルの良い娘役
華蓮さんがよく目立ちます(上手側2番目)。
他の場面では、ここまで目立たないので、
シンプルな髪形・衣装が似合う方なのかも。
かつての恋羽さんのように、
いつかラインダンスのセンターに立って欲しい
と思いました。
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と、ここまで書いて、荻田先生や桜花さんSNSより
大谷盛雄先生のご逝去の報に接し、大変驚きました(8/9夜)。
私が初めて観たOSK公演も、
大谷先生の手によるものでした。
(→2007年当時の感想)
「商業演劇と違う優しさ」が
これからもOSKに残ることを願います。
素敵な作品をありがとうございました。
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以下『90年誌』大谷盛雄氏インタビュー
p81より引用
初舞台の子とか、普段は後ろの方で全然顔が見えないことが多いですからね。歌劇なんだから、顔が見えないというのはおかしい。一生懸命踊っていても、客席から「いてた?」なんて言われたら⋯。
「あ、あそこにいてたから素敵やった⋯」とか、お母さんが「見てよ、うちの娘があそこにいてる〜」とか言ってもらうことも大事やと思います。ほかの商業演劇とは違って、歌劇はそれが絶対大事。その優しさが、僕はあったらいいと思うんですよね。若い女の子が「ここで仕事したい」と憧れて入ってくるというのは、ものすごく夢のあることですから。
(※メモしていないので、うろ覚え&ニュアンスです)
トークショーは、左から
椿、翼、華月、千咲、楊、舞美、白藤、城月、壱弥
と司会の唯城さん(小旗を持っていて可愛い)。
【自己紹介】
名前と「ごほうび御飯」
楊:白いご飯、舞美:母の手作り牛しぐれ煮、千咲:フルーツタルト、白藤:アフタヌーンティー、華月:お寿司、城月:お肉、翼:ニンニク料理と激辛カレー、壱弥:焼肉、椿:ラーメン。
最後に唯城さんは、苺タルト。
【見所、感想】
椿、翼、楊、舞美、白藤、城月、壱弥
印象的な方のみ
壱弥「松竹座・南座とは違う角度で、ジャングルブギウーの楊さんが「危ない」格好良さ」
城月「中堅~若手のラインダンスで、横一線で皆の顔が見えるところ」
白藤「パレードで舞美ちゃんが楊くんを迎えるところ」
舞美「南座は一本立てなので、また日舞・洋舞の二幕に戻り、劇場が変わると新鮮な気持ち」
【ドラマ『ブギウギ』劇中劇風キャッチコピー】
華月「いつも元気に!」楽屋も賑やか
千咲「勇ましく!」娘役の殺陣など強さ
舞美「粘り強く!」稽古熱心さ
「そして~」
楊「感謝の気持ちを忘れずに!」
抽選会は劇団員さんがくじを引き、
当選者が全員席番を呼ばれ、場内は温かい雰囲気に。
最後は楽しく写真撮影タイムでした。
eプラス貸切は初めて行きましたが、
独自価格のお値引きに、
このアフターはお得すぎます。
素晴らしい企画をありがとうございました。
eプラス貸切『夏のおどり』を観劇しました。
すごく良かったです!
こんな前の良い席で、堪能しました。
(※OSKは箱推しで、全員好き。贔屓はいません)
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【第1部:日舞レビュー】
いつもの「〇〇のおどりは~♪」ソロはなし。
幕開きは、客席下りもあり華やか。
たけのこ、は大阪っぽく、
翼さんの客席下りがたっぷり。
民謡メドレーが楽しい。
爽やかなイケメンがいる!と思ったら
せいらさん。洋舞メイクと印象が違って素敵。
男役オンリーの殺陣は、ストーリー性が謎だけど、
楊&翼の「男の絆」がグッときました。
蝶の舞踊も、娘役のみである点等、OSKらしさ満載。
ただ、上位娘役も日本髪(の鬘)にして欲しかったなあ…
ちょっとコスト削減な感じが気になりますが
女性歌劇の日舞レビューが、
定期的に観られるのはOSKだけなので
本当に大切な文化として、守り受け継いで欲しいです。
【第2部:洋舞レビュー】
幕開き、千咲さんの鍛え抜かれた背中が美しい。
ショートヘアの鬘で、どことなく恋羽さんの面影を感じる。
そして男女ペアで各々踊る中、
白藤さん&千咲さんの
麗しい百合デュエットに感嘆
極楽鳥の唯城さんが、総スパンダルマに
OSKでは珍しい背負い羽ありのゴージャス衣裳なのに、
立ち位置がスターと横並び。
トップより派手な衣裳なのに、おかしいでしょ(苦笑)
(※似合っていて可愛いのだけど、
独立した役ならともかく、OSKなりのスター序列は守るべき)
『ブギウギ』場面は、ドラマが懐かしく、
それをリアルで観られた嬉しさに
黒と白の蝶の衣裳は、想像を超える美しさ。
(事前にドラマ再現シーンのみ予習しましたが)
映像にないのが「大きなしずく」の桐生さんが、
花道で見守るように踊るところ。
続く笠置シヅ子メドレーは、
千咲さんの「ジャングルブギ」が圧巻。
娘役の高めのキーではなく、ドスの聞いた低めで迫力がある歌い方が合うのかも。
歌唱力に嬉しい驚きでしたし、
彼女が表現する激しさや熱さを、
優しく包み込む楊さんがいい。
中国風の場面は、時代設定が謎。(架空の近現代?)
フィナーレまでのダンスは、ちょっとずつ、
沢山の劇団員さんに見せ場があり
『90年誌』の大谷先生(振付家)インタビューどおり
「一人一人の顔が見える【優しさ】」が、
劇団員さんのモチベーション上も重要だと思います。
約40名の小規模だからこそできる、
大切&必要なことだと思います。
ラインダンス、フェッテの方は誰かしら?
そして、華妃さんの「私を見て!」という気迫がすごい。
近年、(遥花さん、実花さん等)上位娘役が抜けたので
羽那さんが要所要所で、目立つ。
表情豊かで温かみのある、素敵な女役に。
男役では、知颯さんの美形ぶりや、
碧さん・鼓珀さんから溢れる、
男役として舞台に立つ嬉しさが印象的でした。
デュエットダンスは壮大で、
二人の集大成に相応しく。
フィナーレは様式美では無く、
花道から楊さんを迎える、また新しいスタイル。
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OSKは短い公演期間に全てをぶつけるので、
完成度が高く、劇団員さんは涼やかな笑顔だけど、
汗を額に光らせながら踊り、
青筋を立てながら熱唱し、
とにかく誰もが全力です。
高校野球のごとく
果たして自分は今全力で生きているだろうか?
と自省すると、涙が出てきました。
改めて、一人一人のお顔を観ながら、
それぞれの歌劇への情熱に敬意を表します。
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ちょっとしたことですが(たぶん100均アイテム…)
OSKに合わせた装飾が嬉しかったです。
新橋演舞場さんの細やかな心遣いに感謝します。
満員御礼!
まず代役公演のニュースに驚き、
テレビの歌番組で見る市川さんと、
北翔みっちゃん、
そしてWキャストの音波さんも
三人とも持ち味が違うので、はて?どうなるかと思ってました。
とまれ、急遽チケットを買って、
初日に観に行くことができました。
(と言うか、北翔出演日で土日が今週末くらいなので
必然的に初日を選ばざるを得ないです…)
明治座入口には目安箱があり
開演前の注意事項も「上様からお客様に申し上げます
~以上のこと守れない方は、成敗いたします」と、
雰囲気を盛り上げます。
冒頭、テレビドラマ版のイメージそのままに
上様こと松平健が登場。
観客席からは感嘆の声が漏れ出します。
ドラマ版の「お約束」通り、街に繰り出すと
田舎娘:おちか(伊藤純奈)が狼藉に遭い、
それを町娘:お佳代が助け………
あれ?
(以下ネタバレを含みます)
『蘭』で見覚えのある、
男装の麗人(若侍)スタイルじゃないですか!!!
これは驚きました。
スチール写真もポスターも、町娘スタイルだったのに。
ストーリー的には、当初から(市川さん出演)
こういう役だったと思われます。
はたして音波さんならどう演じるか、
も気になってしまいました。
(『愛と青春の旅立ち』の訓練生役が印象深い方です)
…さて、お佳代は部下を引き連れ
吉宗に思い入れ深く、なにやら執念深く付け狙います。
敵か味方か終盤まで確定せず、
ハラハラしながら観ていました。
「お約束」の展開、曲、さらにはテロップを、
舞台に落とし込むと、こうなるのかー
という工夫と、プロジェクションマッピングの妙で
誰もが期待する『暴れん坊将軍』🐴
になっていました。
中盤の馬を走らせるシーンは、ちゃんと疾走感があり
歌舞伎でも応用できそうです。
(プロジェクションマッピングを
古典歌舞伎としてどこまで許容するか、
の問題はありますが)
お佳代は、立ち回りあり、
娘姿あり、コメディタッチあり、
と大活躍のヒロイン格でした。
第2部は、冒頭マハラジャから。
エキゾチックな女性ダンサーの中央が
迫力ある長身の美女…あ!
この姿のみっちゃんだけで大満足です。
男役イメージが残るパンツスタイルで
『ハナミズキ』一青窈
(白×赤花模様の燕尾服風)
『奇跡』さだまさし
(ミントグリーンのジャケットに↑と同じ白パンツ)
の二曲をソロで。
(私のような)ファンが爆竹拍手で先導しなくても
どちらも間奏で自然な拍手が起きていて
感動しました。嬉しかったです。
代役という立場からMCはなし。
フィナーレのマツケンサンバIIでは
真っ赤な総スパンのお着物で、トップ娘役ポジションでした。
辰巳ゆうとさんの二曲のソロも大盛り上がり。
私も「ゆうと」コールしましたよ。
宝塚OGも何人も出演されてます。
愛田・夢咲は芸名変わらず。
みそ乃=風人夕真、明理=久路あかり、ですね。
皆さん懐かしい(^^)
1・2部とも
言うまでも無く、歌、踊り、芝居に殺陣と
松平健さんは圧巻でした。
目安箱の読み上げに、
女装あり、過去の振り返りありと
ファンの方は大満足なのでは?
観客層は30代以上で上は青天井。
ペンライト(サンバ棒)※を二本持ちしている方も多く
2部のショーではカラフルな客席でした。
大盛り上がりで、本当に楽しい公演でした。
※公演公式グッズではなく、松平健公式グッズの位置付け
気になったのは、所作で、草履を脱ぐ向き。
城中で振り向いて脱いだ武士がいたので、
ちょっと驚いてしまいました。
(進行方向に向いたまま脱ぎ、
振り向くか使用人が直すのが正式なはず。
そのようにしてる場面もありましたので、
↑をラフなシチュエーションの表現として、
敢えてやってるなら流石です)
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時代劇は、古典歌舞伎はもちろん
歴史考証が重視される大河ドラマとも違い
「現代ナイズしたエンタメ」として
また復興して欲しいなあ、何て思います。
美化されているとは言え、
古き良き日本の秩序、情愛、仁義に
分かりやすい勧善懲悪の様式美は、貴重です。
末筆ながら、市川さんのご快復をお祈りします。
また素敵な歌声をお待ちしています。
【追記】
『マツケン・マハラジャ』が強く印象に残っているので
歌詞を調べたら、(近鉄時代の)OSKの座付演出家で
マツケンサンバIIの作詞家の
吉峯暁子先生でしたわ…
OSKと宝塚がマツケンで結びつくとは…
【追記2】
曲を覚えてる限り調べました(順番は大体です)
『マツケンマハラジャ』
?健様と女優さんのデュエット
『下町殉情』辰巳ゆうと
『迷宮のマリア』辰巳ゆうと
『マツケンAWA踊り』
『ハナミズキ』北翔海莉
?健様と女優さんの舞踊
『夜明け(暴れん坊将軍挿入歌)』
『奇跡』北翔海莉
『マツケンサンバIII』
『マツケンサンバII』
何だか色々と疲れてしまい、
結末がハッピーエンドで、内容が
ある程度パターン化されているロマンス小説
にハマっています。
再燃のきっかけは、板東いるか作画『囚われたレディ』。
関連する作品の現代と邦題が違ってストレスなので、
Highlander Series
One Christmas Night (1999) also in omnibus One Christmas Night
→『ハイランドの勇者』(『愛は深き森に息づく』に収録)
Highland Barbarian (1990) also in omnibus Ransomed Bride
→『誇り高き花嫁』
Highland Heather (1991)
Highland Fire (1991)
Highland Heart (1992)
The Highlander (1994)
Highland Heaven (1995)
まずは、満月の夜に自ら命を絶たれた
宙組の生徒さんの御冥福を心よりお祈りいたします。
ご遺族はもちろん、現役生徒さんらに
適切な対応が行き届くことや、組織改革を願っています。
(※亡くなられた直接の原因等は、今は分かりませんので
個別案件としては、本記事でも触れておりません。)
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宝塚歌劇団は様々な問題を内包してきました。
①中の人(劇団員、保護者、スタッフ)同士
②「ファン」同士
③中の人と「ファン」の関係
に大別できると思います。
加えて、歴史的に「宝塚は学校である」との
建前の元、プロとして相応しい技量⇔待遇
では無いと認識しています。
(その分、人材育成の功績も大きい)
-----
様々な諸問題に対し、
「学校」としては、①や②の行き過ぎた競争や
悪しき慣行に歯止めをかけるべきですし、
必要な手当金などの金銭面でのサポートも必要です。
プロ舞台人に対しては、「素人」の付き人(会の代表)
ではくマネージャーや、公式個人ファンクラブを作るとか
やりようはあったはずなのです。
長年、タカラジェンヌがプロかアマチュアかを曖昧にし、
内包する問題に向き合ってこなかった。
宝塚の持つ「清く、正しく、美しく」や
「高級」「お嬢様」等の正のイメージに
胡座をかき「金、コネ、いじめ」や「お金がかかる(何に?)」
「不祥事はスルー」の負のイメージに
長年向き合ってこなかったのが、現状だと思います。
-----
OSKは一時解散騒動があったことで、
かなりリセットされたのでは、と思います。
(近鉄時代のことは断片にしか分かりませんが)
まず、受験の年齢上限が23歳未満まで上がった。
近鉄時代のさくら寮は無くなった。
しかし給与待遇がかなり悪い時期(2007年の民事再生手続の頃)もあった。
宝塚は、10代の子供ばかりで社会経験に乏しく、
恵まれた家庭から一発合格を果たし挫折を知らない子や
宝塚以外の目標や価値観を持たない子もいる。
それに対し、OSKでは
最大7歳差の多様なバックボーンの研究生たちが
それでも歌劇をやりたい!
と言う共通の強い目標を持っている。
全員ではありませんが、「宝塚落ち」という
大きな挫折を経験している人も少なくない。
近鉄時代から、劇団員の人数も半減近く減った上、
寮が無いので、指導者の目が届かない場所も少ない。
宝塚ほどの、ガチガチのファンコミュニティもない。
スポンサーの冠公演や貸切もない。
数年前にテレビ取材で、給与システム(固定給+チケット売上の歩合給)や
チケット売上に応じたキャスティングの事情が公表されており、
(芸事以外の部分での)競争にも一定の透明性がある。
ファンは応援する劇団員名義でチケットを買えば、
金銭面でも、チケットや配役面でも、
その方を支援することが出来る、単純明快なルールです。
-----
歌劇ファンとしてOSKやSKDを知ってから、
親会社や設備・スポンサーが盤石な
宝塚がいかに恵まれているか知りました。
しかし、自死に至る生徒さんが出た以上、
宝塚の在り方が「正しかった」とは、
もはや言えません。
様々なしがらみで、硬直化していたのでしょう。
夢の世界、とは言え、そこに生きる
タカラジェンヌは生身の女性です。
宝塚退団後の方が、人生長いのです。
比べてみたとき、長年のOSKの苦難は、その度に
組織改革をせざるを得ない契機にはなったのだと思います。
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宙組は元々、東京通年公演を実施するために必要な存在でした。
しかし、宝塚も今一度、劇団員数や公演回数を減らし
管理や指導が行き届く規模となり、
宝塚「ムラ」として、関西ローカルで
伸び伸びと、創意工夫に満ちた劇団に戻っても
良いのでは無いでしょうか?
亡くなられたジェンヌさんを思うと、
当面『うたかたの恋』『心中 恋の大和路』等の心中物や、
『ベルばら』を含む、メインキャストの死を扱う演目は
演ずるのも観るのも、かなり辛いのではないでしょうか?
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OSKにおいても、朝ドラ効果で大きな追い風の中
100年誌にある、毎年の規則の見直しや、
生徒監によるケアはこれからも続け、
必要な、そして愛のある厳しさの中で芸を磨き
一人一人が心身とも健やかに、
活気ある舞台姿を魅せて欲しいです。
宝塚も同様であって欲しかった。
-----
改めて亡くなられた宝塚の生徒さんに対し
心より御冥福をお祈りいたします。
御家族や、彼女と心からの友愛で結ばれた仲間やファンの方々のお心が
少しでも安らかであることを願っております。
両劇団におかれましては、
未婚の若い女性を多数預かる組織である
女性歌劇の特性を理解し、劇団員を大切にして下さい。
特に、最大手である宝塚歌劇団が、過去の様々な不祥事と合わせ
大きな組織改革を図ることを期待しております。
(でも無理なんだろうな…(-ω-;))
悲報から2週間余り、モヤモヤした気持を整理すべく
書き綴ってみました。
北翔海莉25周年公演に行ってきました。
2018年の『蘭』での共演のご縁で、
俳優の藤山扇治郎さんとご結婚。
お二人には長男:美治ちゃんが2020年にご誕生になってます。
…で、この藤山扇治郎氏は、藤山寛美さんの孫であり、
松竹新喜劇の重要な俳優さんです。
ただ、近年は松竹新喜劇も芳しくない中、
出自や話題性で申し分ない美治ちゃんの
将来に期待がかかるところ。
北翔海莉自身も、実力派とは言え
個人事務所であり、松竹・東宝系ミュージカルは
すでに宝塚OGで大混雑しているので、
違う路線、すなわち「和」で頑張っている所。
このような中、ご自身のメモリアルとして
松竹新喜劇ゆかりの演目を、
松竹ゆかりの国立文楽劇場や浅草公会堂で演じ
息子さんのお披露目の場も作るという
絶妙なバランスのもとに企画された(と思われる)公演です。
加えて、「今の」彼女の集客力とかも含め
ファンや出演者の方も含めた「内輪向け」の公演でした。
さて第1部『先づ健康』。
いやー、元トップが高齢者役って、
北翔海莉以外には出来ないよなあ、と言う
彼女のセンスが炸裂。
扇治郎さんは次男役ですが、
ジャケットがどうもサイズが大きすぎる。
もしかしたら藤山寛美ゆかりの衣装かも知れませんね。
美治ちゃんは場面は短いながら、等身大の子供役。
第2幕は和物ショー。
幕開きが、「清く、正しく、美しく」で始まる
あの初舞台口上でお馴染みの曲。
北翔海莉のソプラノを初めて聴いたかも知れない…
凄く良かったし、宝塚では口上の間はピアノ演奏なので
フルバージョンの歌としても初めて聴きました。
『JAZZYな妖精たち』のピクシー役で、高い裏声だったことはありました。
ほんの一節だけでしたが。
次に扇治郎さんにより、北翔実父(海自OB )が
合格発表の一日を振り返った『いちばん長い日』
の朗読。お馴染みのエピソードなんですが、
初めて聞くキーワードもあり、興味深かったです。
最近指摘されつつありますが、合格発表が4月だと
必然的に大学や高校の入学手続き・費用がかかり
クラス編成や学用品準備などで、学校側にも迷惑がかかります。
宝塚音楽学校の入試スケジュールも改革が必要な時期に来ていると思います。
そして、宝塚時代の和物メドレー
新人公演の『飛鳥夕映え』や、バウ単独初主演『想夫恋』
から『風の次郎吉』『桜花に舞え』、さらに『蘭』まで、思い出が蘇ります。
宝塚OGや松竹新喜劇系の俳優さんも
みなさん日舞の素養があるので、一緒に踊り、華やかでした。
バウWS初主演『恋天狗』は和物なのに無かった気がします。
退団後の『ふたり阿国』も。
また2014年当時、公演ラインアップ(公演予定)で
当て書きの「大江戸夜飛翔」の文字を見たたとき、いよいよ退団かと思ったのですが、
まさかの星組トップ就任で、本当に驚き、嬉しかったです…
美治ちゃんの日舞「桃太郎」は独りで踊りきれず、
傍らの扇治郎さんは冷や汗(途中から一緒に踊る)。
扇治郎さんと美治ちゃんの「パパとあそぼう」は
微笑ましいものの、美治ちゃんの動きはフリーダム。
私は歌舞伎も観ますので、その子役達と比較すると
お目見えは時期尚早だったと思いました。
ただ、「内輪向け」とは言え、
舞台出演が、楽しく、やり甲斐あるものだと
幼いなりに幸せな記憶として残って欲しいです。
ペンライト禁止タイムになり、
再登場の北翔海莉による、棒術の演舞。
ライトセーバーみたいで格好良かったです。
北翔・扇治郎夫妻で「深川マンボ」を踊ると
風莉じんの歌で共演の皆様「お祭りマンボ」
『蘭』から「大阪ラプソディ」のフィナーレで幕。
宝塚時代からずっとそうですが
北翔海莉は口元が「ありがとうございました」
とはっきり言っているのが分かります。
幕が開いて、ご挨拶。
美治ちゃんがフリーダムに動いても、
母北翔海莉は動ぜず、父扇治郎が冷や汗。
-----
ところで、宝塚OGのセカンドキャリアは
長年の大きな課題です。
特定の方を指すわけではありませんが、
退団後、年々ファンが減っていく中で
元スターが宝塚時代の栄光を引きずり続け、
「落ち目」になっていくのは、残念な姿です。
また宝塚時代の若々しいイメージを引きずり
年齢相応では無い姿(言動、ファッション)も痛々しいです。
取り巻きの「ファン」も、疑似恋愛的にチヤホヤするにもかかわらず
OGジェンヌの人生にまで責任を持たないので
お花畑を作り出してはいけないと思います。
永遠に若く美しく大人気のスター、等あり得ないのですから…
潔く芸能活動から距離を置き、スター時代のイメージを大切にするのも、
また一つのセカンドキャリアの有り様だと思います。
その点、北翔海莉は「身の丈」「持ち味」や
扇治郎さんを含めた「周りの状況」を理解しながらも
公私共に充実し、実に楽しそうに活動していて、
安心して観ていられます。
コロナ禍で、副業として?
美容サロン経営・エステティシャンも始めましたしね。
もともと多趣味で努力家の方なので
ご本人の興味関心と実益が両立できてるんだろうなと思います。
今回は冒頭から何度も書いたとおり「内輪向け」で、
共演の方々も含め、実力があるものの
上手く肩の力を抜いていて、程よく楽しかったです。
北翔海莉さんが、今後も手堅く、楽しみながら
「天職」である舞台人として活躍なさることを
期待しています。