以心伝心

書・旅・本などのメモ。

関戸本古今集19

2009年01月22日 | 関戸本古今集
 えぬことのうれしげもなし
 たがさとによがれをしてかほととぎす
 ただここにしもねたるこゑする
 うでひとはことのみぞよき月草のうつし
 心はあひおもはなくに
 いつはりのなきよなりせばいかばかり人
 のことのはうれしからまし
 いつはりとおもふものからいまさらにたが
 まことをか我はたのまむ
        そせい
 秋風に山のこのはのうつろへば人
 の心もいかがとぞおもふ
  寛平の御ときのきさいの宮のうたあ
  はせのうた
      とものり
 せみのこゑきけばかなしななつごろも
 うすくや人のならむとおもへば
  だいしらず   よみびとしらず
 うつせみのよの人ごとのしげければわす
 れぬもののかれぬべらなり
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