昨日、披露宴の司会の話で例の仲良くしてる女社長の会社に顔を出したんですが、結論から申し上げますと、順調に行けば今年の夏からプロの司会者としてデビューする事になりそうです。
これから本格的なアナウンスレッスン的なものを受けて行くので、立ち上がりは遅くなる、もしくは、
「いやぁー やっぱちょっと無理かもね・・・」となるかもしれませんが、まずは頑張ってみようと決断しました。
大学の講師はGW開けからの予定だし、披露宴司会は大抵は土日祝日。
って事は、講師やりながら司会もやれるしね と、相変わらず軽いノリです(笑)
大学の講師の時もそうだったけど、こういうお話って本当に突然やって来るんだなぁ~ って今回もそう感じました。
ところで・・・・
ここ数年『ん?』と感じる事がよくある。
今回の司会の件でもそれは起こったのだが、第三者が私という人間を誰かに紹介する時、私は結構な確率で『ん?』って思うのだ。
例えばこんな感じ。
「彼女(私の事)はマルチな方で、服飾関係に携わってらした事もあるし、カラオケ教室で大勢の生徒さん相手に歌を教えてた事もあるし、かと思えばIT企業でエンジニアとしてこの間まで働いていらしたし、今は大学でコンピュータの授業を持ってらっしゃるんですよ。今回はご縁があって、披露宴の司会のお仕事を手伝ってもらおうかなって依頼してる所なんです。本当に何でもやれる方なので楽しみなんですよ」
これは、プロの司会者としてバリバリやってる元アナウンサー女性がその場にいた仕事関係の人間に私を紹介した時のセリフなのだが、これを横で聞いていた私は
「いやいやいや そんな凄い人みたいに紹介しないでくださいよぉー。カラオケ教室やIT企業って・・・嘘じゃないけれど、そんな私、何でもやれないですって(笑)」
とすかさず否定した。
しかし、その元アナウンサー女性も、紹介をされたその男性も目がマジで
「え? だってそうじゃない。カラオケ教室も、エンジニアも、今回の司会もあなた実際にやれるでしょ?」
「凄いですよねぇ。人にものを教えるとかなかなかできないですよね」
と、感心したように頷くのである。
ここで私は『ん?んんん??』と思うのだ。
確かにIT企業ってのも、大学講師ってのも事実ではあるし、それ以前の服飾関係も、カラオケ教室も事実と言えば事実。
んでもって、服飾関係も、カラオケ教室も、クオリティはどうあれ、何とかやってたし(大した額ではないにしろ)対価が発生してた事も事実ではある。
だけどそれらは、決して志高く誇りを持って携わっていたわけではなく、生活の為にとか、地元でろくな仕事もないしといった背景は十分に影響していたし、結婚後に始めたカラオケ教室に至っては、旦那の収入と、自分のパート収入だけではギリギリだったので、何か他に自分に出来る事、お金を生み出す事はないかと苦肉の策で編み出したようなもんである。
「こんな事くらいしか私ってお金生み出せないんだぁ・・・」と、むしろ引け目を感じていた。
一流企業でバリバリ働くキャリア女子や、同世代で事業やってるとか、お店開いたとか、ご主人が資産家でお金持ちとか、ご主人が一流企業勤務とか、そういったステージの女子と比べたら自分なんてチマチマ生きてるし、リアルな生きて行く為のお金を得るという世界から(それが決して嫌だという事ではなく)自分は抜け出す事はないのだとずっと思っていた。
仕事=最低限の生活維持の為 この図式は決して揺るがないのだと信じて疑わなかった。
「カラオケ教室だぁあ? 怪しい事やってんだねぇ~」
とか
「そんなもんやって、で?儲かるの?」
とか
「歌がうまいってだけでお金儲けしようだなんてそれってどうなの?」
とか
「宴会で歌って誉められる程度じゃあ満足できないの?」
みたいな、冷ややかな視線を浴びせられる事も多く、その度に私は
「生活のためにやってんだもーーん。何を言われようと頑張るんだもーーん」
とひたすらやって来た。
けれど、それに対する引け目みたいなものは常にあって、自分はまっとうな事をしていないんだという後ろめたさみたいなものを払拭する事は出来なかった。
結婚前結婚後、いろんなバイト(主に接客業)を経験したが、お店の経営に関わるような提案をしオーナーから煙たがられたり、頼まれもしないのに後輩バイトの指導をしようとして主任に嫌われたり、ポンコツ店長に我慢ならず面と向かってNG出しまくって居づらくなったり(笑)
今にして思えば、時給800円(当時)で働いてる人種が犯してはいけない領域を、私はあまり深く考えもせず犯しまくっていたような気がする(笑)
そしてその度に、大きな隔たりを思い知らされ、落ち込み、憤りを感じ、
「自分はこんな簡単なバイトですら弾き出されちゃうんだぁ・・・」
と本当に悩んだりした。
いよいよ地元の街で感じる閉塞感に自分も耐えられないし、実際問題私みたいなおかしなおばはんは、パートの現場では良い意味でも悪い意味でも現場の輪を乱しかねないし、そう言った意味で使いもんにならんのだと判断し、いっその事ビックリするようなフィールドで働いちゃう?! とチャレンジした。
よく飛び込んだなぁ・・・と、今思ってもあの当時の突き上げるようなテンションが自分でも理解できないのだが、結果としてあれがあったから今があると思っている。
なんだろう・・・・
人生ってほんの些細な事で劇的に変化するのだと身をもって知った気がする。
ステージが変わるだけで、周囲の人は「怪しい」から「凄い」へと勝手に見方を変えてくれる。
経営戦略に関わるような提案が、「煙たがられる」のではなく
「貴重な意見をありがとう」と、むしろ有難がられた。
頼まれもしないのに後から入って来るチームメンバの面倒を見ていた事が評価され、
ワーカーではなくサブリーダー的なポジションを得る事ができた。
私自身の仕事に対するスタイルは何一つ変わっていないのに、周囲の私に対する評価は180度違っている。
「最初からここに入ってしまえばよかったじゃん!ここを目指せばよかったんだよ!」
とは思わない。
今までやって来た事全てが基礎となり、裏打ちとなって今の私を支えているからだ。
社会人デビューして何年だろう。
エライ年数が掛かってしまったけれど、ようやく私は仕事に対する「モチベーション」を意識できるステージに降りた気がする。
生活の為 ではなく、やりがいとか、自分自身のレベルアップとか、人の為になるとか、そう言った志をもって仕事に挑めるなんて本当に幸せだなぁー と心から思えるのだ。
って・・・・なんやねん!
急に照れて来たわ!
なんじゃこの熱い記事は!(笑)
ってことで、あれこれ書きましたが、まだまだこれからあと10年はフルスロットルで頑張って行こうと思ってる次第であります。
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