メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

コンドル…バックランプ点かない。

2015-11-14 21:19:34 | UD
UDトラックスのMK37Eコンドルの増トン車…

3か月点検時にバックランプが点かない事に気付き、バックランプスイッチを交換したが改善されず…
当然バックブザーも鳴りません。

シフトレバーを手で押さえてるとブザーもランプも点きますが、手を離すと消えちゃいます…
ギヤが抜ける事はありません。
シフトワイヤーのリンク部分を調整しても変わりません…
となると内部に原因がありそうです…
このままでは次回の車検には受かりませんね…

お客様に説明すると…この車両はとにかく運行が止まらない車両で1日だけ止めるからその日に治して…との事で原因として考えられる部品を見積りにて出してたんです…

で、本日入庫。

早速作業を進めていくんですが…原因として考えられるのはM/T内部のシフトコントロールの各レバー、リンク、リバースギヤシャフト、シフトコントロールカバーの摩耗、そしてシフトフォークの変形や曲がり…

1日しか無いので開けてからコレが足りない…っていう事を避けたかったので、原因として可能性がある部品は全部注文したかったんですが…

リバースギヤのシフトフォークがメーカー欠品でしかも納期未定との回答…

いつ入るか分からない部品なんて待てません…
というかお客様が待ってくれません…
なのでお客様にはそのあたりのリスクも説明した上での作業になります。

というのも…症状は違うけど、型式違いで同年式のコンドルがシフトフォークの強度不足によるギヤ抜けなどのリコールが出てたんです…
フォーク以外の原因であって欲しいな…と願いながら作業を進めていきます…


早速ミッションを下ろしていきます



下ろしたミッションを原因を調べながらバラしていきます。
バックスイッチにサーキットテスターを接続してギヤをバックに入れてみるも…

オーバーレンジ…

手でロッドを押し込むと…

導通します…
微妙に押しきれてないみたいです…

で、トップカバーを外して、フォークを直接押し込みバックギヤに入れてみるも…

オーバーレンジ…

という事は残る原因はフォークシャフトかフォークしかありません…
なんか嫌な予感がしてきた…

コントロールカバーを外します。

外したコントロールカバーをバラしていきます…



フォークシャフトとフォークを外すんですが…
このミッション…フォークとシャフトを固定する為のヘックスボルトがカシめてあるので…
出来るだけキレイに外さないとフォーク側のネジ山を潰してしまいます…
交換する場合は全然いいんですが今回はフォークだけは再使用するので慎重に外します…


で、外すと…原因発見‼︎


なんとまあキレイに削れたもんです…笑

おそらく…交換する前のバックスイッチのスプリングが固着したまま使い続けて、ボールとシャフトが擦れてシャフトが削れたんでしょうか…


…⁇

でも交換したバックスイッチのスチールボールは減ってるような感じは無かったけど…

シャフトの方が弱いの⁇

それはそれで強度不足な気がしますが…
まあそれはいいとして、とにかく原因がフォークじゃなくて良かったです…


新品との比較。



後はフォークのネジ山を修正して組み付けていきます…



コントロールカバーとトップカバーを組み付けてテストしてみます…

バックに入った状態で手を離してもちゃんと導通があります…
よかったよかった…笑

車両に乗せる準備をします。


どうせミッション下ろすなら…と今後の事も考えてクラッチの見積りも入れておいたので交換します…





車両にドッキングさせてミッションオイルを入れて…


完成…無事納車も終わり…
定時前ですが、本日の業務は終了。
当工場…土曜日はその日のノルマを達成すれば定時前でも店じまいです…笑
早い時は3時位に終わる事も…

で、休み前は必ず自分の工具をキレイにします…

基本的に毎日掃除はしますが、休み前は特にキレイにします。
最近お気に入りなのがコレ…


ツールボックス専用のクリーナーなんですが、あらかじめ油汚れを落としておいてから、キレイなウエスに染み込ませ塗り広げた後柔らかい布なんかで拭き取ると艶が出ます。


バンセールスの方に試しに使ってみて下さい…とタダで貰ったんですが、とても気に入りました。

オススメです…









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