時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

消費税増税について

2013-10-05 23:05:39 | マスコミ批判
世間では朝日新聞は左翼というイメージがつきまとっているが、
そんなことは全然ない。特に消費税増税については政府の回し者と
言われても仕方がない体たらくっぷりを見せている。

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将来を見通せば、増税による負担増は避けられない。
そう覚悟を決め、あえて大胆に発想を転換しないことには、
社会保障の基盤を固めて希望社会への道筋を描いていくことはできないだろう。

     *

では、その負担増をどの税金でおこなうか。
それはやはり消費税を中心にせざるを得ない、と私たちは考える。


消費税は国民が広く負担する税金だ。
国民みんなが互いの生活を支え合う社会保障の財源に適している。


また、少子高齢化が進むにつれ、所得を稼ぐ現役世代は減っていくので、
現役にばかり負担を負わせるわけにはいかない。

一方で、所得の少ない高齢者のなかにも、現役時代の蓄積で豊かな層がある。
こうした人々にも、消費する金額に応じて
福祉の財源を負担してもらうことは理にかなっている。


所得税や法人税の税収が景気によって大きく変動するのにくらべ、
消費税収は安定しているため、福祉の財源に適しているともいわれている。


安心の財源は消費税を中心にと考えるのは、以上の理由からだ。

http://www.asahi.com/shimbun/teigen/teigen07.html
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上の文章は2007年12月9日の社説から引用したものだ。
この理論には明らかな嘘が含まれている。

まず、所得税は所得に応じた税であり、勤労世代のみならず
年金世代もその年金額に応じて負担を負っている


次に、消費税は企業が獲得した利益から政府に対して支払う付加価値税であり、
直接には消費者が支払っているわけではない。そのため、売上が赤字である
中小企業(日本の全企業の7割に相当する)にとって重税となる
のだ。

国民が負担を負うというのは部分的な説明であり、
肝心の中小企業への更なる負担という面は無視されている。


最後に、小泉政権以降、福祉費は削減の傾向をたどっており、
増税しても、公共事業や軍需産業に使われるのが関の山だ。
福祉のために消費税が使われる保証などどこにもないのである。


このように大新聞が大ウソをついてまで増税を主張しているのだが、
時期に注目してもらいたい。2007年は安倍晋三の政権の時期である。

では、2013年になって朝日はどうこたえているか?


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安倍首相が、消費税の増税を決めた。5%の税率は来年4月から8%に上がる。

97年4月に3%から5%になって以来、17年ぶりの消費増税だ。
これまでは所得税などの減税とセットだったが、今回はない。
金額にして8兆円余り。わが国の税制改革史上、例のない大型増税である。
家計への負担は大きい。

■一体改革の原点

それでも、消費増税はやむをえないと考える。


借金漬けの財政を少しでも改善し、
社会保障を持続可能なものにすることは、待ったなしの課題だからだ。

「社会保障と税の一体改革」という原点に立ち返ろう。

国債を中心とする国の借金の総額は国内総生産(GDP)の約2倍、
1千兆円を突破した。今年度の一般会計では、
新たな国債発行が40兆円を超え、予算の半分近くに及ぶ。

最大の原因は、高齢化に伴う社会保障費の伸びだ。
医療や年金、介護の財源は、保険料や窓口負担だけでは足りない。
国や自治体が多額の予算を投じており、国の社会保障費は年に1兆円ほど膨らみ続ける。

将来の世代に借金のツケを回しながら、今の世代の社会保障をやりくりする――。
こんなことをいつまでも続けられるはずがない。
社会保障を安定させ、財政の危機を未然に防ぐには、
今を生きる私たちがもっと負担するしかない。

では数多い税金のうち、なぜ消費税なのか。

社会保障による給付は高齢者向けが中心だ。
お年寄りの割合は上がり続けており、所得税など
働く世代の負担だけに頼るわけにはいかない。

しかも、現役組は賃金が増えないなか、子育てや教育、
住宅など多くの負担を抱える。支援を強化しないと、
人口減少に拍車がかかりかねない。

こうした点を考えれば、国民が幅広く負担し、
税収も安定している消費税が、社会保障の財源に最もふさわしい。

http://d.hatena.ne.jp/oguogu/20131002/1380716457
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このように全く進歩していない。

朝日新聞は一貫して安倍自民党に対して
忠誠を示してきたメディアなのである。


とはいえ、朝日新聞もこの税の問題点については熟知しており、
やれ所得税も増やせだの法人税の減税は疑問だなどと書いているが、
消費税よりも先に富裕税を導入せよなどとは主張していない。

要するに、「自民党の信頼を失わない程度に増税しろ」と言っているのである。

口先ではNoと言いながら実際にはGoと主張している点が
反共左翼の特徴だと何度も言ってきたが、朝日新聞はその典型だ。



こういう連中がどれだけ民衆の目を濁らせ、体制に協力してきたことか。
私はこのような反対者の仮面を被った裏切り者を激しく嫌悪する。


最後に、メディアの犬っぷりを批判した赤旗の記事を紹介して終わるとしよう。

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「世界も注目」「“歴史的”会見」―テレビ各局は、
安倍晋三首相が来年4月から消費税を8%に引き上げると表明した
1日の記者会見を大々的に報じ、その後の生出演を含めて、
まさに“安倍演説”を垂れ流しました。

消費税増税法を強力に後押ししてきた全国紙も翌日の社説で、
首相への“支援”を表明。巨大メディアがあげて増税を支援する異常ぶりです。

権力の監視というジャーナリズムの使命はどこにいったのか―。



消費税を8%に上げると宣言した1日、安倍首相のテレビ対応は二段構えでした。
まず夕方6時に増税表明の記者会見を設定。NHKと民放全局がいっせいに生中継し、
「“歴史的”会見」(日本テレビ)と銘打って、増税をアピールする
首相の姿がテレビを占拠しました。

これに先立つ時間帯には、各局ともニュース・情報番組が並んでいます。
これらの番組で、記者会見への前宣伝が仕掛けられていったのも見逃せません。

「消費税増税について世界も注目」(日本テレビ)、
「総理は重要な政策は、自ら説明する形をとってきた」(TBS)と持ち上げ、
フジテレビは「ついに決断!」と特集を組みました。

安倍政権の二つ目の策は、夜のニュースへの満遍ない対応です。
NHKの「ニュースウオッチ9」に続いて、10時からは
BS日テレ「深層NEWS」に生出演。11時台のTBS
「NEWS23」とテレビ東京「WBS」には収録した単独インタビューで応じ、
日本テレビ「ニュースゼロ」はBS日テレ分を借用して放送しました。


いずれも番組の基調は、申し合わせたように「首相の決断と5兆円の経済対策」。
そこには消費税増税への批判的検証はありません。

首相は、復興特別法人税減税で企業に活力が戻れば賃金が上がる、
法人対個人という考え方はナンセンス(ばかげている)と繰り返しました。

来年4月から消費税増税をすることについては依然、
国民の多くが反対・慎重の態度です。各局の番組が伝えた街の声は、
増税の負担がのしかかることへの「不安」「やっていかれない」
という切実なものがほとんど。

とくに被災地からは
「生活必需品もいる。消費税増税は絶対に反対」(宮城県石巻市)
と強い叫びが届きました。この声に立った報道がなぜできないのか。

国民の気持ちに耳を傾けず、政権にコントロールされ、
増税を後押しする大手メディアの異様さが際立っています。


異常な消費税増税垂れ流し報道の裏で、
巨大メディア幹部と安倍首相の密接な会合が続いています。

参院選が終わるやいなや、7月22日には、
「朝日」の木村伊量(ただかず)社長や
日本テレビの大久保好男社長らが首相と会食。

首相の夏休み中には、日枝久フジテレビ会長や
杉田亮毅前日経新聞会長らが首相とゴルフを楽しみ、その後に会食しています。


消費税増税法の旗振り役だった「読売」も渡辺恒雄会長が、
国際オリンピック委員会(IOC)総会から帰国した首相と会食しています。
会食はいずれも2時間から3時間をかけており、
高額な料金で知られている高級店ばかりです。


こうした会合を続けているトップに、
消費税増税に悲鳴をあげる庶民の痛みや不安、怒りがわかるのか―。

首相の消費税増税表明の翌2日、全国紙は国民への負担増を
解説する記事を載せたものもありましたが、社説ではこぞって支持。

「日経」「産経」は1面で礼賛論評も載せました。
「読売」や「朝日」も、「受け止める」「やむを得ない」などとしました。

全国紙には、参院選の結果を踏まえた国会での審議も
抜きに首相が消費税増税を「決断」したことへの批判も皆無で、
権力監視の役割は消し去られたかにみえます。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-05/2013100501_01_1.html
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これまでの私の記事を読めば理解していただけると思うが、
こう見えて私は共産党に対してシンパではない。

天皇制と共産主義国への評価、領土問題については
対立していると言ってもよいぐらいだ。だが、そうであっても
日本で最も有力な情報を発信しているのもまた共産党なのである。

共産党を超える情報組織が存在しないこと。
この点が非常に危機的であると私は思うのである。



最強のサギ師、池上彰のプロパガンダ

2013-10-05 21:16:56 | マスコミ批判
私は原発問題に関する発言などを契機に、前々から池上彰って、
批判のポーズをとりながら体制が喜ぶようなデマを宣伝する無責任な人だなと
思っていたのだが、昨日の伊勢神宮の解説はひどすぎて恐ろしささえ感じた。

伊勢神宮と言えば国家神道の総本山であり、靖国神社と同様に
戦前の天皇制において重要な役割を果たした場所である。


戦後においても事あるごとに天皇の神聖化や、それに伴う
戦前日本の美化、自民党、財閥等の権力者の増長を促してきた
いわば大日本帝国以来の権力側がこしらえたイデオロギー機関でもある。

また、最近では大日本帝国の狂信者、安倍晋三が行事参列した。
詳しくは以下の赤旗の記事を参照してほしい。

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安倍晋三首相は2日、伊勢神宮(三重県伊勢市)の
式年遷宮の中心的行事「遷御(せんぎょ)の儀」に参列しました。

首相が、伊勢神宮の同儀式に参列したのは戦後初めてです。
麻生太郎副総理兼財務相や下村博文文科相ら8閣僚も同行しました。


伊勢神宮は戦前、全国民を「氏子」として侵略戦争に駆り立てた
神道の国教化(国家神道)のもとで、各地の神社の頂点と位置づけられた神社です。

とりわけ、「遷御の儀」が行われた内宮は、神話で
天皇の「祖先神」とされる天照大神をまつっており特別な位置を占めています。


日本国憲法は、戦前の「国家神道」が国民の信教の自由を侵害したことから、
第20条1項で“いかなる宗教団体も、国から特権を受けてはならない”と明記。


同3項「国及びその機関は…いかなる宗教活動もしてはならない」と規定しています。
安倍首相らの活動は政教分離の原則に反する重大な違憲行為です。


また、いまだに天皇を「神」とする宗教団体の行事に参列したことは、
自民党改憲草案で「天皇元首化」を明記していることとあわせ、
“天皇中心の国づくり”をめざす動きとしても重大です。


一部マスメディアは伊勢神宮の社殿建て替え工事である式年遷宮を
千数百年の伝統行事だと宣伝
しますが、天皇家が分裂した南北朝時代
(1336年~1392年)以降、約130年の空白期間があります。

アジア太平洋戦争後も1949年に式年遷宮を行えず、
53年に延期した経緯があります。

ttp://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-04/2013100402_01_1.html
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天皇を神として敬う宗教。
その本拠地が伊勢神宮である。


これほど露骨かつ狂気を秘めた洗脳機関もないと思うのだが、
普段はやれ独裁だの民主化だの小うるさい連中も自国のそれについては
逆に、ありがたやーと平伏する犬っぷりを見せてくれる。


個人崇拝というのは、得てしてどの国でも行っているが、
そういう場合は建国の父とか大戦の英雄だの偉業を羅列して
褒めちぎるのが大抵であって、これといって何もしてないのに、
神様だから偉いんだ、国民の象徴だから崇拝しなくちゃいけないんだと
喧伝して、大衆が「まさにそのとおり」と喜々と従っているのは
はっきり言って日本ぐらいのものである。実に異様な現象だ。

で、池上氏は、伊勢神宮は神聖な神社であって、
日本の神社の頂点に立つ凄いところなんだといつものおべんちゃらを言っていたが、
わざわざ畏まった格好をして猛暑の中、神社に参拝し、ははぁ~っとお辞儀をして
いて、この赤旗で問われている国家権力のイデオロギー装置という面は
一貫して隠ぺいしている。都合の悪い部分を隠して美しい点を強調する。

隠ぺいと美化
まさしく池上彰のニュースは
世界的にも第一級のプロパガンダだ。


池上氏なら戦前の日本で、天皇のために
死んでこいと部下に玉砕を素面で命じたに違いない。そう思ってしまうほど、
池上氏には批判精神というのがこれっぽっちも宿っていない。

あー、違うか。
反原発団体等のお上に逆らう連中への批判精神は天下逸品だ。


日本の左翼はそんなのばっかりだから、池上氏のような人物でも
跋扈できるのだろうが、よその国なら権力者に媚びへつらう卑怯者として
大変不評を買っただろう。まさに現代のゲッペルス、大川周明だ。


こういう人が国民的に人気のあるという事態は相当やばい。
人は得てして、プロパガンダとか独裁、個人崇拝という言葉をもって
途上国を表象したがるが、本当のプロパガンダとは、それがプロパガンダとは
まったく気付かないほど国民に人気のある考えや人物を指す
のだ。

石原慎太郎や橋下市長が右翼的な発言をしても、大抵の人間は
支持したりしない。現に初めの衆院選を除いて維新の会は連敗続きだし、
先の堺市市長選でも橋下率いる維新の会は現職の市長に惨敗している。

つくる会も分裂しているし、一時期はあれほどメディアに出しゃばった
拉致被害者の会も、右翼の玩具だと気付かれた後には見る影もなく
しぼんでしまい、拉致問題の解決などは今ではどのメディアも精力的に
取り上げたりはしていない(代りに北朝鮮の悪評を宣伝しているけれど)


要するに、あからさまに怪しい連中が言うことに対しては
人間だれしもが警戒するのである。詐欺事件の大半は、
身内を装ったり、あるいは親戚や友人、恋人によって騙される。

「この人が私をだますはずがない」

この思い込みに付け込み、悪事は行われるのだ。

とするなら、池上彰ほど一級の詐欺師も他にはいまい。
この人物は筆者が子どもの頃から「週刊子どもニュース」
という子ども向け番組で「子どもにニュースを解説する
お父さん」という役を演じきっていた。


実際、ニュースをわかりやすく解説してくれる番組として
同番組は人気を博したし、私も熱心な視聴者の一人だった。
今でも私の家では彼のことを「お父さん」と呼んでいる。

今思えば当時から小選挙区制を政治のスリム化を目指す
改革とごまかしたり(実際は与党の独裁を強めるものだった)、
原発問題はプルサーマルによって解決しつつあると言ったりと
政府が喜ぶ発言ばかりをしており、
やさしいお父さんというイメージによって、
わかりやすくて親切な説明をもって、
政府につき従う奴隷を養成していたのだ。


「お前は洗脳された奴隷である」という事実を認めることほど
 困難なことはない。一度信じてしまえばそれを疑うことは
 本人のプライドを守るためにも、まずないことである。
 (詐欺の被害者は騙されたと気づくまで逆に詐欺師を弁護するものだ)


「靖国神社を参拝せよ」では恐ろしげな文句になるため、
「伊勢神宮にお参りしましょう!日本の伝統ある神社ですよ?」と
 表現をぼかして、少しずつ従順な国民をつくっている。

 都内の高校で、防災訓練と称して、こっそりと子ども達に
 自衛隊の体験入隊を行わせている猪瀬都政と一緒の構図である。

 こうやって、少しずつ外堀を崩していって、
 いつの間にか内堀まで崩す戦術がいま、日本の人気ある
 ジャーナリストが行っていて、それを国民が支持している。

 これほどの狂気はそうないだろう。