美里町の探検日記GP

津市美里町(旧美里村)に住んでいるコレクターです。コレクション自慢(?)のほか、津のこと、美里のことも書いていきます。

高座原山の神神事(その3)

2011-01-09 18:42:49 | 日記


高座原山の神神事(その2)の続きです。

1月9日(日)の早朝から、高座原の山の中で、山の神神事が行われました。

神事が終わったあと、人々は一度自宅に戻り、
午前9時ごろから、また境内にやってきます。



家からしめ縄を持ってきて、篝火に投げ入れています。

正月のしめ縄を焼く習慣は、どこでも同じですが、
田舎の場合、
自宅と言っても、建物が何棟もあるので、玄関用のしめ縄だけでも2つ、3つと飾り、
更に自家用車やおくどさんにも飾ったりするので、
皆さん、袋にいっぱいのしめ縄を持ってきます。





篝火の中から、燃えている炭を集めている人がいます。



落ちている石で即席のかまどをつくり、そこに炭を集めてお餅を焼いています。

山の神の篝火で焼いたお餅を食べると、この1年は風邪をひかないそうです。
正式には細い竹の先に餅を刺し、篝火であぶって焼くのだそうですが、
それでは、何個も焼くのが大変なので、
このように網の上でお餅を焼いています。



私にもお餅を頂きました。美味しかったです。

この後、集落の人々は
お昼に公民館に集まって会食をするのだそうです。

篝火にあたりながら、昔話などを聞いていると、
「昔は80軒もあったから、この境内に入りきらないほどの人が集まった」
「子どもの頃はこの行事が楽しくて、朝からお昼までずっと境内で遊んでいた」
ということです。

お正月の行事と同じくらいに、大切な行事なのでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高座原山の神神事(その2)

2011-01-09 11:57:23 | 津のこと


高座原山の神神事(その1)の続きです。

1月9日(日)の早朝から山の神神事が行われました。
午前6時すぎに家を出て、6時30分頃、高座原の山の中の境内に着きました。

しめ縄(ゼンノツナ)には、
集落の人々が持ってきた木の枝(かぎ)が掛けられていました。



山の神の石の前には、昨晩作られた新しい御神体が置かれ、
供え物が並べられていました。



まず、区長さんから、年頭のあいさつがありました。



続いて、
地元の神主さんが祝詞をあげました。



午前7時、日の出の時刻に、篝火(オクラカシ)に火を点けました。



お神酒がふるまわれました。
湯呑茶碗に注がれたお酒を飲んでいる間に、どんどん火が大きくなって、
「さあ、そろそろ始めよか」となるのですが、



今年は、篝火が消えてしまいました。

燃えやすくするために、丸太の間に藁(わら)を詰め込むのですが、
近年はコンバインで収穫するため、藁を短く切ってしまうので、
田舎でも藁は希少なのです。
当番さんが一応の量は用意されたのですが、しめ縄にほとんど使ってしまいました。
で、
藁の量が足りなかったので、
境内にあった落ち葉を詰め込んだのですが、
この落ち葉がぐっしょりと濡れていたので、
逆に丸太の隙間を塞いでしまったようです。



当番さんが家に戻って、灯油を持ってきて
再度火を点けました。



「よっしゃー、燃えとるうちに始めよか」と
男性がそれぞれ「かぎ」の位置に着きました。

代表の男性(右奥)が石の上に立ち、祝詞をあげました。



掛け声とともに、男性たちは「かぎ」にしめ縄を引っ掛けて、
篝火の中に投げ入れます。
これを「かぎ引き」と言い、美里でもふたつの地区でしか行われていません。



しめ縄が燃えたところで、一旦解散となり、
当番の人を残して、人々は一度自宅に戻りました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高座原山の神神事(その1)

2011-01-09 11:53:04 | 津のこと


1月8日(土)の午後、まだ雪の残る美里町高座原の山の中です。
翌日に行われる山の神神事(やまのかみしんじ)の準備が
当番の組の人々により行われました。

高座原山の神神事の由来、神事の内容などは
昨年の「美里町の探検日記」に詳しく書いてありますので、ご覧になってください。
2010年1月9日 高座原の山の神神事(その1)



境内はきれいに掃き清められ、落ち葉が集められていました。

今年は、金曜日に降った雪のために、落ち葉は濡れて重くなっていました。
この落ち葉が、後々思わぬ結果につながるのですが、
この時点では誰も、あまり気にしていませんでした。



用意された藤蔓と藁(わら)、これはしめ縄(ゼンノツナ)の材料です。



篝火(オクラカシ)に使う木を、山から切って来ました。



太い丸太を積み上げていきます。



更に、木の枝で周囲を囲みます。



次に、しめ縄(ゼンノツナ)を編みました。



作業は夕暮まで行われ、
更に夜には公民館で、供え物などの準備が行われました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする