美里町の探検日記GP

津市美里町(旧美里村)に住んでいるコレクターです。コレクション自慢(?)のほか、津のこと、美里のことも書いていきます。

おこり地蔵(津市美里町北長野)

2024-12-22 21:15:27 | 津のこと

(おこり地蔵を見学する人たち)

津市美里町には、
「何々の病気に効く」という地蔵さんが多数あります。
・延命地蔵(五百野)
・せき地蔵(三郷)=咳に効く
・いぼ地蔵(南長野)
・鎮恩さん(北長野)=夜尿に効く
・おこり地蔵(細野)
・目なし地蔵(細野)=目の病気に効く
・こしおれ地蔵(家所)=腰痛に効く
などです。
「これらが1か所に集まったら「総合病院」ができるかも」
なんて思ったりします。



今回は「おこり地蔵」をご紹介します。

「おこり地蔵」は美里町北長野の細野集落の西端、
田んぼの土手に持たれかかるようにして、
川に向かって立っています。
人の背丈以上もある大きな石に彫られていますが、
風化が進み、仏様の表情は判りません。
錫杖を持った地蔵菩薩が彫られていたということです。

地蔵の周囲には、小さな石仏や五輪塔が並べられ、
集落の人が大切にしており、毎年7月24日に祭礼が行われます。
これらの石造物は、鎌倉時代から室町時代のものと推定され、
この地に長野工藤氏の館や、同氏ゆかりのお寺があった時代のもののようです。
建物は、織田信長の伊勢侵攻で焼失してしまいましたが、
後の時代に、田んぼなどから掘り出されたものを
集落の人がここに集めてきたのだそうです。

「おこり」とは、疫病、特に高熱を伴う、
死亡率の高い病気を指します。
戦時中、南方の戦地でマラリアに罹って帰ってきた兵士が、
この地蔵に祈願したところ、高熱が治まって回復した、
という話も伝わっています。
ただし、長野工藤氏の時代から、
「おこり地蔵」と呼ばれていたかどうかは不明です。

目無し地蔵(北長野)

足利義視が訪れた北長野細野の宝寿寺

義犬塚(いぬづか)/津市美里町平木

鎮恩さん(じおんさん)のお祭りが行われました(美里町北長野)

福徳寺の馬頭観音(美里町穴倉)

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