紫陽花は

白紫陽花の　しおれたるを
氷紫陽花の　きらめきたるを
空青紫陽花の　
小さくて元気な花かたまりを
摘んだ初夏

何かが　とけた匂いがする
何故か　ほどけた音がする

赤から緑の立派な紫陽花は、古い油絵のようだ
ささやく白いアナベルは　明け方に歌をうたう

ここに無き　青空色の北アジサイを
キミはカケラの思いと言い
キミはカケラの想いと唄い
キミはカケラの根っこと呟やく

まちたもう間は
うずうずの揺れ隠し
まちたまう日々は　謎の「明けのぞみ」
キミの欠片を継ないで
ボクのそれと継ないで
みんなのアレや
遠くのコレや・・・
果てしなきアレコレと
計画外の其々と
待ちトキは・・・愛おしい痛みと・・・継なぐ、あいだ

何かが　目覚めた感覚は
何故かをほどく前に
眩しくて
眩しくて
まぶしくてね・・・
謎の「明けのぞみ」も忘れちゃったり

雨とおそろいで　ぽろりんと涙がこぼれたら
おお、欠片よころがれよ♪
まち時まちの　こぼれ花びら