本日は、早朝からあるハウスメーカーの工事中の検査を行いました。
これは、私が第三者の専門家として工事中の検査を行うものです。
自分で設計し、監理する建物のように厳しく指摘はしませんが、通常の工事方法で問題なく行われているかどうかを確認します。仕様、材料、設計方法などは一般的に認められるものには口出ししません。あくまで、客観的に観て問題がないかどうかを確認するのです。
数年前に、有名出版社の有名住宅情報月刊誌に住宅の欠陥を観ぬく法というような特集に関して、私に依頼があったので、その雑誌社の編集者に写真や情報の提供をいたしました。
写真を見せながらの私の説明と間違っている理由を聞いて、大変驚かれたのです。
「今まで、何度も同じような特集をしてきましたが、こういう内容を聞いたのは、全く初めてです…。本当のことですか?」ということでした。また、工事会社であるハウスメーカーが雑誌のお客様なので、内容の表現方法は任せて欲しいとのことでした。
私がお出ししたのは、素人が工事中に観て間違いがわかる範囲のもので、よく間違っている工事内容の写真と正しい写真でした。
全国の一般書店でかなりの量が毎月出版されている雑誌なので、掲載号が発売されると、大変なことが起こりました。全国から私の事務所に電話で相談がたくさんきました。「写真を観ると、間違った工事方法になっている。どうすれば良いでしょうか?」とか、「業者に雑誌の写真を見せたが、間違っていないと叱られた。」というような内容です。
また、その編集部にもたくさんクレームの電話があったようです。
「なぜ、これが間違っているんだ!」という工事業者からの怒りの電話です。
中には、クライアントのハウスメーカーからもクレームはあったはずです。
反響が想像以上に大きかったのですが、実はそれだけ、間違っていることすらわかっていない業者が多いことが、現状なのです。間違っている写真と正しい写真を並べて出したにもかかわらず、わからないのですから。手抜きではなく、単に知らないのです。
私が第三者の検査で指摘することは、私の特殊な持論ではなく、建築基準法に記載されているものであったり、住宅金融公庫の仕様書にもハッキリ書かれていたり、材料の製作メーカーが指定している工事方法であるもの、すなわち客観的にこうして下さいと決められているものに限られています。にもかかわらず、聞いたことが無いという職人、業者はたくさんいました。聞いたことがないのではなく、読んだことが無い、勉強したことが無いというのが、正しいと思うのですが…。
そういう客観性と理由があるからこそ、第三者として指摘できるのです。自分で設計したものほど厳しくは指摘しないというのは、自分で設計したものは、私の持論を含めてもっと厳しく品質や工事方法に関しては、指示やお願いをするからです。
主観的なものや世間一般に知られていないものを、第三者が突然押し付けるようなことがあっては、現場が混乱しますから、やってはいけません。工事については、あくまで工事会社が責任を持つのですから、自己責任の範囲内で、認めるものは認めなくてはいけません。
この住宅検査の現状や問題点、あるべき方法については、次回、この続きをお話しましょう。
これは、私が第三者の専門家として工事中の検査を行うものです。
自分で設計し、監理する建物のように厳しく指摘はしませんが、通常の工事方法で問題なく行われているかどうかを確認します。仕様、材料、設計方法などは一般的に認められるものには口出ししません。あくまで、客観的に観て問題がないかどうかを確認するのです。
数年前に、有名出版社の有名住宅情報月刊誌に住宅の欠陥を観ぬく法というような特集に関して、私に依頼があったので、その雑誌社の編集者に写真や情報の提供をいたしました。
写真を見せながらの私の説明と間違っている理由を聞いて、大変驚かれたのです。
「今まで、何度も同じような特集をしてきましたが、こういう内容を聞いたのは、全く初めてです…。本当のことですか?」ということでした。また、工事会社であるハウスメーカーが雑誌のお客様なので、内容の表現方法は任せて欲しいとのことでした。
私がお出ししたのは、素人が工事中に観て間違いがわかる範囲のもので、よく間違っている工事内容の写真と正しい写真でした。
全国の一般書店でかなりの量が毎月出版されている雑誌なので、掲載号が発売されると、大変なことが起こりました。全国から私の事務所に電話で相談がたくさんきました。「写真を観ると、間違った工事方法になっている。どうすれば良いでしょうか?」とか、「業者に雑誌の写真を見せたが、間違っていないと叱られた。」というような内容です。
また、その編集部にもたくさんクレームの電話があったようです。
「なぜ、これが間違っているんだ!」という工事業者からの怒りの電話です。
中には、クライアントのハウスメーカーからもクレームはあったはずです。
反響が想像以上に大きかったのですが、実はそれだけ、間違っていることすらわかっていない業者が多いことが、現状なのです。間違っている写真と正しい写真を並べて出したにもかかわらず、わからないのですから。手抜きではなく、単に知らないのです。
私が第三者の検査で指摘することは、私の特殊な持論ではなく、建築基準法に記載されているものであったり、住宅金融公庫の仕様書にもハッキリ書かれていたり、材料の製作メーカーが指定している工事方法であるもの、すなわち客観的にこうして下さいと決められているものに限られています。にもかかわらず、聞いたことが無いという職人、業者はたくさんいました。聞いたことがないのではなく、読んだことが無い、勉強したことが無いというのが、正しいと思うのですが…。
そういう客観性と理由があるからこそ、第三者として指摘できるのです。自分で設計したものほど厳しくは指摘しないというのは、自分で設計したものは、私の持論を含めてもっと厳しく品質や工事方法に関しては、指示やお願いをするからです。
主観的なものや世間一般に知られていないものを、第三者が突然押し付けるようなことがあっては、現場が混乱しますから、やってはいけません。工事については、あくまで工事会社が責任を持つのですから、自己責任の範囲内で、認めるものは認めなくてはいけません。
この住宅検査の現状や問題点、あるべき方法については、次回、この続きをお話しましょう。