一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

メールの質問から 「300年住宅」

2010年05月20日 04時11分36秒 | 質問回答
本日まで出張中ですが、こんな質問?か嘆き?をメールで頂きました。


「10年ほど前から300年住宅を造りたいと思い色々な建設業者にお願いしてきました
ほとんどの方から変人扱いに近い対応で話は進みません。
どうして理解してもらえないのでしょうか?そんなに難しいことでしょうか?
建築に携わる方たちの考え方がよく分からなくなってきました。」というご質問でした。



私は5年前にイタリアから、
「地震にも強く断熱性も高い石造りのような耐久性のある建物を造りたい」と
願いながら帰国しました。

幸運にも300年住宅と出会い、依頼者と出会いましたが
設計が終わっても、工事を行ってくれる工事業者はいませんでした。

それで止む無く「株式会社300年の家」という会社を設立して
工事を行いました。

戦後の日本では、「平均寿命30年で建て替えられてしまう住宅」が
造られています。

「30年で倒れる家」ではなく、
「住まい手や買い手に30年で価値無しと思われて
建て替えられてしまう住宅」というのが正しい表現でしょう。

それで良いのだと日本の住宅産業に携わるほとんどの人が考えていますし
疑問に思っている人は少ないのようです。

現在の高品質?なはずのハウスメーカーの製品も
本質的な考え方は全く変わらず生産され続けています。
ですから、日本の住宅が先進国に輸出されることはありません。


ダヴィンチの石造りの生家は500年以上経っていました。

フィレンツェの街中に建っている
ほとんどの建物が同様に数百年かそれ以上の年月建っています。

但し、手入れ不要ということではありません。
ダヴィンチの石造りの生家は市が管理をして、
手入れをしています。

他の一般の建物でも、外装や窓、内装、設備といった手入れや
改修は、当然行っているのです。

300年住宅も、同じように手入れは必要です。
その点は世界共通ですので、誤解されませんように。


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こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。
住まいに興味のある方はもちろん、無い方にも
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