ご近所のお庭に今年もたくさん金柑がなって、
奥さんから、金柑好きの娘に
「好きなだけ摘みにおいで」とお声をかけて頂いた。
スーパーの袋に入りきれないほどの金柑を摘んで帰ってきた娘に
実家にも、おすそわけを持って行かせたら
帰りに、実家の庭に咲いた桃の花の大きな枝を持たされて帰ってきた。
実はこれ、私が小学生の時に庭で食べて、
その種をプイッと捨てたもの
数年たって、本当に花と実を毎年付けるようになりました。
木が生えて伸びてきても、ウチでは誰も植えた者がないので
「何これ?何の木かな?」
と、しばらくの間、誰も私が捨てた桃の種の成長した姿とわからなかった
ある日母が
「これ桃やわ
」と言いだして
ようやく植えた犯人がわかったというわけです(笑)
小学生が、場所も考えず、気まぐれで捨てた桃の種。
裏のフェンスぎりぎりに生えてきて
気が付いた時はフェンスが負けて歪んでしまっていた。
春になるとうぐいすがこの木に羽を休め
私はその美しいさえずりを朝、布団の中から聞いて目覚めるのが楽しみで
季節が変わると鳥達はこぞって桃の実をついばんでは、たくさんのきれいな実が落下し
「良い実がなってるね」と、もいでみては、中には虫がしっかり食べた残骸でポッカリ穴が開いてたり
…
それでもいくつかは、美味しく戴けたのもあって、
毎年、鳥と、虫と、我が家とご近所さんとで仲良く分け合って楽しみました。
そんな生活を実家で何年か過ごし、結婚後、実家を出て東京に行っても
「また、桃なってるよ。送ろうか」と電話をしてきた父はもういない。
いいよ。と断ってたあの頃を思い出すと父がちょっとかわいそうだったかな…
今では母が、せっせと皮を剥いて実を切って食べさせてくれる。
はっさくでも伊予柑でも皮を剥いたものを、孫のためにタッパーやガラス瓶に入れて
持ってきてくれる、とてもありがたい母なのだ
だから、お向かいのおばあちゃんが
「今年も、ようけできてるよ~
取りにおいで~
」と
声をかけてくれると
「行っといで~
」と娘を出動させている。
食べきれないほどの金柑をいつまでもいつまでも摘み続けている娘を
おばあちゃんは、きっと縁側から目を細めて見守ってくれているのだろう
今年は、おばあちゃんではなく、お嫁さんである奥さんがドアホンを鳴らしにきてくれた。
骨折で足を痛めておられるそうだ。お年寄りになってからの骨折。大変だな。大丈夫かな。
呼びに来てくれなくても、いつまでも縁側で金柑もいでる娘を見守ってくれるといいな。
実家の桃の巨木は、爆弾低気圧にも平気だったようで、今年もきっと実をたくさん付けてくれることでしょう。
我が家の毎年の春の風景です。
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(おしまい
)
奥さんから、金柑好きの娘に
「好きなだけ摘みにおいで」とお声をかけて頂いた。
スーパーの袋に入りきれないほどの金柑を摘んで帰ってきた娘に
実家にも、おすそわけを持って行かせたら
帰りに、実家の庭に咲いた桃の花の大きな枝を持たされて帰ってきた。
実はこれ、私が小学生の時に庭で食べて、
その種をプイッと捨てたもの

数年たって、本当に花と実を毎年付けるようになりました。
木が生えて伸びてきても、ウチでは誰も植えた者がないので
「何これ?何の木かな?」
と、しばらくの間、誰も私が捨てた桃の種の成長した姿とわからなかった

ある日母が
「これ桃やわ
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ようやく植えた犯人がわかったというわけです(笑)
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小学生が、場所も考えず、気まぐれで捨てた桃の種。
裏のフェンスぎりぎりに生えてきて
気が付いた時はフェンスが負けて歪んでしまっていた。
春になるとうぐいすがこの木に羽を休め
私はその美しいさえずりを朝、布団の中から聞いて目覚めるのが楽しみで
季節が変わると鳥達はこぞって桃の実をついばんでは、たくさんのきれいな実が落下し
「良い実がなってるね」と、もいでみては、中には虫がしっかり食べた残骸でポッカリ穴が開いてたり
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それでもいくつかは、美味しく戴けたのもあって、
毎年、鳥と、虫と、我が家とご近所さんとで仲良く分け合って楽しみました。
そんな生活を実家で何年か過ごし、結婚後、実家を出て東京に行っても
「また、桃なってるよ。送ろうか」と電話をしてきた父はもういない。
いいよ。と断ってたあの頃を思い出すと父がちょっとかわいそうだったかな…
今では母が、せっせと皮を剥いて実を切って食べさせてくれる。
はっさくでも伊予柑でも皮を剥いたものを、孫のためにタッパーやガラス瓶に入れて
持ってきてくれる、とてもありがたい母なのだ
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だから、お向かいのおばあちゃんが
「今年も、ようけできてるよ~
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声をかけてくれると
「行っといで~
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食べきれないほどの金柑をいつまでもいつまでも摘み続けている娘を
おばあちゃんは、きっと縁側から目を細めて見守ってくれているのだろう
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今年は、おばあちゃんではなく、お嫁さんである奥さんがドアホンを鳴らしにきてくれた。
骨折で足を痛めておられるそうだ。お年寄りになってからの骨折。大変だな。大丈夫かな。
呼びに来てくれなくても、いつまでも縁側で金柑もいでる娘を見守ってくれるといいな。
実家の桃の巨木は、爆弾低気圧にも平気だったようで、今年もきっと実をたくさん付けてくれることでしょう。
我が家の毎年の春の風景です。
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(おしまい
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