ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

「スマブラ」で不登校から抜け出したT君。

2018-06-16 23:52:36 | 感名を受けた話



スマブラ最新作のニュースを見て、Twitterに投稿された、
ある不登校の男の子との思い出話。

「涙が出た」・・・と物凄く感動を呼んでいるようです。

友達に教えてもらいました。

Twitterの投稿文を転記しましたので、まずは読んでみてください。

---------------------------------------

スマブラの話で必ず思い出すのが、小学生の時に不登校だったT君。

小2から不登校になって一度も学校に来ず、俺は顔すら見たことなかったのだけど、
小4の時に「プリントを渡しに行ってくれ」って先生から頼まれて、
たまたま俺が行ったら、お母さんが出てきて、その時スマブラの音が聞こえた。

「お、スマブラだー」って呟いたらお母さんが「あ。知ってるの?遊んでく?」と聞かれて、
俺が快諾すると、お母さんが嬉しそうにT君に話しに行く。

10分ぐらいして家に上がる許可が出て、靴を脱いで中へ。
初対面のT君にコントローラーを渡されて、ろくに会話もしないままゲームスタート。

「アイテムなし、ストック3で良い?」
奇しくもT君が提案したルールは、いつも俺が友達と遊んでるものと同じだった。

そしてキャラ選択。
俺が選んだのはカービィ。色ももちろん青に変更した。大してT君は…
プリン!?



当時、罰ゲームでなければ誰も使っていなかったキャラだった。

「場所は?」「ハイラルで」俺のお気に入りのステージ。
そして始まる俺とT君の戦い。

結果はT君の圧勝。
一度も機を減らすことすらできず、それどころか58%ぐらいしかダメージを蓄積できずに、俺は敗北した。
こんなにボコボコにされたのは初めてだった。

「もう1回!」
俺がそう言うと、T君は頷いた。

結局、3時間は遊んでいた。
一度も勝てなかったどころか、一機すら削ることができなかった。

19時前になり、お母さんがT君を食事に呼ぶ。
「食べてく?」と聞かれたが、断った。

今日は家でちらし寿司だから、給食もほどほどにしろと親父に言われていたのだ。
だが、こう言った。

「また来ます」

次の日、学校でT君の家でスマブラをしたことをクラスで話しまくった。
「3時間で一回も吹っ飛ばせなかった。しかも使用キャラはプリン」
その言葉にクラスの友達は興味津々だった。

早速その日の放課後、6人でT君の家に行った。
お母さんは少し驚いていたが、6人を迎え入れてくれた。

俺以外の一人ずつがT君に挑戦する。
まずは藤原君。使用キャラはネス。結果はもちろん、T君の圧勝だった。
「もう1回やらせて!」藤原君が言う。だが2回目の結果も、0-3。

ここで全員に火がついた。
「俺家からコントローラー持ってくる」吉田君がそう言って、家から出た。

戦いを見ているのが、みんな我慢できなかったのだ。
早くT君と遊びたかったのだ。

間も無くして、吉田君がコントローラーを2つ持ってきて、4人対戦ができる状態になった。
その間、菅原君があっという間に2回負けていた。
吉田君が「チーム戦をやろう!」と言って、T君俺vs吉田君近藤君の戦いに。

チーム戦でも、T君は凄まじい強さだった。俺なんていてもいなくても同じ。
二人ともT君を倒すのに夢中で、実際俺は相手にされていなかった。
結局二人を同時に相手しても、T君は1ストックも減らすことはなかった。

そこからは、1:2の戦いが続く。
だが3時間で、誰もT君の機を減らすことはできなかった。

この日も、ゲームの終わりはT君のお母さんの一言。

「そろそろご飯よ。みんなも食べてく?」だった。
全員が頷いた。

良いカレーの匂いに誘われたからではない。みんな、T君に興味があったのだ。
「こんなたくさんでご飯食べないから、狭くてごめんね」と言われたが、気にならなかった。

それよりも。
「なんでそんな上手いの!?」「あれどうやってやんの?吹っ飛ばすやつ」
みんなそれぞれ、聞きたいことが山ほどあったのだ。

結局、ご飯の後にも1時間ほどゲームをやって、家に着いたのは21時だった。
親父にしこたま怒られた。

翌日から、T君はプリン師匠と呼ばれるようになった。

それから、放課後はプリン師匠の家に行くのが決まりになっていた。
毎日遊びに行ってもT君のお母さんは笑顔で迎え入れてくれた。

T君に聞いた方法で、攻撃を避ける。
攻撃するタイミングをしっかりと見極め、無駄な隙を与えない。ジャンプの大きさも考える。

そして数日後、ようやくその時は訪れた。

ついに、T君から一機奪うことに成功したのだ。
誰が奪ったかは正直覚えていない。

その瞬間、俺はゲーム画面よりも、脳裏に焼き付いた映像があったからだ。
T君が、その時初めて悔しそうな表情をした。それが嬉しかったのだ。

結局、T君の家には毎日通っていた。ある日が来るまで。


その日の朝、いつものように俺は「プリン師匠の家、今日誰が行く?」なんて話をしていた。

朝礼の時に、先生が言った。

「今日から、T君が登校を再開します」

そう言うと、T君が扉を開け、教室に入ってきた。
家で見るT君より少し小さく見えた。だが、それは紛れもなくT君、いやプリン師匠だった。

「あ!プリン師匠!」
「師匠!」

俺たちがそう言うと、師匠は少し笑った。

T君が学校に来たことで、他のクラスのスマブラ勢の家にもT君を連れていけるようにもなった。
だが、結局T君よりスマブラが強い人は、一人も学年にいなかった。

T君は卒業する頃には、学年で有名人だった。

俺があの時T君と仲良くなれたのは間違いなくスマブラのおかげだ。
口下手でも無口でも関係ない。

「ゲームが強い」という事実は、すべてを吹き飛ばせる。

ゲームが勉強に役立つか、オリンピック種目に値するかはわからない。
だがゲームには、無限の魅力がある。

俺はT君との出会いでそれを知った。


世間でよく言われているように、ゲームのせいで引きこもりになる可能性は確かにあるけど、
T君がゲームのおかげで学校に来られたのもまた事実。

ゲームって色んな意味で特殊だから、負の要素やニュースが散見するけど、
素晴らしい話がもっとたくさん出てきて、拡散されて欲しいな、と思った。

----------------------------------------


家にひきこもってゲームばかり・・・

今はそうするしかないのだろうな・・・と受け入れているつもりでも、
先が見えない不安というものは拭えないものです。

でも、こんな形で学校に戻れた子がいたのですね。

こういう時、男の子っていいなと思います。

仲のいい子が集まって、何する?・・ではなく、
〇〇やろうぜ!と誰かが声をかければ興味のある子が集まってくる。

口下手でも無口でも関係ない。
不登校とかも関係ない。

ゲームで集まったとしたら、
強~い男子が尊敬され、ヒーローとなれるのです。

プリン師匠となったT君。

友達が出来てよかった!
学校に戻れてよかった!

腕を磨いた甲斐があったねぇ~



Twitterの原文はこちらです→プリン師匠とスマブラ



ランキングに参加しています!
ポチしていだだけたら嬉しいです
     ↓
にほんブログ村



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする