山梨県で、15人の結核患者
山梨県は、富士・東部保健所(富士吉田市)管内の事業所の女性従業員と、その知人の計15人が結核に感染したと6日、発表した。県内での結核集団感染は、統計を取り始めた1993年以降初めての集団感染である。
山梨県健康増進課の発表によると、今年2月20日、せきや発熱などの症状を訴えた30歳代の女性が結核を発病していたことが分かり、診察した医療機関から同保健所に届け出がありました。
女性は、数か月前から症状が出ていたため、同保健所は、過去3か月以内に女性と同じ部屋で過ごしたり、近くで会話を交わしたりした職場の同僚や家族、知人ら計27人を対象に検査を実施した。3月と5~6月の2回検査したところ、新たに2人の発病が判明したほか、症状は出ていないが結核菌に感染した12人が確認された。全員が投薬治療で快方に向かっており、感染が拡大する恐れはないというが、要注意です。
県内の結核の新規発生数は2008年からの4年間で、1年当たり95~130人で推移している。同課は「結核は昔の病気ではない。2週間以上せきやたんが続く場合、早めに受診してほしい」と呼びかけているが、多くは風と間違われて感染を広めてしまうのです。
肺の結核菌
大阪市は31日、結核の罹患(りかん)率が高い西成区で、生活保護の新規申請者と65歳以上の受給者を対象に、結核検診を無料実施する方針を決めました。
2012年度本格予算案の編成に向けた、橋下市長と担当部局との折衝で、部局側が約1億780万円で無料検診などを進める計画を提示。橋下市長は「西成のイメージアップにつながる」と、方向性を認めました。
日雇い労働者が集まる「あいりん地区」を抱える同区では、人口10万人あたりの結核発症者数が238・5人と全国平均の約13倍。市は今年10月から結核検診を呼び掛け、全体で年間5万6000人の受診者数を目指す。
また、市政改革プラン素案で25%削減方針が示された大阪フィルハーモニー協会への補助金について、担当部局が、今年度は10%削減し、その後さらに減らして15年度以降撤廃する案を提示。
橋下市長は「3年かかるのは疑問だ」と自立化までの期間の短縮を関係者に求めた。
一方、橋下市長は、中学生以下の子どもが無料の市立天王寺動物園(天王寺区)について、市外の小中学生から料金を取る方針を示した。担当部局は「市外の小中学生は全入場者の8分の1に過ぎない」と難色を示したが、橋下市長は「行政だから無料という時代ではない」と有料化を関係者に指示した。
大阪府泉佐野市のりんくう総合医療センター(348床)は13日、産科病棟に勤務する40歳代の女性助産師が結核を発症していたと発表しました。
同センターで出産した新生児や乳児計349人と接触した可能性があるという。乳幼児は結核菌に感染すると発病しやすく、髄膜炎になる恐れがあることから、全乳児を対象に感染の有無を検査することになりました。
同センターによると、助産師は6月から勤務。7月13日に健康診断を受け、8月中旬に検査が必要と診断されたが、9月5日まで受診せず、同日に結核と判明し、入院しました。医療関係者であるからこそ感染の拡大に注意しなければならない。
接触した可能性のある乳児は大阪府内は321人、近畿各府県や東京都、埼玉県などに各3~1人いる。実家に帰って出産する人がいることから、14都府県にまたがったという。同センターは感染を調べるツベルクリン反応検査を実施するとしており、各家庭に文書で受診を呼びかけた。ほかの職員らに今のところ発症者はいないとしています。
助産師は5月まで府内の別の医療機関に勤務しており、府がこの医療機関についても感染の有無を調べています。
記者会見した伊豆蔵正明院長は「職員が肺結核を発症し、誠に申し訳ない」と謝罪。検査のための受診が遅れた点については「医療従事者としての自覚をしっかりと持つよう指導したい」と話しました。
症状に注意すること
問い合わせや相談は、りんくう総合医療センター(072・469・7909)、府泉佐野保健所(072・462・7704)。
大阪府内の人口10万人あたりの結核発症者数(罹患(りかん)率)が、20年連続で都道府県ワースト1になることが確実になりました。
2010年の結果は今月下旬に示されるが、大幅な改善がなかったため。特に発症者が目立つ大阪市は40年連続で政令市ワースト1の見通しとなり、今年度から10年間で半減を目指す対策を始めた。和歌山、兵庫両県など近畿各県もワースト10に入る年が多く、広域での対策の必要性も指摘されています。
財団法人「結核予防会結核研究所」によると、府のワースト1は、1991年に香川県を抜いて以来。それ以前は九州や四国の各県が上回ることが多かったといいます。
09年の都道府県別罹患率は、府が31・5人で、2位の東京都(25人)、3位の愛知県(22・4人)を大きく上回っています。
近畿地方では、和歌山(22・3人)、兵庫(22人)、京都(21・7人)、奈良(21・3人)の各府県もそれぞれワースト4、6、8、10位に入っていますので各県とも防疫に努めていただきたいものです。
10年の数値を集計中の大阪府は「30人を少し切るくらいになりそうだ」としており、「前年よりは減少の見込み」とする東京都と順位の逆転はない見通しであります。
都市部で発症者が目立つのは、検診が受けられなかったり、発症しても受診が遅れたりする社会的弱者が多く、感染が拡大する傾向があるからだといいます。
徳島県は15日、徳島市丈六町の介護老人保健施設「リハビリセンターグリーン丈六」(入所者95人)で、入所者の男女2人が結核を発病して死亡するなど集団感染が発生したと発表しました。
同施設で最初に感染者が出てから2年半近くたってから死者が出ており、県健康増進課は「2年を過ぎて発病するケースは非常にまれで、感染を見つけられなかった」としていますが、死亡者まで出した施設で再び感染者が出るということは、施設関係者の衛生管理に問題があるとしか考えられません!
同課によると、2009年2月に20歳代の男性介護士が結核と診断され、徳島保健所が入所者らに健康診断をしながら経過を観察。同年5月に男性介護士3人が感染し、昨春までに入所者の80歳代の女性2人が発病、いずれも治癒したようです。
ところが今年4月、新たに70歳代の男性入所者が発病して6月に死亡、同月には90歳代女性入所者も発病して今月12日に亡くなりました。結核は感染から発症まで1年ほどかかるケースが多いといい、2人とも最初に発病した介護士から感染していたようです。2人は健康診断のレントゲン検査でも異常はなかったというが、ならなぜ感染したかを調べるべきです。
現在、同施設には発病、感染者はおらず、同課は「施設内の限定的な集団感染で、もう広がる可能性はない」とみている。施設の田子雅之事務局長(64)は「2人が亡くなられたことは大変残念で、心よりお悔やみ申し上げたい。今後も検査を続けて感染防止に努めたい」と話していました。
東京都は9日、医療法人岩尾会が運営する「東京青梅病院」(東京都青梅市)の認知症治療病棟(120床)で、今年2月以降、入院患者53人と職員25人の計78人が結核に集団感染したと発表しました。
10人が発症し、うち60歳代の男性患者3人が死亡しました。
都や同病院によると、認知症治療病棟で今年2月1日、肺炎症状のあった60歳代の男性患者が検査で肺結核と判明し、個室に隔離した。2日後には別の60歳代の男性患者が肺結核と分かった。2人は2月21日と4月12日に肺結核などで死亡。3月3日に誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなった60歳代の男性患者も、4月末になって肺結核だったと分かったようです。
同病棟には患者62人と職員53人の計115人がいたが、死亡した3人を除いて75人が感染した。この中で発症したのは職員3人を含む7人で、うち2人は転院、5人は同病院で治療を受けている。発症していない68人のうち48人は投薬を受けながら発症を抑え、20人は経過観察中といいます。
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今、何故、結核なのかです!
人々の気付かないところで、ウイルスが秘かに確実に私たちを蝕んでいます!
要注意です!