高山清洲・世界平和 人類みんな兄弟

世界平和に導く為の語録

幼い子供たちの命は、母親が守らずして誰が守るのか!

2013-02-05 09:49:48 | 猛毒

確認ミスの可能性 業過致死疑いもある!

 東京都調布市の市立富士見台小学校で昨年12月、乳製品アレルギーがある5年生の女児(11)がチーズ入りの給食を食べ、アナフィラキシーショックで死亡した事故は、担任教諭の確認ミスが原因だった可能性が高まっている。

 同校では事故の3カ月前にも卵アレルギーの男児が、卵製品の給食を食べる事故があり問題となっていたが、その教訓は生かされなかった。市教育委員会は今月中にも事故の検証結果をまとめるが、警視庁は業務上過失致死容疑の可能性も視野に捜査している。

 「余っているよ。食べる人いない?」

 昨年12月20日の給食時間、担任の男性教諭は、給食の残り物をお盆に入れて教室を回っていた。お盆には、粉チーズが入った韓国風お好み焼き「じゃがチヂミ」が乗っており、これを見た女児が手を挙げた!

 「おかわりがほしい」

 乳製品アレルギーがあるため、粉チーズ入りを食べられない女児だが、学校側は、チーズを除いたチヂミを特別に出しており、この担任は「大丈夫か?」と尋ねた。

しかし、女児は気にせず、粉チーズ入りを受け取り、食べてしまった。

両親には「食べてはいけない食品」に線が引かれた献立表を持たされていたが、「じゃがチヂミ」には線が引かれていなかったのだ。

はじめに女児に出されたチヂミはあくまで特別で、「おかわり」には粉チーズが入っていたのだ。学校側では別に、食べてはいけない食材に「×」印をつけた「除去食一覧表」を用意し、チヂミには「×」をつけていた。しかし、担任教諭は、その一覧表を確認せずにチヂミを渡してしまったという。愚かな行為である!

 約30分後、女児は「気持ちが悪い」と訴えた!

担任はアレルギー症状の改善薬が入った注射を打とうとしたが、女児は嫌がったようだ。校長の判断で注射を打ったときには、約10分が経過しており、もう間に合わなかったという。

 

残念ながら、女児は搬送先の病院で息を引き取ってしまった!

3カ月前にも

 同校では、3カ月前にも食物アレルギーによる事故があった。

9月27日、卵アレルギーがある1年生の男児が、オムレツを食べた直後にせき込み、鼻水を垂らした。このときは、異変を察した担任教諭が病院で点滴治療などを受けさせ、幸いにも軽症だった。

男児は、自宅からオムレツに代わるおかずを持ってきていたが、調理担当者が誤ってオムレツを配ったようだ。男児の事故後、再発防止のため、学校側は全教員を対象にアレルギーの研修会を実施し、その席には、死亡した女児の担任教諭も出席していたという。

 それなのに発生した女児の死亡事故。保護者説明会では教員らの認識の甘さを非難する声が相次いだ。

 「なぜ教訓が生かされなかったのか!」

 

症状は千差万別

 食物アレルギーを学校側に届けている児童、生徒の数は多い。調布市教委によると、今年度、小学校293人、中学校134人の計427人もいる。アレルギーを発症して救急搬送されたのは昨年11月末現在、富士見台小1年の男児を含め3件だった。

 子供の食物アレルギーに詳しい千葉大学大学院医学研究院の河野陽一教授(小児免疫)は「アレルギー症状は千差万別で、同じ児童、生徒でも症状が出るかどうかはその日の体調で異なる。地道な情報収集が欠かせない」と指摘する。

 市教委は今年1月、食物アレルギーの専門医らによる検証委員会を設置。新年度からはアレルギー教育を実施することも検討している。

 

特定の食物や麻酔薬、ハチの毒などが体内に取り込まれた際に起きる急性のアレルギー反応。全身の発疹や血圧低下、呼吸不全など複数の臓器に同時に症状が出るのが特徴で、重症になれば生死に関わるケースが多い。

文科省の調査によると、平成16年時点で食物アレルギー疾患を持つ小中高生は、全体の2.6%にあたる約33万人で、アナフィラキシーは0.14%もいるという。

ヒューマンエラーを前提に危機管理必要

 東京都調布市立小学校で昨年末、乳製品にアレルギーのある小学5年の女児=当時(11)=が給食で誤ってチーズ入りチヂミを食べ、アナフィラキシーショックとみられる症状を起こし、死亡した。

食物アレルギーのある小中学生は約15万人といわれ、多くの学校が給食で除去食対応を行っているが、完全に事故を防ぐことは困難である。事故を繰り返さないためには、家庭で弁当を作り持参させることが最善の方法である。                  

 ◆献立に問題

 同市教育委員会によると、女児は乳製品に食物アレルギーがあるため、給食は乳製品を除去したものが提供されていた。亡くなった日の給食の献立は「わかめごはん、じゃがいものチヂミ、ナムル、肉団子汁」。

じゃがいものチヂミにチーズが入っており、これを食べ、アナフィラキシー症状を起こしたとみられる。本来の給食では女児用にチーズが除去されたチヂミが用意されたが、おかわり用のチヂミを食べたことが事故につながったようだ。関係者によると、女児は乳製品のアレルギーについて理解していたという。その女児がなぜ、アレルギーの原因食材であるチーズを口にしたのか。

事故の経過を見ると、おかわり用のチヂミを女児に渡した担任教諭も、食べた女児も、チーズが入っていたことに気づいていなかった可能性が高い。

 国立病院機構相模原病院臨床研究センター・アレルギー性疾患研究部の海老沢元宏部長は「普通はチヂミにチーズは入れない。今回、チヂミの生地に粉チーズが練り込まれていたが、普通は入れない食材を見えない形で入れることは誤食につながる」と指摘し、ヒューマンエラーが起きることを前提にした危機管理対策の必要性を指摘した。

今回の事故では女児が「気持ちが悪い」と訴えた後の対応のまずさも指摘されている。女児はアナフィラキシーショックの症状を抑える自己注射薬「エピペン」を携帯しており、担任は女児に「これ打つのか」と尋ねたが、「打たないで」と言われ、ためらったという。

 エピペンは症状が出てからなるべく早い時間に打つ必要があるが、駆けつけた校長が注射したのはその約10分後。ただ、エピペンは患者自身が打つもので、医師でない人が打つのは難しい。女児も担任も当初は誤食に気づいていなかったことが対応の遅れにつながったのだろう。

 今後、同様のことが起きた場合、エピペンはためらわず打った方がいい。エピペンはアドレナリンを投与するもので、万一、不必要に打った場合でも副作用は頭痛や嘔吐(おうと)など軽症で一過性で済む。

 ◆対応学んで

 今回、養護教諭が、自力で立てない女児を背負ってトイレまで連れていったのも問題である。

 

 アナフィラキシーショックを起こしているとき、背負ったり座らせたりした姿勢で動かすのはやってはいけない。あおむけに寝かせるなど安静にして救急車を待つのが望ましい。

 日本学校保健会は食物アレルギーによるアナフィラキシーの対応マニュアルを作成、教育委員会などを通じて各学校に配布することになっている。ただ、自治体や学校ごとで活用状況は異なり、全ての先生がマニュアルに沿った対応ができないのが現状だ。

 海老沢部長は、知ってほしいのは食物アレルギーを持っている人は誰でもアナフィラキシーを発現する可能性があるということ。子供たちの命を守るため、学校関係者はアレルギーについて正しく理解し、危機管理をしっかりしてほしいと話しているが、学校側の責任ばかりではない!

 家庭でも、わが子がアレルギーを起こして死亡するかもしれないという学校給食に、わが子を託すなどとは私は理解しがたいと言わねばなりません!

 今回の不幸な出来事を教訓として、母親たちは可能な限り愛するわが子の弁当を作ることをお勧めする!


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