今朝、出稽古場へ向かう道すがら。
T字路を右折すると、
ほどなく信号待ちの列の中に見覚えのある車を見つけました。
ハンドルにもたれかかって、
その人がいました。
私が、すれ違いざまに視線を送ると、
それに気づいたのか顔をこちらに向けて。
そうして目線をそらした、
ほんの一瞬のことだったけど。
それが答え、なんだね。
なぜ今日のような雨の日に、すれ違ってしまうのだろう。
今まで味わったことのない形で、
こんなときに見つけてしまうのだろう。
かなしくてかなしくて、
かなしくて。
涙も、もう出てきません。
あれが答えだと認めたくなくても受け留めて、
そうして終わらせなくちゃと思うけど。
なんで、あの道。あの時間。
どうして、そんな時ばかりタイミングが合ってしまうのだろう。
この記憶が、
すべて雨に流れて消えたらいいのに。
雨の日
雨の日 ポロン
思い出 コロン
横顔 首筋 指のあと
雨の日 ポツン
見上げて しょぼん
部屋で 抱える ひざこぞう
雨の日 ギモン
ひとりで 自問
決断 後悔 やるせなさ