雪融けが進み,流れる水の中からクレソンが顔を出しました。
ほかのアブラナ科植物と同じく、辛味(カラシ油配糖体)の*シニグリンというワサビやダイコンなどと同じ抗菌性の物質が含まれる。食欲増進効果。香味野菜としてサラダまたは茹でて若い茎と葉が肉料理の付け合せになどに。お浸し(芥子醤油など)、ごま和え、天婦羅、漬物、味噌汁の具、鍋物などにも。
肉食が多い場合の血液酸化防止に効果があ.る。抗菌作用もある。栄養価も高く、カルシウム、リン、鉄分などの無機質やビタミンC、カロチンが豊富に含まれています。 ステーキなどの肉料理に添えて食するのも、食物繊維や含有する葉緑素やミネラルを補うことも目的とされています。灰分(無機質の総量が)多く、特にカルシウムの含有量が多いので、カルシウム不足に有効といえます。カリウムも含まれ現代は加工食品や食品添加物などの食事でナトリウム過剰摂取になりがちですから、クレソンは毎日の食卓に採り入れていただきたい食材です。他に鉄分、ビタミンA、ビタミンC、繊維質も多い食品です。美しさを保つために、血液の若返りが大切です。
スプラウト(種子から出たばかりの芽)としても利用されている。
霜にあたったクレソンは、葉が赤黒くなるが味は甘みが増す。
*シニグリン (sinigrin)
アブラナ科の植物、特にメキャベツ、ブロッコリー、ホースラディッシュ(山わさび) 、クロカラシ等に多く含まれる配糖体である。「カラシ油配糖体」とも呼ばれる。
消化促進作用や利尿作用がある。 またガン細胞に*アポトーシスを起こさせる作用が発見され、期待されている。
*アポトーシス 多細胞動物の生体内では、癌化した細胞(そのほか内部に異常を起こした
細胞)のほとんどは、アポトーシスによって取り除かれ続けており、これにより、ほとんどの腫瘍の成長は未然に防がれていることが知られている。また、生物の発生過程では、あらかじめ決まった時期、決まった場所で細胞死が起こり(プログラムされた細胞死)、これが生物の形態変化などの原動力として働いているが、この細胞死もアポトーシスの仕組みによって起こる。例えばオタマジャクシからカエルに変態する際に尻尾がなくなるのはアポトーシスによる。人の指の形成過程も、始め指の間が埋まった状態で形成し、それからアポトーシスによって指の間の細胞が予定死して指ができる。
免疫系でも自己抗原に反応する細胞の除去など重要な役割を果たす。