集中力が変わる!ミントの効力生かす具体策 ハーブを賢く使い分けるための基礎知識
東洋経済オンライン / 2016年5月17
集中力が続かず、仕事が捗らない…。そんな悪循環を断ち切るために活用したいハーブがあります。
五月病に代表されるように、健康な方でも心身の不調を感じやすい時期になりました。理由のない不安感や、焦り、イライラに襲われているという方も少なくないでしょう。こういうときは、仕事で単純なミスを繰り返したり、注意力が散漫になったりと、負のスパイラルに陥りがちです。
そんな悪循環から抜け出すカギになるかもしれないのが、ペパーミントです。記憶力、注意力が高まるハーブとして、今年4月、英国心理学会で研究発表がなされました。今日はその効果効能と、日常生活に取り入れやすいアイテムを見ていきましょう。
■長期記憶、一時記憶、注意力のすべてが高まる
まずご紹介したいのは、英国ノーサンブリア大学のグループが行った研究。180人の被験者に、ペパーミントティー、カモミールティー、白湯のどれかを与え、それぞれ飲む前と飲んだ後に、記憶試験と認知機能試験、気分に関する質問を行う、という内容です。
その結果、ペパーミントティーを飲んだ参加者たちの記憶試験と認知機能試験の結果が、ほかのグループと比べ群を抜いて高く、長期記憶、一時記憶、注意力のすべてが高まるとわかったのです。
ちなみに、気分的なリラックスはできても、注意力が低下するのはカモミールティー。もともと、ペパーミントには覚醒的な作用、カモミールには沈静的な作用があると言われていましたが、このテストで、それぞれの効果の有効性が裏付けられた形です。
このテストはハーブティーを用いたものでしたが、実際、ペパーミントはほかの飲料、食品からも摂取できます。具体的な品目はのちほど見ていくとして、私たちの日常にどのような作用が期待できるのか、もう少し探ってみましょう。
ペパーミント、スペアミント、アップルミント、そして日本のハッカなど、ミントは細かく分類すると600以上の品種があるとも言われいますが、いずれもシソ科ハッカ属の植物で、総称して「ミント」と呼ばれています。日本においては、2000年前にはすでに薬草として親しまれており、解熱、健胃、清涼などの目的で使用されていました。
ミントから採れる精油はアロマオイルとしてもお馴染み。日本にも日本薬局方(医薬品の性状・品質の適正を図るため、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書)で認められた「ハッカ油」があり、鎮痛、制痒作用、そして少量の内服で胃粘膜鎮痛、鎮吐などの作用があるとされています。
■ミントとカモミールの賢い使い分け
加えて、先ほどの実験結果にも表れているように、覚醒的な作用があることもわかってきましたが、これらは主にミントに含まれる「メントール」によるものと考えられています。
メントールはリラックス効果と覚醒効果の両方を持ち合わせるので、不安やイライラを鎮静する一方で、頭をスッキリさせる働きも期待できます。記憶力や注意力を高めるのに適しているでしょう。
ところで、カモミールにも、リラックス効果が期待できますが、こちらは先述のテスト結果からもわかるように、記憶力や注意力を高めたいときには不向きです。緊張を緩和して、身体や心を休める目的で、たとえば睡眠前や休暇中にいただくといいでしょう。
フレッシュミントそのものをオフィスでの食事・おやつに取り入れるのは、ちょっと難しいかもしれませんが、ミント味の加工品や、メントールの入ったアイテムは探しやすいでしょう。
ミント類は清涼効果も期待できるので、夏に向けて新製品も多く出てくるはずです。これからの時期、定期的にチェックしてみてください。
〈みわ子流、ペパーミントを摂取できるコンビニアイテム!〉
・ペパーミントティー(ミントティー)
フレーバーティーとして置いているコンビニもあるので、探してみましょう。単独のペパーミントティーや、紅茶とブレンドされているものがあります。
・フレッシュミント(ペパーミント、スペアミント)
大手スパイスメーカーからフレッシュタイプのものが出ており、生鮮食品コーナーを設置しているコンビニで見つかります。ちぎってマグカップに入れ、熱湯を注ぐだけでミントティーに。1人分目安は葉5~6枚。はちみつを入れると美味です。
・ペパーミント粉末
小瓶に入った粉末を買ってデスクに置いておくと、サラダや洋食系のメニューに一振りして活用できます。
・アイスクリーム類
外出から戻ったときや頭を冷やしたいとき、冷たいアイスは気分転換になりますね。チョコミントや、バニラ+ミント、柑橘系+ミントのシャーベットなど、種類も豊富です。
・菓子類
タブレット、ガムではお馴染みですが、チョコレート、マフィン、ハッカキャンディーなども探せます。ゼリーやジュレ、ミックスフルーツのトッピングとしても使われています。
お惣菜に使われているケースは少ないかもしれませんが、それ以外のアイテムまで広げて考えれば、いろいろなものが見つかりそうです。心身両方の調子を整えるために役立つハーブですので、毎日の食事・おやつのプラスアイテムとして取り入れてみましょう!
家にもいろいろなミント類がありますが、正直どれがどれなのか名前がはっきりと覚えられません。ハッカはブヨよけに使っています。
外でお湯を沸かし、ミントテイーを入れましょう。私のお客様へ。