「東京新聞」2023年1月30日
日本各地でオーガニック給食への動きが盛んだ。ここ千葉県匝瑳市でも有志で市長や議員や役所に働きかけている。給食を変えると子どもが変わる。長野県の旧・真田町(現・上田市)ではパン給食から無農薬か低農薬の米・野菜などの和食に変えると、アトピーやアレルギーもキレる子も激減。勉学の意欲が高まり学力向上。多くの親も家で手作り料理が増え、加工食品が減る。四十名いた不登校はほぼいなくなり、のちに成人の犯罪件数は半減したという。
理由がある。加工食品は製造過程でミネラルが抜け落ちる。ミネラル不足では神経伝達物質を作る酵素が働かず、やる気や集中力が低下、イライラし、キレやすくなる。精神障害やうつ症状にもつながる。給食でミネラル豊富な食を得るから良い変化が起こるのだ。オーガニックの玄米和食を給食にする保育園では、感染症が極めて少なく、子どもがおおらかで活発だと他の施設関係者が驚く。
千葉県では、いすみ市と木更津市がオーガニック米の給食に歩み出している。世界で高騰する農薬や化学肥料を使用しないし、広範囲の田んぼでも除草剤なしで雑草を抑制できる技術もひろがり、土壌汚染が減り、コストが減る上、通常の米価より高く給食で引き取るので、農家さんのやりがいも収入も増える。すると他の農家さんもオーガニックにチャレンジが増える。
田んぼ体験や生物多様性の課外授業も加わり、愛郷心が育まれ、農家になりたい子どもがおのずと出てくる。安全安心の給食を求めて移住してくるファミリーが増え、お米がブランド化し、市民も地元米を買うようになり、地産地消の度合いが高まる。よってシビックプライド(市民の誇り)は高まる。低所得やひとり親の子どもも学校で安全でおいしい食事にありつける。残飯も劇的に減った。
アレルギーやうつや発達障がいで苦しむ子や親に健康と笑顔が戻るだけでも意義がある。好循環がこんなに生まれるのにオーガニック給食をやらない理由がある? 各地ローカルからの突き上げで国も「みどりの食料システム戦略」にて推し始めた。遅れるなかれ!
<高坂勝(こうさかまさる) 脱「経済成長」、環境、幸せの融合をローカルから実践。52歳>
朝から良い天気だ。その分気温も下がって-20℃を下回った。
昼過ぎから曇ってきて、今は⛄になった。
やはり、食は大事なんですね。
地産地消のお米のサイクル、素晴らしい!
いろんな理由で、加工食品を使わないといけないというのはわかりますが、自然のありのままの恵みが
大切だと思います。
(*⌒▽⌒*)