とりあえずという感じで納品した。
おひめさまとかだいじんとか描いてて楽しいお仕事だったのだが、
時間が・・・・
あと一週間くらい欲しかったなあ・・・
今月末に公開されるようなので、またよろしければご覧くださいませ。
11月6・7日は東京に行った。
最初に行ったのは、教文館6Fナルニア国で開催中の
出久根 育 絵本原画展 『十二の月たち』―スラブ民話―。
プラハ在住の作者が選んだチェコのクリスマスソングとオーナメントが
ギャラリーに暖かな空気をつくっている。
石膏を塗ったパネルに油彩とテンペラで描かれた原画。
(パネルの側面にまで描かれている!)
ナントカいう山に早朝、膝まで雪に埋もれながら登ってスケッチしたとか。
実際そこに身をおかなければ描けない世界だと思った。
チェコのクリスマスは肉は食べずに鯉を食べるとか
クルミの殻に蝋燭を立てた船を浮かべて翌年の運勢を占うとか
のチェコだよりもおもしろかった。
この絵本を描くための絵コンテも、実際の絵本以上に何場面も描かれていて
映像のようで興味深かった。
教文館の近くの和光で田村能里子展をやっていたのでそれも観てから
某M誌の表彰式に行った。
表彰式の後は審査員の先生方に個々に講評を聞けて
その後は編集部の方がたに中華をご馳走になって、
と夢のような時間を過ごせた・・・・はずだったのに
自分の画力のダメさ加減が思い知らされてしまって・・・。
備えよ常に、だったらよかったのに
いざとなったら見せられる絵本がなかった!
入賞通知をもらった時点で、
ファイルとかダミー本とか作れればよかったのに(それも泥縄だけど)
こういうときに限って締め切りに追われていたりして
(いつもはヒマなのに)
それもできず、Pコンペでボツだったダミーを持って行った。
色とか完成度とか自分でもイマイチだと思うダミーの絵を
審査員のH先生は、入選した細かいタッチの絵よりも「こっちの方がいい!」と言う。
「デッサン力もないのに表面をなぞるような描き方」とこき下ろされて
まあ確かにそのとおりなんだけど、自分の場合
これでもかというくらいくどくど描いたものは入選できたりするのだが、
センスがないので、ざっくり描いたものは選んでもらえない、
フェーマスの先生たちには、「こっちで行きなさい」と
いつも、肩の凝るタッチの方を指さされてきた。
そんなこんなでいよいよ迷いは深まってしまった。
が、一枚絵と絵本の絵は違うということを意識して描かなくては
と思わされた。
他の入賞者の方たちは若くしてちゃんと自分のスタイルを確立していて
スゴイ人ばかりだった。
入賞者のひとり、マツノさんという半立体の絵を描く人は
編集者・他の入賞者相手に作品を行商していた。
かわいいので私も一つ購入。
ヘンリー・ダーガーが好きだと言っておられたが
わかる気がする。
↓(紐は自分で付けた) (右は教文館で買った絵本)
翌日は
コニカミノルタプラザで「100年愛される絵本展」
(荒井良二のえほんのこどもや長谷川義文のてんごくのおとうちゃんの原画が迫力があった)
別室の辻恵子の切り絵(外国の古切手を切ったすごく細かい作品もあった)
を観て
MAYAに行ってフェーマスのMACO先生の個展を観て
(ひとの個展で、ファイルを見せて批評を仰ぐという図々しいことをしてm(_ _)m )
G8とガーディアンガーデンで原耕一アートディレクション展を観て
(町田町蔵・・・今は作家の町田康・・・率いる「犬」のレコードジャケットのデザインもこの人だった。関係ないけど、その昔、京大西部講堂で町田町蔵見たなぁ。おれのそんざいを~おれのそんざいを~と歌っていてなかなか衝撃的だったなぁ)
資生堂ギャラリーで曹斐(ツァオ・フェイ)展を観て
(中国の映像アート。ゲームの背景のような眩暈のしそうなバーチャルな空間)
その近くのシンワアートミュージアムで
「高山辰雄文芸春秋表紙絵展」をやっていたのでそれも観て
高山辰雄の絵はデザインだな、デザインの研究をしようと思って
重たいからどうしようかと迷ったけど図録を買って帰ったら
すごく肩が凝った。