なんとか風邪もだいぶ良くなりました。
今年は喉にくる風邪が流行っているようで、研究室では私以外にも欠席者やマスク姿の人を見かけました。
さて、年明け早々、飛行機マニアにとっては一大ニュースが飛びこんでまいりました。
日本航空が新しいロゴマークとして、「鶴丸」を採用することを決めたとのことです。
以下、まずは日本航空のニュースリリースから引用します。
『「JALグループの新しいロゴマークの採用について」
~新生JALからの約束・決意を形に~
JALグループは、社会の皆さまに対してのお約束、全社員の決意として、2011年4月1日より 新しいロゴマークを採用することを決定しました。
(新しいロゴ採用の理由について)
JALグループは、(中略)JALグループ全社員が創業当時の精神に立ち返り、これまで培った「おもてなしの心」を守りつつ、未知の領域に足を踏み出して果敢に挑戦していく決意として、新しいロゴを設定します。
ロゴマークの「鶴」は、大空に美しく舞う鶴の姿をモチーフにしており、また、古くより日本人の気高い精神性やきめ細やかな情緒を表現したもので、日本が世界に誇れるJAPANブランドの源泉と考えています。また、「鶴丸」は1959年(昭和34年)に国際線の開設やジェット旅客機到来の時代に採用され、国際社会の中で、挑戦と成長を続ける日本の品格、信頼感、パイオニアスピリットを象徴するものでした。今般採用した新しいロゴマーク「鶴丸」は、創業当時の精神に立ち返り、挑戦する精神・決意、すなわちJALの原点・初心をあらわしています。
(以下略、引用ここまで)』
というわけで、日本航空再建の決意を示すための新ロゴ、塗装の導入だそうです。
私としては、いずれ鶴丸は復活するだろうとは思っていましたが、予想外に早かった印象です。現行塗装はそもそも旧日本航空と日本エアシステムの合併を機に2002年に制定されたもので、日航の全機が新塗装に切り替わったのは2008年のことでした。ライバルの全日空がマイナーチェンジを行いつつも、1982年から現行塗装を使い続けているのに対して、少々更新間隔が短く感じます。
ここで、日本航空の歴代塗装の内、私の手元に写真があるものをご紹介しましょう。
日本航空50周年を記念してB747に描かれた、実寸大のDC-6B旅客機。(2004年撮影)
このDC-6Bの塗装が、1952年に制定された日本航空初の正式塗装です。
1976年の羽田空港にて。
1970年の「ジャンボ機」B747導入に際して制定された塗装です。いわゆる「鶴丸」塗装ですね。日本航空が文字通り日本を代表するフラッグキャリアとして、世界中を飛び回っていた時代です。
旧塗装のB747-300。
1989年のB747-400導入を機に制定された塗装です。
時はまさにバブル。日本資本が世界を席巻していた頃に登場しました。
この辺から塗装がだいぶシンプルになりました。尾翼の鶴丸のサイズをよく見ると、先代より少し小ぶりになっています。
そして現行塗装のB747-400。
「太陽のアーク」をモチーフにしたロゴを採用し、鶴丸の時代と決別した・・はずでした。
JALと言えば、世界最大のB747カスタマーだったのですが、それも過去のお話・・。この3月までに全てのB747は退役する予定となっています。運用効率化のためには止むを得ないこととはいえ、やはり寂しいものですねぇ。経営再建が成れば、B747の次世代型やA380といった巨人機が「鶴丸」を纏う姿もまた見られるかもしれませんが・・。
ところで、既に現行塗装に切り替わった機体でも、昔の「鶴丸」のイメージに触れられる場所が存在します。
こちらは、とある日本航空B767の機内にて撮影した非常用拡声器の写真。
National製で、赤と黒のツートンカラーというのが時代を感じさせます。手元の鶴丸マークをよく見ると「JAL」の字体がイタリック。多分この機体が導入された当時からそのまま残されているようです。
たまたま非常口座席に座ったときに気付いたのですが、見つけた時にはちょっと嬉しくなりました。
先代塗装B767
「新塗装」B777のイメージ
さて、今回発表された新塗装についてですが、一見すると先代塗装の簡素化に見えますが、私は70~80年代の旧「鶴丸」塗装のイメージが念頭にあると思います。まず第一に、先代塗装よりも「鶴丸」のサイズが大きく、しかも尾翼のほぼ中心に描かれています。また、鶴丸の中の「JAL」の字体もイタリックになっており、旧「鶴丸」塗装の尾翼デザインに酷似しているわけです。さらに、胴体に書かれた「JAPAN AIRLINES」の字体がイタリックなのも旧「鶴丸」塗装と同様です。つまり、この新塗装デザインは、JAL黄金期の塗装の正統進化型のような位置づけになっていますね。
ただ、やはり一般の方が見れば、機体側が白地一色とは些か寂し過ぎますな・・。同様の例は、エールフランスやフィンランド航空、トルコ航空など世界的に見られ、特に近年は塗装経費節減を狙って塗装を簡略化する航空会社が増え続けています。国際空港で写真を撮っても、同じような塗装ばかりとなってしまっては、面白みに欠けますよね・・。
今年は喉にくる風邪が流行っているようで、研究室では私以外にも欠席者やマスク姿の人を見かけました。
さて、年明け早々、飛行機マニアにとっては一大ニュースが飛びこんでまいりました。
日本航空が新しいロゴマークとして、「鶴丸」を採用することを決めたとのことです。
以下、まずは日本航空のニュースリリースから引用します。
『「JALグループの新しいロゴマークの採用について」
~新生JALからの約束・決意を形に~
JALグループは、社会の皆さまに対してのお約束、全社員の決意として、2011年4月1日より 新しいロゴマークを採用することを決定しました。
(新しいロゴ採用の理由について)
JALグループは、(中略)JALグループ全社員が創業当時の精神に立ち返り、これまで培った「おもてなしの心」を守りつつ、未知の領域に足を踏み出して果敢に挑戦していく決意として、新しいロゴを設定します。
ロゴマークの「鶴」は、大空に美しく舞う鶴の姿をモチーフにしており、また、古くより日本人の気高い精神性やきめ細やかな情緒を表現したもので、日本が世界に誇れるJAPANブランドの源泉と考えています。また、「鶴丸」は1959年(昭和34年)に国際線の開設やジェット旅客機到来の時代に採用され、国際社会の中で、挑戦と成長を続ける日本の品格、信頼感、パイオニアスピリットを象徴するものでした。今般採用した新しいロゴマーク「鶴丸」は、創業当時の精神に立ち返り、挑戦する精神・決意、すなわちJALの原点・初心をあらわしています。
(以下略、引用ここまで)』
というわけで、日本航空再建の決意を示すための新ロゴ、塗装の導入だそうです。
私としては、いずれ鶴丸は復活するだろうとは思っていましたが、予想外に早かった印象です。現行塗装はそもそも旧日本航空と日本エアシステムの合併を機に2002年に制定されたもので、日航の全機が新塗装に切り替わったのは2008年のことでした。ライバルの全日空がマイナーチェンジを行いつつも、1982年から現行塗装を使い続けているのに対して、少々更新間隔が短く感じます。
ここで、日本航空の歴代塗装の内、私の手元に写真があるものをご紹介しましょう。
日本航空50周年を記念してB747に描かれた、実寸大のDC-6B旅客機。(2004年撮影)
このDC-6Bの塗装が、1952年に制定された日本航空初の正式塗装です。
1976年の羽田空港にて。
1970年の「ジャンボ機」B747導入に際して制定された塗装です。いわゆる「鶴丸」塗装ですね。日本航空が文字通り日本を代表するフラッグキャリアとして、世界中を飛び回っていた時代です。
旧塗装のB747-300。
1989年のB747-400導入を機に制定された塗装です。
時はまさにバブル。日本資本が世界を席巻していた頃に登場しました。
この辺から塗装がだいぶシンプルになりました。尾翼の鶴丸のサイズをよく見ると、先代より少し小ぶりになっています。
そして現行塗装のB747-400。
「太陽のアーク」をモチーフにしたロゴを採用し、鶴丸の時代と決別した・・はずでした。
JALと言えば、世界最大のB747カスタマーだったのですが、それも過去のお話・・。この3月までに全てのB747は退役する予定となっています。運用効率化のためには止むを得ないこととはいえ、やはり寂しいものですねぇ。経営再建が成れば、B747の次世代型やA380といった巨人機が「鶴丸」を纏う姿もまた見られるかもしれませんが・・。
ところで、既に現行塗装に切り替わった機体でも、昔の「鶴丸」のイメージに触れられる場所が存在します。
こちらは、とある日本航空B767の機内にて撮影した非常用拡声器の写真。
National製で、赤と黒のツートンカラーというのが時代を感じさせます。手元の鶴丸マークをよく見ると「JAL」の字体がイタリック。多分この機体が導入された当時からそのまま残されているようです。
たまたま非常口座席に座ったときに気付いたのですが、見つけた時にはちょっと嬉しくなりました。
先代塗装B767
「新塗装」B777のイメージ
さて、今回発表された新塗装についてですが、一見すると先代塗装の簡素化に見えますが、私は70~80年代の旧「鶴丸」塗装のイメージが念頭にあると思います。まず第一に、先代塗装よりも「鶴丸」のサイズが大きく、しかも尾翼のほぼ中心に描かれています。また、鶴丸の中の「JAL」の字体もイタリックになっており、旧「鶴丸」塗装の尾翼デザインに酷似しているわけです。さらに、胴体に書かれた「JAPAN AIRLINES」の字体がイタリックなのも旧「鶴丸」塗装と同様です。つまり、この新塗装デザインは、JAL黄金期の塗装の正統進化型のような位置づけになっていますね。
ただ、やはり一般の方が見れば、機体側が白地一色とは些か寂し過ぎますな・・。同様の例は、エールフランスやフィンランド航空、トルコ航空など世界的に見られ、特に近年は塗装経費節減を狙って塗装を簡略化する航空会社が増え続けています。国際空港で写真を撮っても、同じような塗装ばかりとなってしまっては、面白みに欠けますよね・・。