春休みに帰省したついでに、ちょっと大阪の面白スポットを訪ねてきました。
こちらは大阪市の淀川に架かる淀川橋梁という鉄橋です。
今から80年以上前の昭和4年(1929年)に竣工したこの橋は長さ600mほどあり、淀川の北岸と南岸を一直線に結ぶ歩道が設けられています。自動車が通らず安心して通行できるので、地元の人の生活ルートとなっています。
一見すると、手すりが木造で古風なのが目に付く程度で、それほど変な橋には見えません。
おや、なにやら向こうからやってきましたねぇ・・
んっ!?
貨物列車用の電気機関車が間近に迫ってきましたよ!
あっという間に通過していきました・・
実はこの橋、世にも珍しい歩行者と鉄道の共用橋なのです。
淀川橋梁は城東貨物線という、城東線(現在の大阪環状線の東側部分)を迂回する貨物列車用の支線上にあります。橋の完成当時から線路を複線配置できるスペースがあったものの、城東貨物線自体は長らく単線で運用されてきたため、余った鉄橋の上流側の空間を大阪市が借り受け、「赤川仮橋」という木造の人道橋が併設されているのです。
こちらは淀川橋梁の南端。人道橋には確かに「赤川仮橋」という銘版が付けられています。
平成に入ってから、橋の床に鉄板が敷かれ、手すりも高くなって安心して渡れるようになりましたが、以前はこんな感じ(大阪市HP)だったそうです。いかにも仮橋っぽい感じです。「仮」と言っても、半世紀以上この形で使われてきたのですが・・
ところが、完成から80年以上が経った今、この淀川橋梁+赤川仮橋は大きな転換期を迎えようとしています。
実は、城東貨物線は現在、「おおさか東線」として旅客路線化の工事が進んでおり、既に放出(はなてん)から久宝寺までの南半分の区間が複線・電化され、旅客営業されています。今後、2018年頃には放出から新大阪を経由して大阪駅の北側に新設される北梅田駅までの区間が開業する予定となっています。
で、この淀川橋梁もついに複線化されることとなり、今年の秋には赤川仮橋を閉鎖・撤去することが決まっているのです。
つまり、この列車と歩行者が間近に共存する鉄橋の光景は、あと半年ほどで見られなくなるというわけです。
現在貨物列車が走っている線路も、ところどころで老朽化が進んでいるため、赤川仮橋の撤去後の跡地に新線を敷設し、旧線の補修を行うそうです。
それにしても、完成から90年近く経過した鉄橋に、新たに線路を敷くとは、凄い話です。
やっと「仮」ではない、本来の姿になるというわけですね。
この淀川橋梁、橋の上からの眺めもはなかなか良く、梅田から天六方面の超高層ビル群や、淀川沿いのワンド(湾処)という地形に発達したヨシ原の眺めが楽しめます。
また、人道橋側は夜になるとひっそりとライトアップされるので、一層ワンダーな情景を味わえますよ。
この淀川橋梁+赤川仮橋の姿が見られるのもあと半年ほど。今の間にしっかりと記憶に留めておきたい、大阪の風景の一つです。
こちらは大阪市の淀川に架かる淀川橋梁という鉄橋です。
今から80年以上前の昭和4年(1929年)に竣工したこの橋は長さ600mほどあり、淀川の北岸と南岸を一直線に結ぶ歩道が設けられています。自動車が通らず安心して通行できるので、地元の人の生活ルートとなっています。
一見すると、手すりが木造で古風なのが目に付く程度で、それほど変な橋には見えません。
おや、なにやら向こうからやってきましたねぇ・・
んっ!?
貨物列車用の電気機関車が間近に迫ってきましたよ!
あっという間に通過していきました・・
実はこの橋、世にも珍しい歩行者と鉄道の共用橋なのです。
淀川橋梁は城東貨物線という、城東線(現在の大阪環状線の東側部分)を迂回する貨物列車用の支線上にあります。橋の完成当時から線路を複線配置できるスペースがあったものの、城東貨物線自体は長らく単線で運用されてきたため、余った鉄橋の上流側の空間を大阪市が借り受け、「赤川仮橋」という木造の人道橋が併設されているのです。
こちらは淀川橋梁の南端。人道橋には確かに「赤川仮橋」という銘版が付けられています。
平成に入ってから、橋の床に鉄板が敷かれ、手すりも高くなって安心して渡れるようになりましたが、以前はこんな感じ(大阪市HP)だったそうです。いかにも仮橋っぽい感じです。「仮」と言っても、半世紀以上この形で使われてきたのですが・・
ところが、完成から80年以上が経った今、この淀川橋梁+赤川仮橋は大きな転換期を迎えようとしています。
実は、城東貨物線は現在、「おおさか東線」として旅客路線化の工事が進んでおり、既に放出(はなてん)から久宝寺までの南半分の区間が複線・電化され、旅客営業されています。今後、2018年頃には放出から新大阪を経由して大阪駅の北側に新設される北梅田駅までの区間が開業する予定となっています。
で、この淀川橋梁もついに複線化されることとなり、今年の秋には赤川仮橋を閉鎖・撤去することが決まっているのです。
つまり、この列車と歩行者が間近に共存する鉄橋の光景は、あと半年ほどで見られなくなるというわけです。
現在貨物列車が走っている線路も、ところどころで老朽化が進んでいるため、赤川仮橋の撤去後の跡地に新線を敷設し、旧線の補修を行うそうです。
それにしても、完成から90年近く経過した鉄橋に、新たに線路を敷くとは、凄い話です。
やっと「仮」ではない、本来の姿になるというわけですね。
この淀川橋梁、橋の上からの眺めもはなかなか良く、梅田から天六方面の超高層ビル群や、淀川沿いのワンド(湾処)という地形に発達したヨシ原の眺めが楽しめます。
また、人道橋側は夜になるとひっそりとライトアップされるので、一層ワンダーな情景を味わえますよ。
この淀川橋梁+赤川仮橋の姿が見られるのもあと半年ほど。今の間にしっかりと記憶に留めておきたい、大阪の風景の一つです。