今日は、はるばる熊野まで、家族でドライブに行ってきました。
三重県熊野市は、私の実家の伊賀市と同じ三重県にありながら、直線距離で南に110km離れており、兵庫県明石市や静岡県浜松市に出かけるのと同じくらいの距離があります。さらに道のりでは、鈴鹿山脈や紀伊山地、志摩のリアス式海岸を越えるため、かなりの遠回りを強いられるので、およそ片道200kmにも及ぶのです。
そんな距離感覚は、実際に行ってみて分かったことで、家を出発したときは気楽に考えていました。
私の目的は、11月に発生したフェリー横転事故の現場を見に行くことでした。
例の、東京から沖縄に向かっていたマルエーフェリー「ありあけ」が、熊野灘で突如横倒しになった事故のことです。完全に横倒しになるまでフェリーは航行を続け、最終的に三重県御浜町の海岸で座礁しました。発生当初は、すぐに起き上がらせて修復し、運航に復帰させると思われましたが、その後の調査で、損傷(座礁後の)が想定以上であることが分かり、現場で解体して廃船にすることが濃厚になっています。
重油や積荷の流出のため、地元の漁業関係者を中心にかなり損害を被っているそうです。その人たちには申し訳ないのですが、「大きな船が海岸に横たわる写真を撮れるのは今のうち」と、私の野次馬根性が囁いてきまして、この帰省中に見に行くことにしていたのです。
家族には、熊野古道や熊野三社に行くという目的を前面に押し出して、今日の昼前にドライブに繰り出しました。
名阪国道から伊勢自動車道に乗り換え、多気から紀勢道へ、終点の紀勢大内山IC(今年2月に開通したばかり)で国道42号線に降り、そこから100kmほど、ひたすら山道を走り続けました。R=25とか、30とかのやたらキツいカーブが多く、運転には苦労しました。
途中、伊勢道の安濃SAでは津ぎょうざを食べ、↓
紀伊長島町の道の駅では、マンボウの唐揚げなるものを食べました。↓
津ぎょうざは、以前秘密のケンミンSHOWで放送していたのを見て、一度食べてみようと思っていました。まあ、「おっきな餃子」という一言に尽きます。
マンボウの唐揚げは、沖縄の魚天ぷらと似た味で、弟がいうには「ホタテみたい」な海の味がしました。
その後、尾鷲市を過ぎたところで、「尾鷲熊野道路」という思わせぶりな高規格道路の入り口が目にとまり、ちょっとでも近道になれば・・と乗ってみたら大外れ、一区間しか開通しておらず、海岸線沿いの国道311号線に出てしまい、10km以上遠回りしてしまうハプニングに遭いつつも、実家を出発して4時間後、ようやく最初の目的地、御浜町に到着しました。
防風林を抜け、海岸に出ると、見事な砂浜が見渡す限り続いていました。
この海岸は「七里御浜」という景勝地だそうで、ハワイを彷彿とさせる美しい海岸線でした。が、その景色の中にポツンと船が横たわっていて・・明らかに異様でした。
20km以上に及ぶ海岸線の中では、全長170mの大型フェリーもさすがに小さく見えました。
船首の正面まで歩き、写真を撮りに行ったのですが、既に事故発生から一ヶ月以上経っているのに、結構な数の見物客が来ていました。
それにしても、奇妙な光景ですね。
フェリー横転現場で1時間近く過ごしたのですが、夕暮れが近づいてしまい、家族でドライブに来た目的である、神社や古道を観光するのは難しくなってしまいました。(家族からは一斉にブーイング)
宿泊することも考えましたが、手頃な宿が見つからなかったので、熊野古道の峠の一つである、横垣峠の入り口をちょろっと散策した後、再び200kmの道のりを私の運転で実家まで帰ったとさ・・。
三重県って、本当に南北に長いんですねぇ・・。