↑夏休みの期間中、幾つか映画を見たのですが、その中の1つが「珈琲時光」。楽しみにしていた映画で期待を裏切らない内容でした。
映画のタイトル「珈琲時光」は台北之家にあるカフェと同じ名前で、カフェがこの映画のタイトルを使って店をオープンさせたのでしょう。
監督はあの有名な候孝賢。悲情城市を作り上げた監督です。この映画、候監督が敬愛する小津安二郎生誕100年を記念して小津監督に捧げた映画とのことで、21世紀の東京物語となっています。
候監督が作り出す映像って独特な生活感・人間観があって、見ているとその場にいるかのような不思議な感覚に陥っていきます。東京ってこんなに懐かしい場所だったかと撮影場所の選択にも感心してしまいました。
ウィキペディアの紹介文はこんな感じです。
「珈琲を味わうときのように、気持ちを落ち着け、心をリセットし、これからのことを見つめるためのひととき」というテーマを、小津安二郎の生誕100年を記念し『東京物語』のオマージュという形で製作された映画。
神田神保町や鬼子母神等の古き日本の街角や路地、また山手線、京浜東北線、高崎線、都電荒川線の車窓風景の映像美が評価された。
台湾、群馬、神田神保町、それぞれを自分の居場所として、明るい未来を期待しながら生きる女性とその仲間達の姿を優しく、温かく、そして美しき色彩で表現している。また、この話では台湾出身の作曲家・江文也が取り上げられ、江の日本側の夫人と娘が出演している。
DVDの裏面にはこんな解説が・・・。
東京でフリーライターとして暮らす陽子(一青窈)は、シングルマザーの道を選ぼうとしている。マイペースな陽子だが、上京してきた両親(小林稔侍、余貴美子)、密かに思いを寄せる親友の肇(浅野忠信)らの胸中は穏やかでない。そんな日々、陽子は東京の街で暮らす自分が大切な人たちに囲まれていることに気づき始める---。「心落ち着く場所がある 心落ち着く人がいる」
昨日まで帰省して家族の温かさを感じ、また一人で宇都宮の生活を始める私にとっては、心に残る良い映画でした。