七座山(ななくら)山は能代市二ツ井にある低山だ。
春は花が多いのでよく訪れる(春の記録はこちら)が、秋は近場のきみまち阪を除き、ほとんど来てなかった。
今年の秋は11月7日に訪ねてみた。紅葉もまだ残っていて愉しい山歩きになったが、
どうしたことか、その日に撮った画像全てを、
帰宅後、パソコンに取り込んで編集しようとした途端に消失させてしまった。
長年、一眼レフで写真を撮り、パソコンに取り込んでいるが、こんなことになったのはこの時が初めてだ。
何故消失したのかいまだに原因がわからない。
というわけで、11月19日はリベンジで再訪した。
下山後、七座橋から米代川と七座山を望む。
今回のマップ(橙色の破線が今回歩いた道)
早朝に登山口に着いたら、前回同様、霧で何も見えなかった。
このお山は近くを米代川が流れており、朝は川霧が発生することが多い。
それでも日が高くなると、霧は晴れるので、この日は8時半頃から歩き出した。
権現様
しかし最初の見どころのひとつ、権現様は霧に包まれてよく見えなかった。
ここは下山時、もう一度寄ってみるつもりなので、足早に通り過ぎた。
付近は天然杉の巨木が多いが、その多くは権現様同様、岩の上に生えていた。
こんな条件の良くない場所に生えながらも、幹の太さと樹の高さには驚くばかりだ。
霧の晴れ間に見えた岩と樹木の複合体をしばらく列挙する。
なんかジュラ紀の森に迷い込んだような気分だ。
登山口から一時間少々歩くと、前半のハイライト、法華の岩屋に到着する。
この巨岩、いや岩壁は一応、凝灰岩のようだが、表面には蜂の巣のように穴がいっぱい開いている。
友人の話では、このような岩は「タフォニ」と呼ぶとのこと。
ウィキペディアによると、
「タフォニ(Tafoni)は一般に、岩体内部より析出した塩類が、
その結晶圧によって岩石表層部を破壊することによって形成されると考えられており、
海水の飛沫を定常的に受ける海岸付近ではタフォニが発生しやすい。
山間部に形成されるタフォニについては過去の海進時に形成されたものであるとする説、
台風時に海塩が供給されているとする説、
岩石中に含まれる黄鉄鉱が溶解し、石膏を析出することによるものであるとする説などが挙げられている。」
とあった。
法華の岩屋の標高は優に200mを越えているが、かつてはここまで海だったのだろうか。
法華の岩屋を見ながらひと休みしていたら、また霧が出て来た。
霧に日が差し込み、逆光になって神々しい風景も見られた。
法華の岩屋を過ぎると、いつのまにか広葉樹林に変わり、七座山の稜線への急な登りが始まる。
ちょっとした岩場が現れた。
ロープの無いところは笹や木の枝に掴まって登りきると、稜線に到着。
稜線に駆け上がる急坂
緩やかな稜線道
そこから緩い稜線道を少し歩くと、七座(ななくら)山の最高峰、権現座(ごんげんくら)(287m)の山頂だ。
山頂は広場のようになっており、休むのには丁度いいが、樹木で展望は効かなかった。
「後編」に続く。
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