(本頁はサラリーマン時代の記録である。)
三月中旬、本業で山形市を訪ねる機会があった。
連日曇りだったが、秋田に帰る3月17日の朝はよく晴れ、山形の白いお山が丸見えだった。
滅多にない機会なので山々を眺めながらのんびり秋田に帰ることにした。
まずは山形のシンボルとも言える月山。
山形市郊外(ポイントA)から見た月山。
村山地方南部から望む月山は(鳥海山と較べると)平らで真っ白だ。
こんな形の山は国内ではたぶん無いと思う。
月山の右隣にも立派なお山があった。葉山だ。
山形市郊外(ポイントA)から見た葉山。
葉山の名の由来は端(端っこ)の山と聞く。月山の端っこと言う意味だろうか。
なお江戸時代初期までは羽黒山・月山とともに出羽三山の一山に数えられていたとも聞く。
秋田から遠いのでまだ登ってないが、展望も素晴らしいと聞くのでいつか登ってみたい。
今回の参考(非合法)マップ。
折角、山形市まで行ったのだから、蔵王や朝日連峰も・・・と思ったが、
蔵王など東側の山は逆光気味でうす雲も有り、あまり良い状態とは言えなかった。
そのため今回、東側の山は全てパス。
西側にある朝日連峰はくっきりと見えた。ただし大朝日岳の山頂部のみ。
手前にある白鷹山の丘陵が邪魔して見えにくいのだ。
何とかならないものかと宮宿(朝日町)に向かって西進してみる。
途中の峠からチラチラと姿は見えるものの
山辺町と山形市の境界付近(ポイントB)から見た朝日連峰。
前景のスギ林が花粉でまっ茶々、鼻がむず痒くなったので、長居は無用。
改めて朝日町宮宿の入り口から。
朝日町りんご温泉付近(ポイントC)から見た朝日連峰。
もっとよく見える場所はないかと朝日町をさまよっていたら、偶然出くわした風景は
日本の棚田百選『椹平(くぬぎだいら)』。
奥にちょろっと見える白いお山は大朝日岳だろう。季節を変えてまた寄ってみたい場所だ。
朝日町(ポイントC)から見た葉山。
宮宿から左沢(あてらざわ)までの間(国道287号線)は山間を走るので、展望は効かなかった。
左沢(あてらざわ)まで来ると、月山が再び見え出した。
みごとな真っ白のっぺりだが、どこへ行っても建物や電線など人工物の邪魔が入ってしまう。
左沢(あてらざわ)付近(ポイントD)から見た月山。
寒河江市との境界付近まで行くと、建物は少し疎らになったが、今度は前山が迫り出して来た。
寒河江市付近(ポイントE)から見た月山。
月山がもっとよく見える場所はどこだろう。ご存知の方、どうかお教え願いたい。m(_ _)m
寒河江市付近(ポイントE)まで来たら、朝日連峰のほぼ全景が見えるようになった。
ただし空に薄い靄が広がり、メリハリが無くなったのは残念。
左から大朝日岳、中岳、西朝日岳、竜門山、寒江山、そして右の幅広いのは以東岳だろうか。
はたまた天狗角力取山や障子ヶ岳か。
自信が無いので、写真上に山名は書かなかった。
少し拡大してみる。こちらは左から大朝日岳、中岳、西朝日岳、竜門山だろうか。
朝の出発前、山形市から遥か北の方角に真っ白な山が見えた。
一瞬、鳥海山かなと思ったが、山形市からは葉山の陰になるから見える筈がない。
村山市あたりまで国道287号線を北上したら、それは神室連峰の火打岳や小又山だとわかった。
しかし残念ながら霞んでしまった。
村山市付近(ポイントF)から神室連峰を望む。
更に近づくとこれらの山々は前山に隠れてしまった。
大石田町まで北上したら、今度は北西の方角に亡霊のように真っ白なお山が現れた。
鳥海山だ。遠いけど綺麗な姿だ。
大石田町(ポイントG)から見た鳥海山。
同時に西の方角からこれまた真っ白で平らな月山が姿をあらわす。
尾花沢IC付近(ポイントG)から見た月山。
最上地方から見た月山も雄大だ。残念なのは靄がさらに濃くなり、しかも逆光だったこと。
新庄市郊外(ポイントH)から見た月山。
新庄市郊外(ポイントH)から見た鳥海山。
国道46号線を走り、庄内に出る。
月山は靄と逆光でよく見えなかったが、鳥海山は近くなり、よく見えた。
酒田市松山町の眺海(ちょうかい)の森(ポイントI)から。
この後も鳥海山はよく見えたが、その姿はカテゴリー「鳥海山逍遥」の記事、
「庄内から見た鳥海山 (2020年3月30日) 」などで既に報告しているので、割愛させて頂く。
以上。
藤沢周平さん描く海坂藩から、日常的に見られる月山や奥深い朝日連峰が登場で興味深く拝見しました。
月山表側?は、時代の流れでバス道の恩恵あり、残雪を踏みながら池溏有りのプロムナード気分、山頂付近からは夏スキーに興じる一団が見渡せ、其の後は一気に湯殿山へ下降する変化に富んだ縦走コースに驚いた経緯が有ります。
ウィキペディアによると、藤沢さんの作品に出て来る「海坂藩」のモデルについて、
著者から明言はされていませんが、
藤沢さんの出身地を治めた庄内藩とその城下町鶴岡がモチーフになっているようです。
今回、私が見た山岳風景はその反対側、内陸の村山地方から見たものばかりです。
庄内側から月山はよく見えますが、朝日連峰は以東岳を除き、ほとんど見えないのが残念です。
山形など隣の県の山は、秋田は晴天なのに、県境を越えた途端に雲がかかっていたり、
霧や霞が出ていたりと、なかなか思ったように見えません。
出来たら飯豊連峰も見たいのですが、まだ果たせておりません。いつかそれらも含め、再チャレンジしたいものです。
秋田市からは遠いのでなかなか行けないのです(サラリーマン時代は車でときどき出張してました)が、
頑張ってみます。