(本頁は「新緑の黒森山、展望登山(2021年5月12日)」の続きです。)
5月12日は黒森山(美郷町)の後に南郷岳(横手市、681m)にも登ってみた。
この山は以前、晩秋に一度登っているが、花の時期は今回が初めてだ。
どんな花が咲いているのかちょっと興味があったし、
(前回、天気がイマイチでよく見えなかった)山頂からの眺めも愉しみだった。
南郷岳。山麓の南郷地区から。
下界から望む南郷岳はモコモコ新緑の真っ最中だった。
ところが南郷集落から登山道につながる林道を走り出した途端、思わぬアクシデントに見舞われた。
マイカー(柿の種号)のフロントをご覧あれ。
これは泥沼を走ったせいだ。
林道を走ってて何故泥沼なのか。林道の側で重機が伐採した木を一所懸命運び出す作業をしていた。
重機の重みで林道が凹み、そこに沢水が流れ込み、数十メートルにわたって道路が泥沼のようになっていた。
そこを鬼滅の猪之助のごとく強行突破したら、このような面相になってしまった。
更に数百メートル走り、登山口手前の林道分岐点のスペースに駐車、
そこからテクテク歩いて登ったが、あまりにみっともないので、
帰りは山間を走り、約20キロ離れた横手実家に寄って応急的に泥を落としてから秋田市に向かった。
ところが途中からガチャガチャ、ジリジリと秋の虫や蝉時雨のような異音が聴こえるようになった。
その音はだんだん大きくなった。
おそらく車体の下や足回りに泥土や木の枝などがまだ引っかかっているせいだろう。
秋田市自宅に着いてから、徹底的に車体の下を洗浄したところ、おびただしい量の土や草、木の枝が落ちた。
そしてその後はパタッと音が鳴らなくなった。
が音の大きさが尋常でなかった。心配なので近く、ディーラーに診てもらおうかと思っている
(ディーラー曰く、さいわいにも大きな損傷はなかったが、こんなひどい付着を診たのは初めてだ、とのこと)。
地図上、林道南郷岳線と書いてある「道」付近がひどい泥沼(ダート)になっていた。
分岐した林道、赤渕線は以前来た時、轍が深くて腹を擦る場所も有ったし、路肩も弱く、車ごと転落のリスクも有った。
そのため今回はいさぎよく車の乗り入れを諦め、分岐してすぐのスペースに駐車し、テクテク歩き出した。
そのため、マップよりも約30分ほど歩行時間が伸び、登りは約一時間半、下りは約一時間となった。
しかしその決断は花を見る点では正解だった。
南郷岳の花は林道赤渕線下部の沢筋に集中しており、上の尾根の方はさっぱりだった。
もしクルマで上の駐車場(五合目)まで上がっていたら、この山には花がほとんどありませんでしたで終わっていただろう。
林道下部の沢筋で咲いていた花たち
シラネアオイ小群生
シラネアオイ
サンカヨウ
カタクリとエゾエンゴサク(オトメエンゴサク)?
キクザキイチゲ
オオバキスミレ
スミレサイシン
五合目から先は尾根道を登る。道はよく整備され、車が走れるほど広かったが、花はほぼ皆無。
道の両側には何故かアカマツが多かった。
約30分間登ると立派な杉やブナの木が現れる。
可愛いミヤマスミレに遭遇。目の前にはお隣堂。
つい数十年前まで南郷岳山頂部は女人禁制で、女性はここで足止めだったと聞く。
ここからは樹間越しに岩手山が見えた。
岩手山は東北では数少ない2000m峰だが、残雪が極めて少ない。後で出てくる鳥海山と較べてほしい。
八合目にあたるお隣堂から先は狭い石段の参道になった。
石段の参道
参道両側のブナ林の下にはユキツバキが群生していたが、花付きが悪く、咲いていたのはごく僅かだった。
新緑のブナ林
ユキツバキの花
山頂には金峰山神社。
神社の裏側は芝生の広場になっていた。青空をバックにマルバマンサクが奇麗だった。
そこからの眺めは北と西側だけだが、素晴らしいものだった。
山頂の芝生広場。北側、奥に和賀岳と岩手山。
西には秀麗なる鳥海山。
北西の横手市方面を望むと・・・奥にかすんでいるのは男鹿三山だった。
北には午前中、登った黒森山と御嶽山。
その右には真昼岳と女神山の重なり。
そして和賀岳。右は高下岳。
和賀岳と岩手山。手前の山は割倉山。
秋田県内の低山は山頂部が林に覆われ、眺望の良い山は非常に少ない。
その点、今日登った黒森山と南郷岳の二山は貴重な眺望の山と言える。
以上。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます