チャンピオンズ・リーグの難しさ

　マンチェスター・ユナイテッドがホームでマルセイユを２－１で下し、これによって
チャンピオンズ・リーグに残るクラブは、いつもの

　「馴染みの顔触れ」

　になりつつあります。

　硬直化しつつある昨今のチャンピオンズ・リーグを打破するには、ダークホースの存在
が不可欠になりますから、シャフタール・ドネツクには今後も注目していきたいと思いま
す。

　この現実は言い換えれば、

　「チャンピオンズ・リーグで優勝する事の困難さ」

　を裏付ける形になります。

　例えば昨シーズン「ヨーロッパリーグ」と名称を変更し、新たな舞台に生まれ変わった旧
ＵＥＦＡカップでは、

　アトレティコ・マドリード、ゼニト、ＣＳＫＡモスクワ、そしてシャフタル・ドネツク
など、目まぐるしく毎シーズン異なる王者が誕生しましたが、その背景にはチャンピオン
ズ・リーグに匹敵する

　「緊張感」
　
　がやや欠けているのかもしれません。

　かつてのカップ・ウイナーズ・カップを吸収する形でスタートしたＵＥＦＡカップも、
賞金額ではチャンピオンズ・リーグに遥かに劣るため、掛け持ちをしている中堅クラブ
は、リーグの残留争いに巻き込まれないよう、予防線を張る必要もあります。

　もしこれがチャンピオンズ・リーグの舞台なら、高額の賞金と名声を手に入れるため、
各クラブが必死になって体調管理と戦術の徹底を行うはずですし、やはり

　「欧州最高の舞台」

　はファンだけでなく、選手も監督も憧れの存在なのでしょう。

　新チャンピオンの誕生は今季もなさそうですが、その背景にはチャンピオンズ・リーグ
を手に入れるには、強さだけでなく

　「伝統」
　「歴史」
　「勝利への欲求」

　など幾つもの要素が絡んでいるためでしょう。