最近携帯電話を人前で用いるのが恥ずかしくなりました。
どこを見渡してもスマートフォンが圧倒的多数派であり、折り畳み式携帯電話はもはや過去の遺物になりつつありますから。
スマートフォンを所有している方は、少なくとも僕よりも財力のあることを証明していますし、同時に機能の多くを使いこなし、自分の物にしているのですから僕としては苦笑いするしかありません。
旧態依然から革新へ。
恐らく80年代後半、アリゴ・サッキがパルマ、ミランでゾーンプレスを用いた事と、今の携帯端末の時勢は似ていると思います。
それまでは4バック、3バックのいずれもスイーパー、リベロを配置し、最終ラインに人を余らせることで相手の攻撃に対処していました。
特に86年ワールドカップで顕著なった3-5-2は、2ストッパー1リベロの形で今は失われたリベロがもっとも輝いた時期でもありました。
そのリベロとスイーパーが折り畳み式だとするならば、フラット4のゾーンプレスはアップル社の時代が到来したのと、同様の衝撃があったはずです。
今サムスンやソニーが腕時計式の携帯端末に新しい活路を見出していますが、ゾーンプレスが様々な形に派生していることも同様です。
ケルンでは思うようにいきませんでしたが、チャンピオンズ・リーグでコペンハーゲンを16強に導き、ノルウェー代表監督に就任する形で内定していたソルバッケンが示唆したプレスもそうですし、木崎伸也氏がドルトムントが用いている
「ゲーゲン・プレッシング」
についてナンバー827号で解説しています。
アップルだけでなく現在の携帯がHTCやNECでも生産されているように、ゾーンプレスも今後様々な解釈が用いられると思います。