塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

インテルあと1勝で欧州の頂点に

2010-04-30 00:56:38 | 日記
 インテルを迎え撃ったバルセロナのホーム「カンプノウ」は、厳かな雰囲気で一杯でした。インテルが徹底して守備を重視したことをスペインのメディアは潔しとしないでしょうが、チアーゴ・モッタの退場で残り60分を10人で戦わねばならないモウリーニョからすれば、非常に妥当な判断だったと思います。

 僕は大差での敗北も覚悟していたので、1-0というスコアは正直以外でした。

 5月22日マドリードに降り立つのはインテルとバイエルンという老舗の2クラブになりますが、ピッチ外でも幾つか注目すべき点があります。

 1・すぽるとでも紹介されましたが、モウリーニョとファン・ハールは旧知の間柄である。ファン・ハールが1997年から2000年にかけてバルセロナを指揮していた時、モウリーニョはかれのアシスタントコーチであった。
 
 2・ファン・ハールは長年バイエルンの最終ラインの顔であったルシオを全く評価せず、ルシオはインテルにやってきた。彼の働きをモウリーニョは非常に評価している。
 
 3・バイエルンにとってオリッチの存在は非常に頼もしいが、その一方でこの晴れ舞台に、リベリが立てない公算が非常に高い。

 4・インテルにはカンビアッソ、サムエル、そしてスナイデルとレアル・マドリーの関係者から「役立たず」の烙印を押された選手がいる。仮にインテルが欧州王者に輝いたならば、マドリーの関係者はインテルから痛烈なカウンターを喰らう羽目になる。

 インテルファンの僕としては、もちろんインテルが優勝することを期待しますが、それ以上にインテルが優勝することで、空席が目立つセリエAのスタジアムに、再び多くの観客が戻ってくることになれば嬉しいです。
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オリッチがジェルランでハットトリックを記録する

2010-04-29 00:41:29 | 日記
 バイエルンのGMウリ・ヘーネスは今頃自分の審美眼にうっとりしているでしょうね。だって移籍金ゼロで獲得した選手が、対リヨン戦のセカンドレグでハットトリックを達成し、ヒッツフェルト時代の2001シーズン以来の、チャンピオンズ・リーグ決勝への道のりを切り開いてくれたんですから。

 クロアチア代表オリッチのここまでの活躍を、バイエルンの関係者はもとより、指揮官のファン・ハールも予期できなかったのではないでしょうか。

 シーズン前のFWの序列で言えば、オリッチは鳴り物入りで加入したドイツ代表のマリオ・ゴメスと、過去2シーズンレギュラーの座を不動としていたクローゼとルカ・トニに次ぐ4番手というもの。移籍金ゼロということは古巣のハンブルクも、オリッチの動向にはさほど注意を払わなかったのだと思います。

 しかしトニがファン・ハールと意見の相違が露見しローマに移籍し、クローゼの調子が一向に上がってこない中、オリッチはその地道な働きで地位を不動の物へと変えていました。

 ファン・ハールが偉かったのは、自身の十八番である4-3-3に固執せず、4-4-2の布陣を導入したことです。4-4-2ならば期待しているゴメスとオリッチが併用できる上、両翼にロッベンとロベリの両エースも同時に起用できますから、無用なポジション争いもしなくて済む利点があります。

 ここまでの活躍を魅せるFWが無料で獲得できたのですから、ヘーネスからすれば笑いが止まらないでしょうし、レアルのように大金を費やして多くの選手を買いあさり、組織の構築に時間をかけているクラブを、心の中であざ笑っているのではないかと思います。

 もしバイエルンが欧州王者に輝いたならば、今夏の移籍市場の合言葉は「移籍金0」になるかもしれません。
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「慣れた?」という質問

2010-04-28 00:31:40 | 日記
 4月は別れと移動の時期ですね。僕のスーパーにも新入社員と新しいパートとアルバイトの方々を迎え、新鮮な空気が流れています。

 こんな時僕ら古株の人間は入って間もない従業員に「慣れた?」を簡単に聞きがちですが、どんな人間でも新しい環境に溶け込むことは、本当に難しいと思うので、この質問は止めた方が良いと思っています。

 例えば僕は今の職に2004年に就きましたが、不得手な点は沢山ありますし、同時にわからないことも沢山あります。ですから新入社員だろうがアルバイトだろうが、馴染んだと実感できるのは随分先のことになると思うんです。だから「慣れた?」と聞くのであれば、「調子はどうだい?」「今日も色々大変だったね。」と声をかけたほうが良さそうに感じます。

 サッカーの世界もそうですね。
 例えば日本には現役の日本代表から無名の外国人選手まで、様々なタイプの選手が在籍し、そして毎年その顔触れが変わります。

 サッカー選手も会社員も、常に自分の持てる力が発揮できるとは限りません。
 人は自分の力を発揮する際、周囲の環境と自分の置かれた立場、監督や上司、そして同僚との相性など様々な条件が加わります。
 
 僕のように何度も痛い思いを繰り返し行わなければ、自分の力を発揮できないタイプは、慣れるまでに相当な時間が必要ですし、中には新しい環境にすぐに馴染み、結果を残せる人間もいます。(例えば昨シーズンのイ・グノは、瞬く間にジュビロの核となりましたね。)

 今ナンバーの735号を読んでいましたら、レアルのロナウドのインタビューが掲載されていて、ここでも「チームメイトとの関係は?すぐに馴染めましたか?」という質問がありました。

 この号は2009年の10月頃に刊行されたため、移籍して間もないロナウドに対して「馴染めましたか?」という質問が旬だったんですね。
 移籍したサッカー選手には移籍金が、新入社員にも企業は相当なお金を費やしています。一日でも早く結果を残して欲しいから、どうしても「慣れた?」と聞きがちなのでしょうが、僕からしたら「大きなお世話です。」と返したいですね。
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選手のコンディションについて

2010-04-27 00:57:42 | 日記
 欧州各国リーグもクライマックスを迎えようとしています。
 その中でも疲労や接触プレイで、ワールドカップ出場が期待される選手達が戦線を離脱するようになりました。

 日本代表絡みですとレアルのオランダ代表のファン・デルファールトがそうですし、デンマーク代表GKのセーレンセンは右肘を脱臼し、ワールドカップ出場が危ぶまれています。

 こうしてみるとシーズン終了後満足な休息がとれないまま、代表キャンプに集合する欧州とアフリカの選手達よりも、代表の顔触れがほぼ国内組で形成される日本のほうが、体力面で不安を抱えないまま、ワールドカップを迎えられるような気がしてなりません。
 Jリーグは開幕してまだ1ヵ月半ですし、選手達は所属クラブの春季キャンプで、コンディションを整えてきています。

 もちろん中村のように故障をおして試合に出ている選手もいますし、稲本のように負傷で戦列を離れた選手もいます。日本の選手が皆健康体を維持しているわけではありませんが、それでも欧州リーグの激戦を潜り抜けてきた選手達と比較すれば、コンディションの維持は容易だと思います。

 2002年の韓日ワールドカップ、親善試合の韓国戦で大黒柱のジダンが負傷したフランスは、前回王者の面影なく無様な姿を晒してワールドカップから去りました。
 指揮官ロジェ・ルメールはジダン不在を想定し、エリック・キャリエールやヨアン・ミクーを、テストマッチで起用するリスク・マネージメントを行なってきたにも関わらず、フランス代表を立て直すことは出来ませんでした。

 今各国の代表監督は、主力が故障しないことを切に願っていると思います。それは岡田監督も同じです。
 ただ今述べてきたように、日本の選手が疲労から抜け出せないまま、ワールドカップを戦うリスクは少ないように思います。

 また南アフリカの6月は涼しいと聞いていますから、運動量で勝負する日本には天候も味方するかもしれません。
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映画パリのアメリカ人を見て

2010-04-26 01:33:20 | 日記
 「それだけの表紙では中を見たくなる。君は綺麗だ。」

 この台詞は1951年のアカデミー賞で8部門で栄冠に輝いた傑作ミュージカル「パリのアメリカ人」の中で、主役のジーン・ケリーが相手役のレスリー・キャスロンに向けて発する言葉です。

 この物語はジーン・ケリー扮する主人公の画家志望の青年が、パリの香水店で働くリズという女性に心奪われるものの、彼にはパトロンの女性が、リズには求婚する男性がいて、互いに板ばさみになっているものの、デートの際にケリーが率直に自分の意見を、冒頭の言葉で表現するんです。

 もし今年のワールドカップ、日本が世界から賞賛されるサッカーができたなら(表紙)、内外問わず今までよりも格段にJリーグに関心が持たれると思います(中身)。
 
 少なくとも今回のワールドカップの選手の多くはJリーグから選ばれるわけですし、2011年にはアジアカップが開催されますから、グループリーグで日本と対戦する国々は偵察を派遣するでしょうし、今まで以上に欧州や南米からも取材申請やスカウトの来日があるかもしれません。

 日本に限らず国内リーグと代表チームは表裏一体の関係にあります。
 代表監督が選手を固定し、旬の選手や若手の抜擢を無視すればファンはそっぽを向きますし、逆に代表がファンの満足のいく結果を出せば、代表選手を見にスタジアムへ出かけるファンも増えるでしょうし、召集されなかった選手にも新たなやる気が生まれるはずです。

 パリのアメリカ人はラストでジーン・ケリーとレスリー・キャスロンが結ばれる、ハッピー・エンドの物語です。5月10日の23名の選手発表から、6月14日のカメルーン戦まで、僕らが考える以上のスピードで時間は過ぎてゆくでしょう。

 パリのアメリカ人同様日本も納得のいく結果が残せて、そしてJリーグに新たな楽しみが生まれたらいいですね。やはりリーグの話題が少なければ、代表の話題も盛り上がりませんから。
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