日頃から、市民の“安全・安心なまちづくり“を強調している岩倉市政。しかし、現実を見るとそのフレーズも現場サイドまで徹底されていないようです。その要因はもうひとつの課題である”財政再建“(まだ取り組み途上)にあると思います。結果的に「二兎を追うもの一兎をも得ず」の諺が事実を証明しています。
昨日、地元紙に「市営住宅エレベーター故障相次ぐ」の見出しを見てそう感じたのは私だけでしょうか。思い出すは、昨年9月議会の私に対する一般質問での答弁。「公営住宅のエレベーター事故等を教訓にし、8月10日に緊急事態等に関する対策会議をたちあげ、今後、安全に対する疑念が生じた場合は、この組織が対応する」と答え、「パーツ・オイル・グルース(POG)方式の今のあり方で、本当に100%ということは考えてございませんので・・・ご指摘の件も含め検討します」と答弁しました。それから1年後にまた同じ事故が連続して発生しています。
私が指摘・提案したのは、2年前に起きた“シンドラーエレベター死亡事故”を例に、市内の18ヶ所の公共施設のエレベーターの保守管理の実態を独自調査しました。調査で明らかになったのは、H16年度まで“フルメンテナンス”の保守契約(年間約7.000万円)をPOG方式に変更し、H19年度時点で約5.400万円の削減を行いました。“財政再建”ありきが優先すべき市民の“安全”を軽視している生の数字結果です。幸いにも事故が発生しなかったことが救いでした。でも、長続きしないのが今回の事故ではないでしょうか。
早速、事故のあった大成町1-8-1(はなしょうぶ6)の公営住宅を視察してきました。(添付写真)偶然、小野寺幸恵議員がたくさんの荷物を持っているお年寄りが怖そうに階段を昇っているところに出会い、お手伝いをしたそうです。事情を聞いたところ、エレベーターが故障して使えないことが判りました。 箇所は保守点検の強化策を行う」と決断しました。1年前の答弁が生かされていければ、こうした事故は未然に防ぐことが出来ました。でも、他の公共施設の保守管理がどうなるのか、という不安は残ります。陳謝と説明よりも実行こそ“市民の安全・安心なまちづくり”と私は考えます。ひとつの躓きが市政運営に大きな影響を与えることを先の総選挙が教えているように思います。