毎日欠かさず行っている早朝ウォークでも手袋など暖かい格好をしなければ歩けない季節になってきました。来週には”冬将軍”到来で平地部では“初冠雪”の予報?
「高速道路を利用する方は早めのタイヤ交換を!」とTVニュースで報道していました。”懐”の寒さはいつもの事ながら、季節は待ったなしのようです。
“懐”に関して。全労連が「高齢者分野の介護労働実態調査」の中間報告を発表しました。回答を寄せたのは全国7.855人のホームヘルパー、施設・通所のケアワーカーなど。性別では83.9%が女性。この数値から判断すると男性の介護職場での進出が遅れているとの指摘。雇用形態は、非正規雇用が56.6%で、女性では実に61.7%という状況です。その結果は年収に現れ、平均が206万8400円。100万円未満が約3割(27.9%)と言う数字には驚きました。まさに、介護労働者がワーキングプア(年収200万円以下)の実態です。グループホーム火災による死傷者の報道はまだ記憶に新しい問題だけに、夜勤問題では「夜勤者の人数が少なくて不安」44.2%の回答を見る限り、緊急時の対応策の遅れが深刻です。
過日の決算委員会で介護職員の処遇改善交付金の活用実態を質問しました。なかなか効果が出ていません。ある施設管理者は「いつまで続く交付金なのか不安材料があり、給料を上げる判断に躊躇している」と話してくれました。
調査欄には「安心・安全・ゆとりある介護を提供できるよう、勤務体制・人員配置を見直して」、「介護報酬額を引き上げてほしい」、「必要な人に必要なサービスが提供されていない」など、現場の切実な声が寄せられているようです。
生き甲斐を持って働いてもワーキングプアの実態では、後継者対策、施設維持も困難になります。
私の知り合いも介護福祉士の資格を取得し希望を持って頑張っていましたが、腰痛症になり仕事を辞めてしまいました。「苦労して資格を取ったのに仕事が出来ない」と相談が寄せられ、当面療養に専念するため生活保護を申請し、「一日も早く社会復帰したい」とリハビリで頑張っています。
こうした例はたくさんあります。が、驚いたのは19の政令指定都市で構成される指定都市市長会が20日、与党の民主党と厚生労働省に、生活保護制度の「抜本的改革」と題する案を提出したとのこと。確かに国が100%負担していない状況があり、保護率が高くなると自治体の負担増になるのは事実です。しかし、この市長会では、生活保護医療扶助に自己負担を導入することや、生活保護受給期間を3年~5年程度の「有期化」を明記しています。まさに、憲法25条の生存権を奪う提案であり、憲法違反そのもの。「期間設定の意味は“集中的かつ強力な就労支援”を行う」ことが前提と弁解しています。
ちなみに、直近(8月)の苫小牧の有効求人倍率は0.36(全国0.49・全道0.41)ですから簡単に就職出来ない状況ですよネ。