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レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

女学校生の雛形作品 3 子供服

2017年05月24日 12時30分55秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

数校、数人の作品です。
型紙なので実際のサイズです。新聞紙の日付は大正7年1月です。

自身の後日用の縫製見本として作られたミニチュアですから、サイズは各人の自由で一定していません。

綿の入った冬用、赤ちゃんのおくるみです。
生まれてすぐ用は袖が無く、腕もろとも包んでいたようです。
赤ちゃんが爪で自分の顔へのひっかき傷の予防にはなるでしょうが、窮屈そうです。
白い襟が首にきます。

首が座ると袖付きで抱っこ。それとも掻い巻き布団でしょうか。

小さい方の一方は裏布付きで冬用です。
布オムツの時代ですから、どれもオムツ替えたりトイレ訓練しやすいように、お腹は冷やさないようにと工夫されています。


後ろです。

女児のドレス、お出かけ用?

男の子用です。人形に着せたいくらいです。


女学校生の雛形作品 2

2017年05月23日 09時50分45秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

女学校生徒の作品の中には生活文化の変化で活用目的が不明な物もあります。

押し絵と同じつくりの着物の後ろ姿で、吊るすように紐がつけてあります。
ここに入るのは帯結びでしょうか。

裏面です。

観音開きで、片方の紐は失せていますが、左右の紐を中央で結んで収納したのでしょう。

開いた中です。

贈答品やお祝い品など、その折々の包装法だったのかもしれません。
左右の端には大小のタトウがあり、それを開いたところです。
現在でも着物は一枚づつ和紙のタトウ紙に包まれていますので、産着や七五三の衣類のお祝いの贈り物に飾り物造りの見本かも知れません。

中央のものは上下違う折り方です。
実際の場合は、両端の折り方のどちらか一方に上下とも揃えて折りますが、2種類の飾り折りがあるという意味の見本ではないでしょうか。

贈答品の包装に心を配る国柄ですから、地域だけの特徴なのか、身分階級によるものなのかはわかりません

私が小学生まで生活したススキを使った草葺きの生家の鴨居には、親戚縁者から贈られた同形に折った和紙の祝儀袋がズラーーっと貼られていました。
農協の売店にのし袋が並ぶようになると、もう誰も和紙で折らなくなりました。


女学校生の雛形作品 1

2017年05月22日 09時49分30秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

明治時代の義務教育は小学校4年間でスタートし,数年後6年間になりました。
義務教育終了後、家庭事情の許されたお嬢様は女学校へ進学しました。
学校で教えるのでしょう。レース編みの作品です。

こちらは立体的に編まれています。

毛糸編みの作品はは風化が進んでいます。

女学校では、日常の衣服全般について教えられ、家庭に入ってから困らないようにミニチュア版にして、長持ちに入れて嫁いだのでしょうか。
残されたその作品を、日を追って紹介します。

日本刺繍です。赤ちゃんのよだれかけで、実物大です。

飾り紐結びと房つくり、こちらも実用向けの実物大です。




中国針山(唐子針山)

2017年05月19日 09時10分32秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

デパートの中国物産展で買ったのは1970年(昭和45年)頃だったでしょうか。
辮髪で同じ顔した10人。

2000年(平成12)頃、小さなお店で発見した12人の唐子。
価格は210円。消費税5%で10円は税。裏に価格シールを残しています。

10人のと比較すると布の光沢が少し落ちます。
わきの下をくすぐると「きゃ~」とくすぐったがってみんな落ちる、ということは無い。

ある日の縁日、露店で女店主が並べていました。
「私が中国のデパートで買ったのよ」
昔のセレブっぽい風情が漂う人でした。
「へー、もしかして1ドル360円の時代?」「かもね、忘れたわ」ですって。

そして次に出会ったコレは、色が顔に移っていました。

足の開き方が少な目な感じがします。

誰かの手づくりらしい。誰かは中国の人?日本の人?少しお顔が雑ね。

蓋がとれます。

 先日露店で5人のを見ましたが、日焼けして脱色していたのでパス。

今日2017-11-21発見。
一人のもの。

そして今日2018年2月4日、カボチャを囲む6人。

シェアーハウスなんです。


編み針のかぎ針

2017年05月18日 07時24分36秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

編み物用のかぎ針です。右の金色の3本は毛糸用です。
中ほどの金属製はレース編み用で上にある2本はそのキャップです。
右の金色の物は毛糸編み用です。「クローバ」「スキー」というメイカーでした。
糸の太さによってかぎ針にも号数がありました。

一番左の物は刺繍針でした。
特許番号が入っていましたので、特許庁のホームページで検索しましたが、申請用に提出された使用法は理解が出来ず、また普及もしなかったようです。

木や象牙や鉄で作られています。
かぎには糸の太さ(番手)によってサイズがあり、一本に大小両方のかぎが付いています。
下の黒くなった金属製のカギ針は、祖母亡きあと祖母の裁縫箱で発見しました。

少女時代の私のレース編みです。




裁縫用具

2017年05月16日 09時09分35秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

袂の丸みを作る型です。
年齢や着物の種類によって袂の形は違っていました。

左から紙、アルミ、木製です。
中央のアルミが時代的には新しい道具の形で、後にステンレスに変わりました。

和服のシルシ付けはヘラでした。
鉄、角、木、象牙、竹、プラスティック、様々な素材で作られています。
洋服のチャコのように、書くことは絶対しませんから、シルシの付きにくい場合コテの様に火鉢の火で温めて使ったようです。
右端のヘラは反対側にルレットがついた変わりものです。

 ルレットも時代によって変化しました。

 目打ちです。


指ぬき

2017年05月13日 08時46分38秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

針の耳を支えて、運針に必要な指ぬきです。
中指にハメて「小ちゃぼ」の針用です。
素材もいろいろです。

こちらは中指の根元にはめて手のひらで「大ぐけ」の針を支えました。
祖母がよく使っていました。
小チャボの針で縫う小学校の家庭科の授業には出てこなかったこの指ぬきですが、祖母見ていた私はその便利さがわかるのですが。
42歳の時88歳で逝った祖母。露店でやっと見つけた時はうれしかった。

自作の指ぬきを制作するのが流行った時代があったようです。

毛糸を巻いたのもの、紐でつなげてあるものは作者が違います。

きれいな刺繍が、使うのもったいない、で、残ったようです。
モノづくりは器用不器用が作品に出ます。
上手の手です。

裏側です。


お針箱(裁縫箱) 2

2017年05月08日 08時58分14秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

この様な物があったとは、ちょっとおどろきでした。
左端は蓋に漆で絵と文字が書かれていますが、私には読めません。
中央は臥龍梅と書いてあり、横たわる古木の梅です。
右は何も書かれていません。

胴の穴から糸を引き出します。

 

中身です。
左のだけは、針山の布が傷んでいましたので、私が作り直しました。
中央は糸巻きが一個欠落していたので、夫が作ってくれました。茶色いのがそうです。
前に出ている白木の小さな糸巻きは、仕様が同じなのでコレ用に作られた物かと思います。

各色の糸を使う仕立て屋さんの物でしょうか。
木をくりぬいて作られていますので、意外に高価でした。


糸巻き

2017年05月07日 16時12分12秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

家族の衣類の仕立てや繕いは、家庭の女性の仕事でした。
カセ単位で売られている糸を糸巻きに巻き取って使いました。
糸巻きは形も素材もいろいろありました。
木製では、杉、桐、樫、黒柿、その他。

焼印で絵付けもしてあります。

プラスティック、うるし塗り、鼈甲もあります。

紙の縁に金具を巻いた物。

右の一枚だけは縁も描いてあります。

ぶ厚い紙です。

少し大きいサイズです。

紙は徐々に薄くなりました。奴さんの顔の物は凧揚げのタコ糸巻きです。


縫い針

2017年05月05日 15時12分33秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

針で縫う事は古代から変わらず続いています。
東北歴史博物館に「骨針(こっしん)」として収蔵されています。


絵に描いてみました。

正倉院には鉄の針があるそうです。

縫い針です。

縫う素材による糸の種類や作業方法によって、針は長さや太さが種類分けされました。
下段左は「陸軍御用品」と印字されています。軍隊で兵隊さんは上官や自分の物を繕ったのでしょうか。

皮三角針は針先が三角錐で、各角が刃になっています。皮製品縫製用でしょうか。

ミシン針、刺繍針、針の袋に宣伝用印刷して配ったのでしょうか。

景品として、時代ごとに多種多様なデザインでお客様に配られました。



反対面と内部です。

ミツワ石鹸です。

反対面と内部です。

天狗尿素化成。顔が縦に折ってあります。


似たデザインの2枚です。

郵便貯金。

こちらも。

待ち針です。

トランプ待ち針。ハート意外の物もあるのでしょうか。

針入れに入れて裁縫箱の中にあります。
一貫張りやセルロイドで作られています。
こけしの形の物は、針と糸巻きを入れて携帯用で、腰をねじて開けます。



左端の物は頭にボタンが付いています。
素材は違いますが全部金属製の物です。針の部分まで平べったいものもあります。
使用目的がわかりませんが、めでたい彫り物なので花嫁の角隠しを後ろで留めたのではと想像してみました。
因みに右端の3本は私の使用しているもので、サイズの比較に並べています。

2018年2月の新発見の待ち針です。大きい丸いものは縫い針にくっついていましたが、名札?

裏面です。

さしてある紙は森永ミルクキャラメルの空き箱です。

右書きやカタカナ、時代を感じさせるので捨てられません。