レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

スゲの蓑と竹の笠

2019年10月31日 12時40分50秒 | 民具、雑貨

雨の日は、みの笠で野良仕事をしていた先祖たち。
農協で売ってるナイロンのカッパは、熱がこもって嫌だとみのを着続ける人も多かった私が子供の頃。

2013年(平成25年)91歳で逝った父。
その10年くらい前だったと思う。

「蔵にワシがこしらえた蓑が2つあるが、要らんか?」と言った。
「ヒロレ(蓑の材料の植物の方言)はこの辺にしかなく、隣の集落などはワラの蓑だから、雨に濡れると重たい」

「うん、もらう」先祖の古いものに子供のころから興味を持っていた私は即答した。
「たころばちもごせやい」「おう、やあが、持っていね」と、方言での会話です。

「たころばち(笠)もくださいよ」「うんあげるから持ってお帰り」と言い合ったのです。

丈130cm、幅120cm。もちろん未使用です。

刈り取って、数か月池に漬けて腐らせ植物の繊維だけにして、乾燥させて編み上げるのだと思う。

生えているスゲは見たことが無く、ずっと気になっていました。
すると、図書館でこんな本を見つけました。スゲだけの本があったなんて。

これではないかと閃いた。この本には無いが、別のサイトで私の生まれた自治体名もあった。
絶滅危惧にちかくなっているかも知れません。

笠は竹の皮と角ばったままの竹ひご、中央のアクセントは桜の木の皮です。

あごにかける紐はこのようにするのだとは知っていたので、布で作ってみましたが少し長く不細工でした。


愉快な絵はがき

2019年10月29日 16時02分14秒 | 絵はがき

1911年(明治44年)ごろ。
学業を終えて商社に入社、医学生のため、まだ通学している友人からの絵はがきです。
痩せてる方が楽しそう、勝って当然のプレッシャーからか太ってる方が辛そう。

海外に赴任したら、無沙汰をわびて送ってきた絵はがきです。
自分の顔を見た人はいないと言います。鏡や写真でしか自分の顔を見ることは出来ないからです。
鏡をのぞいた時、写真撮る時、一番いい顔します。

共に愉快な絵はがきで料金は、国内は1銭5厘、海外は4銭なんです。

そして、

こちらは、4銭切手です。


捕鯨の絵はがき

2019年10月24日 15時55分08秒 | 絵はがき

大正7年から昭和7年ころの絵はがきとわかります。

捕鯨しているのは、日本の船ではなさそうです。

帽子までかぶって盛装して船は漕ぎません。
向こうで、鯨の尻尾に船がひっくり返されるなどという、どんくさい漁師は日本にはいません、と思っています。

小学校で、日本の捕鯨技術は世界一、鯨の全てを使い切る技術も世界一と習いました。
鯨の命の恩恵に報いた先人に敬意を抱いたものでした。


明治42年伊勢神宮式年遷宮絵はがき

2019年10月19日 11時19分44秒 | 記念(紀念)絵はがき

逓信省からも記念絵はがきが発行されてはいます。

逓信省では無い式年遷宮の4枚綴りの絵はがきです。

角に鶏が描かれています。

お伊勢参りは正、5、9月と教えられています。
何度目かのお詣りの時、藪で見かけた鶏です。

神社には鳥居があります。鳥が居ると書きますが、他の鳥ではいけません。

宇治山田市発行です。

 


明治40年3月7日の朝日新聞

2019年10月15日 14時13分22秒 | 古新聞

日焼けして、インクが脱色しています。折山にも文字が印刷されています。

東久邇宮様がご成婚の記事、お相手の方名前に「姫」とおくられています。
東久邇宮多嘉王殿下には、叙勲がなされています。

こちらは公爵夫人に扮したドイツの女優リタ・サクセットウです。(ウは要るの?)
西園寺首相が俳優を請待したといって破天荒の如く思っているものもあるが、西洋では・・・・に始まり、俳優の評価云々が書かれています。
川原乞食なる差別用語が堂々と書いてあり、長きにわたって芸能界入りを親に反対された時代が続いたのでしょう。
現代では親がもろ手を挙げて賛成する時代となっているのも面白い。

このフリガナの付け方がわかりにくいです。


ぬりえ 6

2019年10月08日 09時27分44秒 | 紙ふうせん・ぬりえ

なじみの古物商からいただいた。
着物の文庫(反物を包んでいる堅い紙)


裏面にぬりえが印刷されている。
着物に仕立てれば要らなくなる文庫です。

銘仙の反物の文庫に印刷された懸賞ぬりえ。
呉服店ではなく(株)紅屋文庫店とあります。
着物製造元や問屋など各々の注文に応じた文庫(商品のカバー)を製造していたようです。

一等の子供用自転車は子供にとってあこがれだったようですが、この様な懸賞品を出せるのは、商売がうまくいっていたのでしょう。
昭和33年、嫁入り道具に多くの着物を持参しながら、一生着なかったものまで、まだまだ需要の多かった時代でした。


通い徳利

2019年10月04日 16時55分47秒 | 陶磁器 

信楽焼ではなさそうですが、信楽のたぬきが持ってる通い徳利。

酒屋さんが屋号の入った徳利にお酒を入れて貸し出します。
空いたら持参して再びお酒を入れてもらって、中身の酒代だけ払うので貧乏徳利と言ったとか。
貧乏でない人は自家用の名前の入ったのを作って、お酒を買いに行ったとか。

これは、なんて書いてあるのか、よう読まんので、貧乏かそうでないのか分かりません。