レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

蜆子和尚(けんずおしょう)

2022年11月12日 15時36分19秒 | 浮世絵 絵草子 古本 古教科書

水墨画の載る本を見ていると、中国唐代の末頃の禅僧で蜆子和尚(けんずおしょう)と言う人が、川でエビをとって喜んでいました。

以前、画帳2で紹介したこの僧もエビを捕っていた。

仏教では殺生を禁じていて、生き物は食べない筈ですから悪ふざけかと思っていました。

Webで探すと、蜆子和尚を描いた絵はたくさんあった。
エビを捕っているのだけでもこのとおり。

どこかの宗教のように「豚肉は絶対食べない」というのから見れば、仏教の戒律はゆるい。

お嫁さんもあるし、刺身も、すき焼きも焼き肉も食べるだろう。
厳しい戒律がある宗教ほどあまり幸せそうではない様に思う。

蜆子和尚も、さすがに釣りはしなかったようですが、食べられたエビは極楽往生したでしょう。