杖をついて歩くと違った世界が見えてくる

杖をついて歩く。。。
もう、おじいさんだね。

庭に座って、新しく買った杖をながめる。。。

いまから、この杖で歩きます。

杖の使い方？？？杖は悪い足の反対側に持ちます。

右足が悪いなら、左手に杖をもって歩きます。

そう、こう、こんな風に。。。
少し練習して、
歩くのに、慣れたから、散歩にでかけよう。

あたらしい杖をついて歩きます。
ゆっくり歩きます。

近所を歩くと、ご近所さんにばれるのがマズイので、
ショッピングモールへ行って歩きます。

ショッピングモールの人混みの中をゆっくり歩く。。。

うしろから次々と人が追い越していく。
いままでは、人をかき分けて歩いていたので、
前の人が、後ろへ流れていく感じでした。

今では、うしろの人混みが前へ流れていく。。。
ゆっくり歩くと、見える世界が違ってきます。

たくさんの人の背中を見て歩く。。。
自分が、こうなってみて、人の背中にも表情があるなぁ・・・と気づきます。
気を使ってくれる人、そうでない人。。。

強引に抜かしていく人、そうでない人。。。
この感覚、
バイクでゆっくりトコトコと走っている時と、同じような感覚だね。

足に気を遣って、杖ついてゆっくり歩いていると、
強引に追い抜いて、前に割り込んでくる。
それは、バイクに幅寄せして、強引に前に割り込む様子とよく似ています。

道路を走り回るクルマも、
ショッピングモールの人混みも、
どちらも同じ、人の動きなんだね。

いつか、あのお年寄りのように、
こんなふうに、毎日、杖をついて歩く日々が来るんだろうね。

いつか行く道・・・

たのしい。