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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

地震被害建物調査に出動する

2014-04-25 09:10:41 | 建築構造

先月の3月14日に、伊予灘で地震が発生し愛媛でも被害報告があります。

そんなことで、地震被害建物調査の依頼がこのところ続いています。

建物にひび割れ(クラック)が見つかると・・・当然のように不安になりますよね。

事前に写真や状況をお知らせ頂いていますので

調査する側としては、一般的な原因を予測しながら現場に出向きます。

予測される原因は、二つや三つはあるものですが

地震を直接の要因とする被害がある場合は、大震災といわれるものでないと想定しにくいことも事実かもしれません。

現場調査にて、症状等を観察しながら原因を探る訳ですが・・・

少しづつ、見えてまいります。

計画時の事、設計の事、施工の事、建物の歴史等々・・・

原因となる最初の一歩は、たぶん、些細なことで

「これくらい」とか「ちょっとした欲」みたいなものの判断が見え隠れします。

公平な目で、症状を説明することしか出来ないが・・・

それが、一番の信頼になるのかなと思う。


強くはなったけど・・・

2008-02-05 21:48:35 | 建築構造

強くはなったけど・・・

このところの家は、地震対策には神経を使った構造となりました。命あっての住まいですから当たり前のことなのですが・・・さて、

構造の耐震性の向上は喜ばしい事なのですが、何かオカシイノデス。

材料や工法、金物に頼りすぎてはいないだろうか?という疑問が湧いてくるのです。確かに、理にかなっていたり、理屈から言っても丈夫なのですが・・・

あくまでも、構造についてのみ強くなったという認識が薄すぎてはいないだろうか?

構造躯体は進化したのに、その外側の仕上げは今まで通りではないだろうか?特性や性能を正しく理解できているのでしょうか?もしかしたら、相性も変わってるのかもしれないです。

丈夫なはずなのに・・・クラックが入る、コーキングが切れる、ヘンなしわが寄る、目地切れする・・・

バブルが過ぎ去った後、家の値段はだいぶんと落ち着き感がありますが・・・構造に掛ける金額は増え、地盤調査も必要になり、シックハウス対策もし、火災報知機も義務化、構造計算、確認申請の厳格化とう等。

良い事だらけなのですが(汗;)・・・手間隙かかった割にはお値段据え置き(汗;)

どこかで、手を抜いているということか?と疑ってしまう。

こういう書き方をすると、業界全体を揺るがす大事件になりかねませんが・・・大丈夫!志ある人々はチャンと対応していますので・・・そう願っています。

本質を見極める事が出来ますか?


ねばりのつくり

2008-02-04 22:29:48 | 建築構造

ねばりのつくり

「丈夫なつくり」「揺れのつくり」ときて・・・今回は「ねばりのつくり」です。

基本的に、建物の強度を高めるには「ねばり」というものは多少なりとも必要でして・・・崩壊しないという意味では、鉄筋コンクリート造にも鉄骨造にも「ねばり」はあります。

でも、あえて「ねばりのつくり」を「木造在来工法」とします(なんて強引な・・・)

鉄骨造と同じ様に、木造にも「たわんだり、曲がったり、しなったり」という特性は持ち合わせているのですが、少しだけ違うところがありまして・・・

瞬時に塑性する力と、めり込みという独特の吸収力を備えているのです(難)。

まさに、この部分が「ねばり」に通じるのです(超難)。

壊れそうで壊れない。壊れてるのに大丈夫みたいな・・・

これまでの「つくりシリーズ」・・・それがどうした!って感じですが、続きは次回に


揺れのつくり

2008-02-01 17:55:36 | 建築構造

揺れのつくり

頑丈な鉄筋コンクリート造に比べて鉄骨造はどうなんだろう?

鉄骨造は基本的に「揺れのつくり」といえるかもしれません。鉄とはいえ、わわむし、曲がるし、しなるし・・・ためしに鉄の板を思いっきり蹴りこんでみましょう!間違いなく、足が痛いはずです(笑)。まあ、目に見えないくらいに・・・という事で、

外力に抵抗するために、たわんだり、曲がったり、しなったり、しながら力を散りばめていくことで、カタチをキープするのです。

ですから、揺れるのが当たり前なのです(難)

生真面目に頑張ろうとしない当たりが、今風なのかもしれないですね?(笑)

揺れるという事は、動いているわけで・・・働き巾がどこかにいるわけでして・・・車のハンドルみたいにアソビが無いと調子が悪いわけで・・・

そんなことを考えながら仕上げを考えましょう!って(難?)


丈夫なつくり

2008-01-31 22:17:09 | 建築構造

丈夫なつくり

前回、最近の家は「構造的に地震に強いつくりをなされるようになって来た」。といいましたので・・・

地震や風圧・積雪などの外力から守り得る構造となるのでしょうか?

跳ね返すくらい丈夫に、ビクともしない様に造るには・・・鉄筋コンクリート造が良いかもしれません。圧縮に強いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋が・・・(汗;)なんて小難しい話はさておいて、鉄筋コンクリートは剛(ごう)に造られています。

予想される外力を多めに勘定して計算されるためにカナリ強いはずです(笑)。

そう、簡単です!鉄筋コンクリートはそんな単純な構造なのです(汗;)。と言いながら、見かけよりはず~っと計算高いかもしれませんが・・・

ガチンコ勝負の丈夫なつくりは、鉄筋コンクリート造なのです。

ただ、予想を遥かに超える外力が加わった場合、修復はカナリ難しいと考えるべきでしょう!強さと背中合わせに、もろさも持ち合わせているのです。怪我で休場する力士みたいですね(笑)

さてさて・・・