7-16:高気密高断熱の家を
昨今の住宅産業において、高気密高断熱の分野は各社の「売り」を主張するに格好の材料となっている。
気密性能は見た目わかりにくい部分もありますが・・・
断熱性能で言うところの、外断熱と内断熱、グラスウール、ロックウール、発泡ポリスチレン、発泡ウレタン、新聞紙、羊毛など等、材料や工法もいろいろである。開口部も、ペアガラスが当たり前、樹脂サッシや射熱ガラス等々で万全の体制である。
さてさて、高気密高断熱の正しい理解をどれほどのヒトが出来ているだろうか?疑問に思う時があります。
売り手側の勝手な宣伝文句に・・・「光熱費が○○円減りました」という言葉に踊らされ、ヤタラと、機械(エアコン等)に頼り切った内部住環境を作り出してはいないだろうか?それが当たり前だと感じてはいないだろうか?
冬は高気密により素早く暖房効果があり、高断熱で「冷め難く」する。
夏は高気密により素早く冷房効果があり、高断熱で「ぬるくならなく」する。
合っているじゃん(笑)!って思うでしょう?少し違うのです(多少その様な効果も期待されますが・・・)
断熱は外気の影響を小さく抑える役目の方が主な仕事なのです。「冷め難くする」のではなく→「寒さから守り」。「ぬるくならなくする」のではなく「暑さから守る」のです。
まだ、解かりにくいと思います・・・「断熱は外気の温度から守る」のです。
もう少し簡単に・・・夏本番!太陽の日差しを受け熱くなる外壁や屋根の温度から室内に入る熱を抑え、窓から充分な通風計画を行えば快適な住空間が得られる訳なのです。という様な感じ・・・(解かってもらえただろうか?汗;)そんな考え方が正しい断熱でして・・・文字通り「断熱」なのです。(フ~)
解かっているようで解かってないことですが・・・快適な内部住環境を生み出すエコロジーな考えの元にある装置でして、電気代が安いとかいうことは二の次の副産物でしかありません。