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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

音の風景-1

2007-07-31 22:29:59 | 家づくり

7-17:音の風景-1

昨今の住宅において、一番に足らないもの・・・それは「音の風景」である。なぜか気持ちが響かないのです。(何やら難しそうなタイトルだこと・・・)

生活する上では、様々な場面でいろいろな音が発生しています。心地良い音もあれば、そうでない音もあるものです。当然、個人差もあるものだから・・・音も紙一重で騒音になり兼ねないのです。

今、このような音を聞き分けることが大変難しいのです。

AV機器などの音は、やたらと良くなりましたが・・・音楽などは「下手でも上手」に聞こえてしまう。(耳の良いヒトには「下手は下手なり」に聞こえるらしいが・・・)

反対に、騒音になりそうな音は機械的に消してしまうことも出来てしまうのが普通なのです。

音に個性が無くなった?・・・続く(中途半端)


高気密高断熱の家を

2007-07-27 22:24:44 | 家づくり

7-16:高気密高断熱の家を

昨今の住宅産業において、高気密高断熱の分野は各社の「売り」を主張するに格好の材料となっている。

気密性能は見た目わかりにくい部分もありますが・・・

断熱性能で言うところの、外断熱と内断熱、グラスウール、ロックウール、発泡ポリスチレン、発泡ウレタン、新聞紙、羊毛など等、材料や工法もいろいろである。開口部も、ペアガラスが当たり前、樹脂サッシや射熱ガラス等々で万全の体制である。

さてさて、高気密高断熱の正しい理解をどれほどのヒトが出来ているだろうか?疑問に思う時があります。

売り手側の勝手な宣伝文句に・・・「光熱費が○○円減りました」という言葉に踊らされ、ヤタラと、機械(エアコン等)に頼り切った内部住環境を作り出してはいないだろうか?それが当たり前だと感じてはいないだろうか?

冬は高気密により素早く暖房効果があり、高断熱で「冷め難く」する。

夏は高気密により素早く冷房効果があり、高断熱で「ぬるくならなく」する。

合っているじゃん(笑)!って思うでしょう?少し違うのです(多少その様な効果も期待されますが・・・)

断熱は外気の影響を小さく抑える役目の方が主な仕事なのです。「冷め難くする」のではなく→「寒さから守り」。「ぬるくならなくする」のではなく「暑さから守る」のです。

まだ、解かりにくいと思います・・・「断熱は外気の温度から守る」のです。

もう少し簡単に・・・夏本番!太陽の日差しを受け熱くなる外壁や屋根の温度から室内に入る熱を抑え、窓から充分な通風計画を行えば快適な住空間が得られる訳なのです。という様な感じ・・・(解かってもらえただろうか?汗;)そんな考え方が正しい断熱でして・・・文字通り「断熱」なのです。(フ~)

解かっているようで解かってないことですが・・・快適な内部住環境を生み出すエコロジーな考えの元にある装置でして、電気代が安いとかいうことは二の次の副産物でしかありません。


消化不良の家づくり

2007-07-26 22:31:43 | 家づくり

7-15:消化不良の家づくり

「家」でもそろそろと考え出したとき、ヒトは自分なりに下調べというかお勉強を始めるものなのです。

ある人はつい最近「家づくり」の先輩になったお友達に相談し、今頃の住宅事情をリサーチをします。

こちらのある人は雑誌を読みあさり、最新情報から、失敗しない○○やら、これがイイ!みたいな記事を頭に焼き付けるのです。

このブログで何度も申しますが・・・「家づくり」においては大切な一歩になります。シナイよりはシタほうが良いのです(笑)

で、一番いけないのが「消化不良」を起こすことなのです。解かったつもり、知っているつもりの話は実に多いのです。

たとえば、「外断熱と内断熱」どちらが良いかという議論になった場合、大体のところ、断熱効果は外断熱に軍配が上がり、コスト的には内断熱に分があるようだ(工法にもよるのでしょうが)。さてさて、このような話をする場合忘れがちではあるのですが、両者とも完璧な工事をした場合の話なのです。

少し解かりにくいでしょうが・・・両者共に施工上の注意点もありますし、利点と背中合わせに欠点があったり、欠点をカバーする方法や材料もあります。どちらにしても、チャンとした工事には技術も裏付けも経験も必要なのです。

「これがイイ!」とか「これで間違いない!」と思い○○信者になることは簡単ですが・・・その前に、冷静に平等に判断しアドバイスしてもらえるパートナーを見つけることは大切なことなのです。難しい・・・方は、設計士さんと納得行くまで話し合いをして見ましょうね(笑)

「消化不良の家づくり」=(イコール)「欠陥住宅」とは言い切れませんが、そうなる要因は沢山あります。たとえば・・・工事の内容を知らずに他者の見積書と比較はしていないでしょうか?値切ってはいないでしょうか?利益を上げるために、部材をひとつふたつハショル業者さんもいるくらいです。

いつ何時「下痢気味の症状」に襲われるかもしれませんよ?(笑)


伝えたいことがイッパイ詰まっているのです

2007-07-25 23:15:07 | 家づくり

7-14:伝えたいことがイッパイ詰まっているのです

前回「予算は無いのに望みは大きい」などと、上から目線で勝手な記事を書きましたが・・・

今回は「伝えたいことがイッパイ詰まっているのです」・・・なんだコリャ?です。でも続きなので・・・

その施主のいう「大きい望み」をカタチにする仕事が、何を隠そう設計なのです(笑)。最近ではCAD図面が当たり前で、正確で早く、きれいで見やすい図面が重宝されるのです。パースなんかが有ったりすると即決?・・・ここがマジック、「ほ~!」って関心されて納得、出来たつもりになって・・・ハイ!OK?

ちがう違う(汗;)

実は、図面には設計者の「伝えたいことがイッパイ詰まっているのです」。要望はもちろんですが、余条件に対する答えというか・・・利点も欠点もご提案も妥協案も詰まっています。

本来、CAD図面は設計者と施工者の確認書みたいなものです(笑)。施主にはあまり関係のない(意味が解からない図面)と思ってます。

本当にして欲しいのは、ラフスケッチやラフプラン(手描きのやつ)で「伝えたいことがイッパイ詰まっているのです」を探して欲しいし、施主と設計者で議論(キャッチボール)して欲しいのです。そうすることで・・・「予算の割りに望みが大きい」話も何とかなる方向性を導いてくれるハズ(笑)なのでして・・・どうだろ?

ここで納得理解できたとしても、サプライズの「伝えたいことがイッパイ詰まっているのです」はどこかに隠れているモノなのです。

これが、設計者の・・・シテヤッタリ♪(ニヤ)

見栄えや数字の並びがヤタラと気になるものですが、本質はチャンとおさえた打合せをして欲しいものです(笑)。


予算は無いのに望みは大きい

2007-07-24 22:16:14 | 家づくり

7-13:予算は無いのに望みは大きい

「予算は無いのに望みは大きい」こんなタイトルを付けると、私に依頼のあったお客さんからはオシカリを受けそうだ(汗;)

ほんとは「予算の割りに望みが大きい」なのですが(これも汗;)・・・ほぼ100%のお客様と最初の打合せで感じることです。

で、打合せを重ねると・・・大抵の場合は、大丈夫あるじゃない?ってことになる(笑)最初ッから手の内を見せるお客さんは少ないのです。何事も交渉からスタートなのです。

私の場合、最初の段階で自分の設計料が幾らになるかを説明します。解かり易く言えば「自分の取り分はこのくらいですよ~♪」っていう事にしています。それから、お客さんの総額予算をお聞きします。(書いていて自分勝手だという事に気付くのですが・・・)

で余計なことに・・・設計料を払うお金で1部屋半くらいは家が広くなるかもしれませんね?みたいな誘惑もしてみます。(無形のモノにお金を払えるか?)

お金の話が、いつまでたってもオブラートに包まれているようだと設計も出来ないのです。予算もそうですが・・・大事なのは信頼関係・・・。

「予算は無いのに望みが大きい」のではなく「望みを叶える為にとのくらいの予算を掛けれるか」なのですが・・・どうだろ?