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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

家庭の家学(イエガク)-その弐

2012-07-05 14:05:17 | コラム

怪しいと感じたあなたは大正解!

でも、こう言われると心が揺れる(笑)はず

大地震が来たらどうします~湿気で家中カビだらけ~白ありでグラグラになります~音がするのはだいぶ歪んでいます~

そして、きっとこう言われるのです

見るだけ見てみましょう~今ならお安くしときます~見積だけならタダで出来ます~今月は大セール中!

なんて聞くと、もう心は決まりかけている(笑)

書いてる私もそうだが・・・こんなことある訳が無いと高をくくっていると

仕上げに・・・

ココだけの話ですが・・・と、お得感いっぱいに業界裏技儲け話を聞かされる

そして、引くに引けなくなる

こんな漫画みたいな話、実は身近でたくさん起こっているのです。

・・・つづく


家庭の家学(イエガク)-その壱

2012-07-04 09:26:58 | コラム

自分の家(建物)のこと、どのくらい知っているでしょうか?

構造、面積、間取り、仕上げ、設備そして、購入価格に坪単価等々・・・

新築前あれだけ打ち合わせしたし、建築中も毎日のように現場に足を運んだし

自信たっぷりに知っている感がでます

マイホームをお持ちの方は自分家だから当たり前ですが、それは建築(購入)したときの話ではありませんか?

さて、今日の家の調子はどうでしょう?

メンテナンスは?湿気は?白ありは?歪みは?汚れは?大丈夫???

なんて考えていると、たぶん、ココもアソコもと思い浮かぶところが一つや二つあるはずです

そんなある日、願ったり叶ったりの方が訪ねてきます。

「屋根の瓦が割れていますよ」「外壁のお手入れをする時期になっていますよ」「だいぶ湿気が出ていませんか?」「地震に備えて耐震補強をしませんか?」「太陽光発電で快適な暮らしを・・・」なんて声をかけられます

やさしげに「見るだけ見てみましょう」とか「見積書だけでも」なんて玄関先に座り込みます

まさに訪問セールス系の営業マンです

賢いあなたは、直ぐに怪しいと感じるのですが・・・つづく


お役所的数字?

2012-03-05 15:54:27 | コラム

Cimg1939防災避難場所の収容人数をちょっとだけ調べてみると・・・

見事に面積あたり0.5人/㎡で収容可能人数がはじき出せる仕組みになっている

運動場も体育館も校舎も公園も・・・一律同じ

約70㎝角とか50㎝×100㎝にひとりの計算になるのです

まあ、こういう場合贅沢はいえないでしょうけど・・・一人当たりの面積ではお山座りが出来る程度

ちなみに、野球場の設計をしたことがあって

プロ野球オープン戦の興業が可能な球場は、15,000人以上の入場が必要でして(多分・・・記憶では)芝生席が多いです(笑)

外野芝生席は0.3㎡/人として計算した記憶があります。

3~4時間ならこれでもガマンもできるかも知れないが、24時間とか1週間とかは考えられない

0.3とか0.5とかの数字は、どんな取り決めがあるか知らないが・・・いかにもお役所的な数字である

はっきりと言えるのは、現状でも避難場所は不足していると言うこと


震災から何を学んだのか

2012-02-29 14:54:43 | コラム

Cimg1926 地域の防災について、頻繁に耳にするようになった。

そう、東日本大震災を目の当たりにしてやっと重い腰を上げたのかもしれない。

私が、設計事務所をするようになっても『阪神』『芸予』『東日本』と3度の震災を経験した訳だから当然と言えば当然なのだが・・・

感覚として述べるが・・・

『阪神』以後、木造住宅のスジカイ計算と耐火性能について厳格化された

『芸予』では、地盤の強化が盛んに述べられることになった

『東日本』の今回は、津波と電気エネルギーについて考えさせられることになった

一般住宅は、耐震強度的には随分と進化したツクリとなったわけだが、このところ考えられているのは津波の影響なのである

TV等で各専門家やコメンテーターたちが盛んに家の強度について解説しているが・・・

前の2震災でピロティ式の家がことごとく弱かったことを唱えたハズが、今回は、ピロティ式が有効という

それぞれ、違った条件化での被害報告がなされている訳だが素人目には正反対のことを言っているように映る

正しくは

『津波が来たら(着てからでは遅いのですが)とにかく高台へ逃げなさい』

のハズである

さて、私の住む地域にも災害避難場所として指定された場所があるのだが、個人レベルで何をどのくらい知っているのだろうか?

考えてみることにする