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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

それぞれの(茶の間)

2007-03-30 08:30:25 | 家づくり

②⑤それぞれのシツラエ(茶の間)

和風ダイニングとでも外国の人には説明出来るのだろうか?ダイニングと同じなら飛ばしても・・・などと頭を過ぎったのですが、日本的な空間だけに少し触れることにします。

ココんところの設計では、「茶の間」という要望を聞かなくなった気がします。コタツと一緒で、高気密高断熱化された住宅には必要がないのでしょうか?欧米化した生活スタイルに馴染まないのでしょうか?

台所の脇に構えられおう大勢で食事を囲んだタタミ部屋です。といってしまえば、核家族化の進む住宅には必要ないのですが・・・すごく優れものの部屋だったのです。

少し昔の話をしましょう。食事の下ごしらえをする場所だったり、洗濯物をたたんだりアイロンをあてたり、家計簿をつけたり、縫い物をしたり・・・台所の脇にあることで、主婦の為には非常に重宝な場所だったのです。

親父にも都合の良い場所でした。夕食の後に長々と一杯やっても、ごろんと横になってうたた寝しても、誰にも邪魔されない場所だったのです。

さてさて、この場所に似合うものが3つあります。

1つ目は、やはりコタツです。冬になるとコタツが恋しくなります(歳のせいでしょうか?)

2つ目は、お鍋です。家族で囲むお鍋は、やはり、座に座ってみんなでツツクのが美味しいのです。テーブルで鍋を囲んでも、味的には同じなのでしょうが・・・

3つ目は、ミカンです。(これを言いたいが為の前フリでした汗;)前の2つと必ずセットです。愛媛県人の常識なのです。

次回からは、茶の間の進化論(大げさ)をお伝えします。

※余談ですが・・・

愛媛の学校(小学校)では週に1度、業間の時間に「ポンジュース(みかん100%)」が出ます。これはホント!

台所の蛇口の横にもう1つ蛇口があってひねると「ポンジュース」が出るのです。こちらはウワサに過ぎません!


それぞれの(リビング-2)

2007-03-29 09:34:47 | 家づくり

②④それぞれのシツラエ(リビング-2)

リビングを家族団らんの場所と考えると、そこには心地良さが求められる。長居さすには楽にクツログことを考えねばなるまいと思うのです。

そう!そこに居るシカケが必要なのです。

ソファーとTVが一般的なそのシカケなのだが・・・毎日同じ顔ぶれで同じポジションで向かい合った時、話が盛り上がる訳がないのです。フワフワのソファーは行儀良く座るには少し疲れる。体を預けて初めてリラックスできるのである。TVも家族中が同時に楽しく見れるのは年末の紅白しかないのではないだろうか?いや、楽しくはないかもしれない・・・どうやら、家族とはいえ同じ行動で共感を得ることは難しいことの様です。

でもそこに居る限りは座りたい(立ちっぱなしはどうだろう?)・・・座るだけで、微妙な距離感と何気に共有する空気が生まれないだろうか?

椅子に座るヒト、床にしゃがむヒト、ごろりと横になるヒト、壁にもたれ掛かるヒト、階段に座るヒト・・・キッとその瞬間、瞬間に心地よいスタイルなのである。

リビングでTVを観るという考え方よりも、家族で団欒することが第一の条件として勝っとき、四角い空間も違ったカタチに変わるかもしれないですね?

今のところリビングを一番に心地好く使っているのは・・・ホントは飼い猫かもしれないのです。


それぞれの(リビング-1)

2007-03-28 00:31:19 | 家づくり

②③それぞれのシツラエ(リビング-1)

リビングという場所、ココは実に解説し辛い場所なのです。

何をするところ?ってのも決まってないのですが、家の中で面積だけは大きくとる傾向があるようです。大抵の場合は、TVがドッシリと据えられソファーがTVに向って置かれているのです。いっそのことTVルームでも良いのですが・・・一応の目的は家族団らんの場所とでも定義付けが出来ます。応接間的な使い方もあり、幾分か広めにすることが庶民のステイタスの様にも感じられます。

広い割には簡単に、TVの位置とソファーの位置を気にするぐらいの間取りで済ましてはいないでしょうか?「大は小を兼ねる」ということもあるので広ければ大体の応用は利くものですが・・・少し勿体無い気がします。広さの分だけアレコレ考えましょう!

だれが居るのか?何をしたいのか?どんなカタチなのか?どこにほしいのか?いつ使うのか?なぜ要るのか?だれが要るのか?どのくらいのいるのか?どうしたいのか?

そんなところに、ヒントが隠れているのです。

・・・つづく


それぞれの(DK-2)

2007-03-27 07:40:59 | 家づくり

②②それぞれのシツラエ(DK-2)

それでは、どうすれば今風(大阪スタイル)のDKにアレンジできるのでしょう?ということを少しだけ考えてみることにする。

圧倒的に対面キッチンを指示されることを考えると、やはり、流し台は中央(内側)を向いたスタイルがよさそうである。???一般的なLD+Kと変わらない?普通すぎて変わりがわかりにくい?

アイランドキッチンにしてみる・・・回廊式に動きは取れ少しは近くなった気がするのだが・・・やはり同じようである。

食卓テーブルと流し台の距離に関係があるようである。

横につなげてみる。表現は難しいのだが正面の関係を横にするのである。

どこかで見たことがあるでしょう?カタログや建築雑誌で・・・大阪スタイルとは表記していないですが・・・私の感じる所は、新しいDKのカタチなのです。お茶を沸かしながら、お味噌汁を温めながら食事をする光景がまさに昭和初期のDKなのです。

恋人と食事をする時、向かい合うスタイルよりも横に並んでいる方が、断然に心地好い時間を過ごせます。妙な緊張感やヨソヨソシイ感じもなくなります。こんな感じが気持ちを通じ合えるのだと思い温もりを感じます。カカワリ方が楽になるのです。

ということで、大阪のヒトのの方が恋愛が上手?

なんだか怪しくなって来ましたが・・・

昔のDKは文化的にもそれなりに良いところがいっぱいあったのです。ですが、そこで育った子どもたちは、忙し過ぎた生活環境に置いてきぼりにされ・・・嫌な部分(ガチャガチャ感)しか見てこなかったのではと思います。親になった今、小奇麗に見栄えを追及しすぎたのかもしれないのです。

DKスタイルは家族のカタチを考えるにはウッテツケの場所かも知れませんね。


それぞれの(DK-1)

2007-03-26 19:23:56 | 家づくり

②①それぞれのシツラエ(DK-1)

・・・通し番号が⑳までしか無いのです・・・(汗)

ダイニングキッチンという場所は実に騒がしいところである。6帖ほどのスペースにキッチンとダイニングが同居していることが原因らしい。

今の住宅設計において、最初っからDKを希望する方は少ないといってもよいと思います。大きな冷蔵庫にくわえ、便利な家電製品が溢れる生活に、DKはゴチャゴチャとし過ぎ見栄えを気にする暮らしにはふさわしくないのかもしれないのです。

家中で一番騒がしいかもしれないこの場所、私は、大阪的な家族を象徴している様に感じるのです。(以後、大阪の人に失礼な表現があるかもしれないですが・・・悪気はないのでお許しを・・・汗)

そう、カカワルのです。なんにでもカカワルのです。というか、カカワラズにはいられないのです。狭くて、騒がしくて、ブツカルから、

今の日本人に一番足りないものは、ヒトとのかかわりなのです。家族間においても同じことが言えます。

若いお母さんは、子どもと一緒にお料理をしたいから(教えたいから)綺麗なキッチンを好みます。間違いではないのですが・・・そういう意図が見え隠れする時、同時に拒否反応も生まれるのです。

手伝わずには要られない状況下で、見ているだけでも身に付いたとは体が覚えているというものではないでしょうか?それよりも、やろうと行動した時、感謝の気持ちやいたわりの心が芽生えるのです。

DKを「家族の絆を深めるシカケ」と考えると、希薄な家族関係の矯正には使えるかもしれないと思うのです。

またまた、無責任なことを語ってしまいました・・・

・・・つづく