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「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

それぞれの(寝室-2)

2007-04-26 21:41:41 | 家づくり

4-18:それぞれのシツラエ(寝室-2)

この場所は夫婦の「聖域」であることは、健全な夫婦だと想像がつくと思います。が、故に、シツラエなんぞを詳しくは説明することは無いのですが・・・

あまり好ましくない寝室の配置計画について例をあげよう。(重要度順)

1.子ども部屋の上に夫婦寝室を配置する。

2.親世帯の寝室の上に夫婦寝室を配置する。

3.同上を壁1枚で夫婦寝室を配置する。

すべて音と振動の伝達から起こる不快感が生じるに違いない・・・と想像できます。

解決策も無いことは無いのです。

軟らかい材料で仕上げる(吸音)、壁に遮音シートを貼る、壁と天井裏に断熱材を充填する、床にゴムシートを敷く、床を2重張り3重張りに施工する・・・でも予算と性能に限界があります。

夫婦仲の良いところを見せ付けたいのなら仕方が無いのですが、やはりエチケットでしょうか?心地良い睡眠には必要な気遣いとでも言った方がいいかもしれません。

トホホ・・・な暮らしにならない為にいま一度考えましょう!


それぞれの(寝室-1)

2007-04-25 21:21:26 | 家づくり

4-17:それぞれのシツラエ(寝室-1)

寝室と一般的に呼ばれるこの部屋、寝ることだけを考えると3帖ほどのスペースでこと足りるのです。正確には「夫婦共有の室」とでも言う方シックリ来るのですが・・・

何故「夫婦共有の部屋」と言うかと言えば・・・面積の分配法則を見て下さい。

この場所は夫婦の「聖域」であることは、健全な夫婦だと想像がつくと思います。が、故に、シツラエなんぞを詳しくは説明することは無いのです。

今回、そこにチャレンジ!(スマートに表現できれば・・・と思います)

ベッドと鏡台の位置関係を気にしたことがあるでしょうか?ベッドの先進国では、この関係にちゃんとしたルールがあります。

「鏡にベッドが映り込まない」関係に配置すること。これが、夫婦間においてもエチケットなのです。

理由は想像におまかせしますが・・・一流ホテルと呼ばれる所と三流ホテル以下のツインやダブルと呼ばれる部屋のシツラエの違いに通じるものがあるのです。

そんなことを考えると、寝室のカタチが少し変わってきますよね?

今日は、ココまで・・・


つなぎの空間

2007-04-24 21:46:24 | 家づくり

4-16:つなぎの空間

最近の住宅は、性能を重視する傾向が強すぎて面白くない。

最近の住宅は、設備に懲りすぎて本質を失っている。

最近の住宅は、デザインばかりが一人歩きしている。

などと、勝手に感じているのです。技術大国「日本」としては仕方のない結果なのかもしれない。手間とメンテの労力を省くことにかけては、日々、進歩している。少しだけ人の温もりが失われたのはそのせいだろうか?

・・・と感じながら、悪い話ばかりでも無い。

アートの世界を少しだけ気に仕始めたのです。洋服の着こなしに始まり、ライフスタイルまで・・・流行に流されること無く、こだわりもちゃんと有ったりするのです。

今まで無駄としか感じなかった空間が「つなぎの空間」として、意味のある場所として必要と思えるようになったのです。たとえば、階段の下や廊下の突き当たり、床の間に踏込み、窓に扉・・・

今の住宅が段々と面白くなっているのは「つなぎの空間」をうまくコントロール出来る感性が目覚めたのかも知れませんね。


それぞれの(吹抜)

2007-04-23 22:00:23 | 家づくり

4-15:それぞれのシツラエ(吹抜)

吹抜というところは、施主の考え方が真っ二つに分かれる不思議なところです。暖気が抜けるのを嫌がったりする人もいれば、天井が高いことの開放感が好きな人もいるわけで・・・ということで、吹抜を分析しましょう。

吹抜は空気を自然に運ぶ性質があるのです。暖房は上へ、冷房は下へ逃げていきます。逃げていくという表現が光熱費が「もったいない」と感じるのですが、確実に温度を体で感じます。

吹抜は音を伝える性質があるのです。空気でつながっている以上、音は聞こえます。

吹抜は匂いを伝えます。そこに住んでいる以上、今日の晩ごはんのメニューがかなりの確率でわかります。

吹抜は光を伝えます。太陽の光も照明の光も遠くまでかざします。

さてさて、それだけだろうか?と考えると・・・大切な役目がありました。

吹抜は、それらといっしょに気持ちを運ぶのです。そこに住む家族の分だけ感じ伝えることが出来るのです。

吹抜には、家族を結ぶシカケがいっぱいあります。シカケ探しをしながら住んでみると、家族のこと、自然のこと、お隣さんのこと、街のこと・・・そこには、たとえば「気づかう気持ち」が生まれるのです。


それぞれの(2Fホール)

2007-04-21 22:07:10 | 家づくり

4-14:それぞれのシツラエ(2Fホール)

階段を上ってきたところに2Fホールはあります(一般的な住宅ですが・・・)。広さもマチマチで、半帖ほど(ダケ)のものからフロアーのほとんどをホールにした可変の間取りを想定したものまであります。

最近では、多目的ホールやフリースペース、プレイルーム、第2リビング等と呼ばれることもあり、部屋といっても良いくらいのスペースを確保することも少なくないのです。

カタチはともあれ、この場所に手洗器(水洗)をひとつつけると良いのですが・・・打合せの中で「2階の水廻りは高くなります」とか、わかった様な理由で取止めになるケースはないでしょうか?

あれば別世界の様な暮らしが待っているのですけれども・・・

出勤(登校)前に何度も上り下りしなくても済む、歯を磨く、顔を洗う、チョット手を洗いたい時に、お化粧に使う、花瓶に水をさす、バルコニーのプランターに水をやる、バルコニーの掃除をする、雑巾掛けをする、ウガイをする、薬を飲む、アイロンに水を入れる、加湿器に水を入れる等など

普段の生活の中には、水を使うことが思った以上に多くあることを知って欲しいのです。仕様用途や機能、見栄えで器やカランをシツラエば良いのです。

2Fホールというところは、家族の誰もが行き交うところです。行き交うからこそ便利である必要があるのです。